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2025年12月26日

幹部会決議

「集中期間」を4月末まで延長し目標をやりとげよう

 日本共産党が25日に開いた幹部会で採択した決議は次の通りです。


 第6回中央委員会総会がよびかけた、12月末までを期日とする「質量ともに強く大きな党をつくる集中期間」の到達は、党員拡大は現勢での前進をはかれておらず、5千人の目標に対して1349人、「しんぶん赤旗」読者拡大は12月1日時点で、電子版では連続前進しているものの、紙の読者数との合計では、第29回党大会時比で日刊紙93・6%、日曜版91・9%です。学習では『Q&A いま「資本論」がおもしろい』(赤本)の学習開始支部は37・6%となっています。

 幹部会は、4カ月の活動と到達、目標達成の意義を改めて議論し、「集中期間」を4月末まで延長することを決定しました。全ての党機関と支部が、4月末までに「集中期間」の目標をやりとげることを心からよびかけます。

開始された前進を豊かに実らせ、目標を総達成するために

 なぜ「集中期間」の延長か。

 第一に、この間の全党のみなさんの努力によって「集中期間」はようやく前進が開始されたという到達にあり、開始された前進をここで絶対に中断させず、文字通りの全党の運動とし、豊かに実らせ、目標を総達成するためには、期間を延長することがどうしても必要です。

 --党員拡大では、新しい「入党のよびかけ」(赤リーフ)が絶大な力を発揮し、11月後半から党員拡大がこれまでと質的に異なる運動になり始めています。

 「赤リーフ」は、綱領路線そのものを語って入党をよびかけるという内容となっており、働きかけの質を大きく変える力となっています。「二つのゆがみ」をただす改革の展望とともに、未来社会についても積極的に語るという働きかけは、これまでにない入党運動の質的発展をつくりだしつつあります。さらに、今日の情勢のもとで、“日本と世界の歴史的岐路にどう生きるのか”との問いかけが心を揺さぶり、党員も対象者も新たな一歩を踏み出す力となっています。

 入党の働きかけが「楽しい」「やりがいがある」と、支部にも大きな変化が生まれています。「赤リーフ」を全ての支部が読み合わせ、この力を全党のものにして、党員拡大での飛躍を必ずつくりだそうではありませんか。

 若い世代の「ミーティング」、職場・労働者の分野別の「集い」が、40都道府県・129地区で開催され、若い世代の党員が主人公となり成功する経験も広がっています。文字通り全党があげて世代的継承に挑戦しようではありませんか。

 --「しんぶん赤旗」読者拡大では、日曜版電子版の発行が、新しい読者を広げる力となり、この分野の活動に新しい活力、可能性をつくりだしています。特に、これまでなかなか手が届かなかった若い世代、労働者の中にも拡大の新たな可能性を広げています。電子版は、日刊紙・日曜版ともに「しんぶん赤旗」の魅力に接する機会を広げており、紙の新聞拡大の可能性にもつながっています。新たな結びつきをつくり、電子版読者からの入党も生まれるなど、わが党の世代的継承の新しい通路を開き始めています。

 電子版の新しい可能性をさらにくみつくすことと一体に、「赤旗」発行の土台である紙の読者拡大を、必ず安定的な前進の軌道にのせようではありませんか。

 --学習では、特に「赤本」学習が、党活動全体に新鮮な活力、新鮮な明るさと喜びをもたらし、党の質を大きく変え始めています。

 支部での読み合わせ学習は、「搾取のしくみがわかった」など「学ぶ喜び」となり、わからないことや感想を出し合うことが楽しいなど、支部会議の定例化をうながし、その内容を豊かなものに変えつつあります。

 また、「赤本」学習で、昼の休憩時間がないのは無法な搾取そのものと学び取り、党員が支部の仲間にも励まされながら、職場での労働条件改善をかちとる経験も生まれています。

 さらに、「赤本」が、党外にも注目と関心を広げ、社会主義・共産主義のイメージを一新し、日本共産党への見方を劇的に変える力となりつつあることも重要です。

 すでに6千をこえる党支部で『資本論』の学習運動が始まっていることは、党史上かつてない素晴らしい出来事ですが、これを文字通り全支部の学習運動へと広げ、とくに青年・学生、職場支部を先頭に、広く国民とともにとりくむ学習運動へと発展させることをよびかけます。それは、世代的継承の大きな力となるとともに、労働者の階級的自覚と誇りを培い、社会変革の主体的条件の成長・発展をうながす大きな力となるでしょう。

 --いま生まれている前向きの変化は、いまだ一部の党組織の奮闘によるものです。毎月の入党の働きかけは2割弱、読者拡大の成果支部は3割前後にとどまっており、これを文字通り全党の支部・グループ、全党の運動にできるかどうか、“ここからが勝負”です。“ここからの頑張りにかかっている”のです。

総選挙と統一地方選挙勝利の土台をつくる

 第二に、解散・総選挙、27年春の統一地方選挙になんとしても勝利する、そのためには土台となる「党づくり」に、いま、力を集中することがどうしても必要だからです。

 高市政権は、自民党が危機的状況に陥るもとで、極右・排外主義の勢力を結集・結託し、維新をとりこむことで権力を握りました。さらには、特定の国への不信と敵がい心をあおり、国民の不安をあおり立て、「強い政権」をアピールすることによって、国民の支持を得ようとしています。大軍拡の口実に「中国が軍拡をしているのだから、日本もやって当然」と居直り的な議論を持ち出していることは、その象徴です。

 来年のどこかの時点で、高市政権が、こうしたきわめて危うい手法で得た高い支持率を背景に、情勢の反動的な打開を狙って、解散・総選挙に打って出る可能性があります。その危険を甘く見ることはできません。攻勢的に迎え撃ち、わが党の躍進で政権に厳しい審判を下す選挙にしていくために、選挙勝利に必要な活動をただちに強化しようではありませんか。1年4カ月後に迫った統一地方選挙で前進をかちとるための活動を着実に前進させようではありませんか。候補者擁立の促進のために独自の手だてをとりましょう。

 同時に、高市政権は、日本が直面する問題を解決する政策も展望も持っておらず、平和・人権・くらし・経済、あらゆる面で国民との矛盾は深いものがあります。

 補正予算に続き来年度予算案では、大軍拡・大企業支援と場当たり的なバラマキを巨額の国債発行に依拠して行おうとしています。すでに国債の下落、円安が進み、物価高騰を進行させかねない異常な事態が生じています。また史上最大の予算編成を行いながら、まともな賃上げ策もなく、消費税減税、学費値下げ、社会保障充実など切実な要求には一切応えていません。国民のくらしの切実な願いとの矛盾の激化は避けられません。

 日中関係に対する国民の不安が強まっていますが、高市政権は、その要因となった高市首相の「台湾発言」の撤回を拒否し、日中関係の再構築の展望を何一つ持つことができません。外交不在、憲法を無視した、軍事一辺倒では、世界の動きとの矛盾を広げ、国民の平和の願いにこたえることは不可能です。

 政治の表層では右翼的潮流が社会を覆っているように見えますが、それは国民の願い、世界の動きとの深刻な矛盾を抱えています。高市政権の土台はもろくて弱い。そして、政局の右傾化が進むもとで、時流に流されず正論を貫き、国民との共同を貫く党--日本共産党の存在意義は、いよいよかけがえのないものとなっています。

 私たちは、6中総で「どんな政治的風波のもとでも勝ち抜くことのできる質量ともに強く大きな党を建設することを、参院選の最大の教訓として銘記」しました。「自力の不足」という痛苦の総括を繰り返してきたことに真摯(しんし)に向き合い、4月末までに党勢を必ず前進の軌道に乗せて、今度こそ総選挙・統一地方選挙に勝利しようではありませんか。

 選挙勝利を目指して、国民のあらゆる要求にこたえ、苦難を軽減する党の立党の精神に立った活動を強めましょう。全有権者を対象にした宣伝活動を強化するとともに、「要求対話・アンケート」を新たな意気込みで思い切って位置づけ、広い国民の要求をきき、対話することを重視しつつ、党建設の躍進をかちとろうではありませんか。

「集中期間」を跳躍台に、党建設の目標をやりぬいて第30回党大会成功を

 第三に、2026年は、2027年1月に開催される第30回党大会を、第29回党大会で決めた党建設の目標をやりぬいて迎える--党の命運をかけた大事業の成否がかかった年となります。

 2年前の党大会で、私たちは長期にわたる党勢後退の主体的要因--党員拡大の「空白の期間」の問題をほりさげ、「いついかなる時でも党員拡大の自覚的なとりくみを継続的に発展させ、絶対に『空白の期間』をつくらないこと」を党建設の歴史的教訓として銘記しました。しかし現状を率直に直視するならば、新たな「空白の期間」がつくられかねない重大な事態に直面しており、それを全党みんなの力を結集して打開することは、党の未来を左右する文字通りの死活的な課題となっています。

 一方、党大会では、党勢後退の客観的要因としては社会主義・共産主義の問題があったことを分析し、党大会決定で「人間の自由」が花開く未来社会論の真の魅力をうちだしました。それから2年間、わが党は二つの『Q&A』(「赤本」「青本」)でその内容を豊かに発展させ、それが資本主義の矛盾の深まりのなかで世界的に生まれている「マルクス・ブーム」の新しい息吹と響きあい、いま『Q&A』と『資本論』を学習し、国民の中にも広げていく画期的な運動が開拓されはじめています。

 党大会での歴史的総括にたって、わが党は、次期党大会までの党建設の目標--(1)第28回党大会時現勢(27万人の党員、100万人の「しんぶん赤旗」読者)を必ず回復・突破する、(2)第28回党大会で掲げた青年・学生、労働者、30代~50代での「党勢倍加」、1万人の青年・学生党員と数万の民青の建設をはかる「5カ年計画」の実現にむけ、2年後までの目標をもち、やりとげる--をどうしてもやりぬかなければなりません。

 そのために、4月末までに「集中期間」の目標を必ずやりぬくことを強く訴えます。

 来年の最初の3分の1の時期、4カ月間で「集中期間」の目標を掛け値なしにやりぬき、それを「跳躍台」として、次期党大会にむけた目標の総達成にむけて、さらに運動を飛躍させていこうではありませんか。

 党大会で決めた党建設の目標に全党が責任をもち、4月末までに今度こそ必ず目標をやりきろうではありませんか。

新しい年を党勢の前進・飛躍の中で迎えよう

 「集中期間」を4月末までに必ず成功させるためにも、12月、“立ち上がらざる支部、党員なし”の全党運動をつくりだすために最後まで奮闘し、党員でも「赤旗」読者でも前進・飛躍のなかで新しい年を迎えることが重要です。

 全党の大奮闘を心から訴えます。政治の激動をはらむ2026年を、党勢の前進・飛躍のなかで迎え、新たな日本共産党躍進の時代をきりひらこうではありませんか。