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2025年12月21日

クマ被害防ぎ共存を

共産党都議団、知事に対策要請

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(写真)東京都の担当者(右端)に申し入れる日本共産党都議団=19日、都庁

 クマが人の生活圏に出没し、被害を及ぼす事態が全国で発生し、東京都内でも多摩西部を中心にツキノワグマの目撃情報が多数寄せられる中、日本共産党都議団(大山とも子団長、14人)は19日、クマによる被害を防ぎ人間との共存を図るよう小池百合子知事宛てに申し入れました。

 とや英津子都議は申し入れで「冬眠の時期を迎えても、果樹などに餌付いてしまった個体が冬眠せずに出没する可能性があり、有効な対策が講じられなければ今後、クマの出没範囲が拡大する可能性もある」と指摘しました。

 クマ被害の発生・拡大を防止するために、当面の対策を急ぐと同時に、都が中長期的なツキノワグマの管理計画を立て、クマと人のすみ分けによる共存を目指し、腰を据えた対策を進めることが必要だと強調。

 その上で、▽専門家の力を借りてツキノワグマの生態調査と分析を行い、傾向と対策を明らかにする▽第2種特定鳥獣管理計画(生息数が著しく増えたり生息地が拡大したりしている鳥獣を管理するため都道府県がつくる計画)を策定し、中長期的な管理方針を示す▽具体的なゾーニング計画や、秋にクマの主食となるドングリ類の豊凶調査を行い都民に報告する▽クマ対策について市町村を財政的支援する▽専門職を正規職員として配置・育成する―ことなどを求めました。

 都の担当者は「最終的には人とクマとの共存が目標。来年度改定する鳥獣保護事業管理計画へ向けて、専門家を含め科学的なエビデンス(証拠)を基に考えていきたい」と答えました。