東京電力は24日、柏崎刈羽原発6号機(新潟県)について、原子力規制委員会に再稼働前の最終手続き「使用前確認」を申請しました。来年1月20日に再稼働させるとしています。
2011年に未曾有の福島第1原発事故を起こした東電が原発を再稼働させるのは初めてとなります。しかし、第1原発事故はいまだに収束せず、廃炉の見通しも立っていません。
同原発6、7号機は17年12月に規制委の新規制基準に“合格″。しかし、職員が他人のIDカードを無断使用して制御室に入室したり、侵入検知装置の故障を長期間放置するなどが判明。21年に規制委が事実上の運転停止命令を出しました。不祥事やトラブルはその後も相次いでいます。
県が実施した県民の意識調査で、東電が柏崎刈羽原発を運転することは「心配だ」と答えたのは7割近くに上り、東電への不信は根強いものがあります。
また同じ調査で、「再稼働の条件は現状で整っている」との問いに、6割が「そうは思わない」などと否定的な回答をし、多くの人が避難の問題などで不安を抱いています。
しかし、新潟県の花角英世知事は、県民の信を問うとした自らの公約を守らず再稼働を容認し、23日に赤沢亮正経済産業相と面会し、再稼働を了承すると伝えていました。

