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2025年12月21日

医療費1880億円削減案合意

自維 OTC類似薬で追加負担

 自民党と日本維新の会は19日、市販薬と成分や効能が似たOTC類似薬の負担増をはじめとした総額1880億円の医療費削減案で合意しました。77成分(約1100品目)のOTC類似薬を対象に薬剤費の4分の1を患者に負担させ、残りの薬剤費を含む医療費は原則3割の自己負担とします。2026年度中に導入する構えです。

 両党の政調会長間合意によると、「大きなリスクには医療保険制度で備え、小さなリスクには自ら備える」などとし、国民に自己責任論に基づく「行動変容」を強要。OTC類似薬の負担増について「平日の診療時間中に受診することが困難である等の理由」により市販薬で対応している患者との公平性を確保するなどと強弁しています。追加負担の対象には花粉症薬や湿布、胃腸薬などが含まれますが、具体的な品目は明らかにしていません。OTC類似薬の見直しにより年900億円の医療費を削減する見通しです。

 また、将来、OTC類似薬以外の医療用医薬品の相当部分にまで対象範囲を拡大するとし、最初は軽度の症状の薬から始め、将来的に重い症状や専門的な処方薬まで範囲を広げる考えも示唆しています。

 医療費削減案には▽食品類似薬の保険給付見直し▽長期収載品の選定療養の拡大▽長期処方・リフィル処方箋(一定期間内に同じ処方薬の再受け取りが可能な処方箋)の活用―なども盛り込まれています。