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2025年12月27日

77成分で患者負担増

OTC類似薬 健保3割は実質5割に

 自民・維新政権は、鎮痛剤として使用されているロキソニンや、花粉症のアレルギー症状を抑えるアレグラなどの処方薬(医療用医薬品)の大幅な患者負担増を2027年3月から強行する新たな方針を決めました。厚生労働省が25日の社会保障審議会の医療保険部会に、対象となる77成分(1100品目)のリストを示し、了承されました。

 患者負担増となる医薬品は「OTC類似薬」と呼ばれ、市販薬と同等の効能があるとされる処方薬。新たな追加負担の仕組みは複雑で、価格の25%を自己負担とし、残りの75%の1~3割分(加入医療保険によって変動)を保険診療の自己負担とします。

 医療保険が3割負担の人は実質5割負担、2割の人は4割、1割の人は3割への大負担増になります。これは、自己負担3割超を戒めた健康保険法の趣旨に反します。

 追加負担の対象となる77成分は、胃痛、便秘、解熱・鎮痛、かぜ、腰痛・肩こり、皮膚のかゆみなどを治療する約1100品目の医薬品が対象で、多くの国民への負担増が想定されます。

 がんや難病患者、低所得者、入院患者、医師が医療上の長期使用が必要とする患者には追加負担を求めません