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2026年1月3日

主張

地震列島 国の責任
命と暮らしを優先する政治に

 「日本は巨大地震が、いつ、どこで起きても不思議ではない」。気象庁の地震火山部は、こう強調します。首都直下地震、南海トラフ地震、日本海溝・千島海溝沿いの北海道・三陸沖後発地震などがおこるとされる日本は地震列島です。豪雨や豪雪、台風、河川氾濫や山火事などの自然災害も各地で頻発しています。

 2024年の元日に起きた能登半島地震で震度7を記録した石川県輪島市など奥能登は、同年9月に豪雨災害にも襲われ、復旧・復興が遅れています。自民党政権は国民に自助・共助を説く一方、防災・災害対策の予算を増やしていません。

 敵基地攻撃のミサイルなどの軍事費に国民の税金を使うのではなく、災害に強い街づくり、災害から命を守るための大規模な予算が重要です。どんな災害の被災者も、命と住まい、生業(なりわい)を再建できるよう財政支援する政治に転換させる年にするため、草の根で声と運動を広げましょう。

■火災対応の必要性

 政府の中央防災会議作業部会は昨年12月、マグニチュード7級の首都直下地震の被害想定と対策についての報告書を公表しました。都心南部直下地震の場合、最大震度7(東京都江東区)で、建物被害は地震による全壊とその後の火災による焼失で約40万棟に及ぶと指摘。死者は最大約1万8千人で、そのうち火災による死者が1万2千人と想定します。

 地震後の火災対応は、阪神・淡路大震災以来、都市の弱点で、消防力の強化をはじめ全国的な防災課題です。国土交通省は密集市街地のうち、延焼危険性や避難困難性が特に高い「地震等に著しく危険な密集市街地」を調査、指定。30年度を目標に解消をめざすとします。しかし、25年末時点で、東京都品川区、横浜、京都、大阪、豊中、寝屋川、高知、長崎など各市に計1347ヘクタールも残されています。早期解消にむけ、沿道建築物の不燃化、避難路の確保など地域任せにしない対応が求められます。

■災害関連死を防ぐ

 能登半島地震では、地震による死者が228人だったのに対し、雑魚寝状態の避難所や仮設住宅で亡くなる災害関連死が456人にのぼりました。災害関連死をいかに防ぐかは重大な課題です。

 今回の首都直下地震の報告書は、約480万人の避難者が発生するとしたうえで、避難生活に伴う心身の負担と平時に受けていた医療や看護、介護サービスを受けられなくなることで、1・6万~4・1万人の災害関連死が発生するとしました。被災者のため平時に受けていた医療体制が維持される必要があります。その体制を国の責任で築くことが不可欠です。

 どんな災害の被災者も避難所で尊厳ある生活を営み、支援を受ける権利があります。先進的なイタリアは国際的な避難者支援のスフィア基準に基づき、国が責任をもちます。日本は被災した自治体の職員が避難所設置と運営にあたるため、避難所格差が生まれています。給食施設やトイレなど避難所としての機能と環境整備に、国は責任を果たすべきです。