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2025年12月20日

きょうの潮流

 職場の近くに韓国料理の店がオープンしました。チキンや海鮮鍋がお勧めだといいます。ここ数年、若者を中心に韓国料理への関心がさらに高まり、関連食材の市場は5年で1・5倍に拡大しています▼食にかぎらず、映画・ドラマや音楽、ファッションや美容をはじめ韓国発のトレンドは日本にも大きな影響を与えています。一方で日本に興味関心をもつ韓国の人たちも多い。先月の訪日数は同月比で過去最多を更新。昨年は両国間の往来者が1200万人を超えました▼日韓が国交を正常化してから60年。今月18日は基本条約が発効した日です。幅広い分野で交流が進み両国民の間では相互理解も深まっていますが、そこに影を落としているのが日本政府の態度です▼日本の戦争に朝鮮半島から動員された戦没者の遺骨を一刻も早く返せ―。きのう、衆議院の議員会館で市民団体らと国との交渉がありました。2016年に遺骨収容を国の責務とする法律が成立したにもかかわらず、朝鮮半島出身者のそれは調査さえ進んでいないと▼戦後80年がたち、高齢となった遺族たちは焦りや怒りをいっそう募らせている。日本の植民地支配や侵略の傷痕に向き合うならば、国として誠意ある努力が求められるはず。参加者は口々に。ところが、国側は後ろ向きな姿勢を変えませんでした▼これは人間としての尊厳、人権の問題。韓国の遺族団体代表が訴えていました。そして遺骨返還は「両国の本当の意味での未来志向にとっても欠かせないこと」だと。