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2026年1月7日

主張

核兵器なき世界へ
揺るぎない世界の本流の発展

 昨年の被爆80年は、前年にノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)と被爆者が内外で大奮闘し、世論と運動に新たな勢いを与えました。核不拡散条約(NPT)再検討会議が開かれる今年は、「核兵器のない世界」をめざす運動にとって、これまでにもまして重要な年となるでしょう。

 人類はひきつづき核使用の危険に直面しています。核保有国が核戦力を増強し、それを威嚇の手段にしていることが問題です。トランプ米政権が巨額の予算を投じて新型大陸間弾道弾(ICBM)などの開発をすすめる一方、ロシアも原子力魚雷の実験や新型ICBMの実戦配備などをすすめています。NATO(北大西洋条約機構)や日本などの同盟国も「核抑止力」への依存を深めています。

■「集団の力」を示す

 この危機的な状況に多くの非核国が警鐘をならし、打開のための行動を訴えています。昨年の第80回国連総会では核戦争が人類に壊滅的な被害をもたらすことを訴えた決議「核兵器の人道的影響」に国連加盟国の7割が賛成しました。核兵器禁止条約に署名、参加する国は99カ国となり国連加盟国(193)の過半数を占めるにいたっています。

 この99カ国を代表して国連総会で発言した南アフリカ代表は、核兵器廃絶は「単なる願望ではなく世界の安全と人類の生存にとって不可欠だ」と述べ、「高まる核の危険に立ち向かう揺るぎない決意のもと、一致団結して」「国際社会を結集」し「核兵器のない世界」を実現するとの確固たる決意を表明しました。

 この力強さの背景にあるのは、禁止条約の存在と、それを生み出した非核国の団結、市民社会との共同といった集団の力です。「(禁止条約は)多国間主義の強力な実例」(オーストリア)といった発言にもそれは表れています。

 一部に「国連は無力だ」といった論調もあります。確かに、現在の国連にはさまざまな問題や限界があります。しかし、禁止条約と、それを力に前進しようとする国々の行動は世界の本流がどこにあるのかをはっきりと示しています。それを可能にしているのが国連での議論と交渉です。

■日本の条約参加を

 現状打開の鍵は「核抑止力」論の克服です。核兵器使用を前提にしたこの政策はそもそも人道的に認められません。禁止条約を推進する国々は、「核抑止」への賛否にかかわらず、核兵器はすべての国の安全を脅かしていると訴えています。「核抑止」が失敗すれば世界は破滅的状況に陥るからです。

 核保有国は、自分たちの核兵器は「責任ある核抑止力だ」などと苦しい反論しかできません。すべての国の安全のために一刻も早く核兵器廃絶にふみだすべきです。

 高市早苗政権の高官による「核保有」発言や安保3文書改定にかかわる非核三原則見直しの動きに批判が広がっています。唯一の戦争被爆国にあるまじき姿勢を改め、一刻も早く禁止条約に参加すべきです。日本共産党は、被爆者を先頭とする反核運動と連帯し核兵器廃絶へ前進する年とするために力を尽くします。