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2025年12月17日

米軍無断侵入通報なし

降下訓練事故 山添氏「合意に違反」
参院委

写真

(写真)質問する山添拓議員=16日、参院外防委

 日本共産党の山添拓議員は16日の参院外交防衛委員会で、米軍横田基地(東京都福生市など)のパラシュート訓練での事故を巡り、米兵が児童館に無断侵入して落下物を回収し、日本側に通報していなかったことは、日米の合意に違反すると追及しました。

 11月18日の同訓練では、米兵が基地外に落下して住宅の一部を損壊。同20日には福生市の児童館敷地内にパラシュートを落下させながら、日本側に通報していませんでした。山添氏は、敷地に無断侵入した行為について日米地位協定上正当化できる根拠があるかと追及。防衛省の森田治男地方協力局長は「協定上の解釈についての議論は関係省庁とも米側とも行っていない」と強弁しました。

 山添氏は、地位協定に基づく日米合同委員会は、公共の安全などに影響を及ぼす可能性がある事件・事故が発生した場合「できる限り速やかに関係の防衛施設局に通報する」としているとして、米軍が通報しなかったのは合意違反だと追及。小泉進次郎防衛相が、通報するかは「個別の事案に即し判断される」と違反を認めなかったことに、山添氏は「子どもにけがを負わせるなど重大事故となる可能性があったケースだ」と厳しく指摘しました。

 落下事故の原因も究明されておらず、日本政府の申し入れを無視して訓練を再開して2度も事故を起こし、無断侵入して通報義務に違反するなど「まさに米軍のやりたい放題だ」と強調。米軍に訓練中止を求めるよう迫りましたが、小泉防衛相は答弁を拒否。代わりに森田局長が「中止を求める考えはない」と強弁しました。山添氏は「どこの国の防衛相なのか」と厳しく批判しました。