日本共産党

メニューとじる

すべての記事が読める

赤旗電子版購読お申し込み

2025年12月17日

定数削減先送り

自・維連立維持を合意
高市・吉村両氏が会談

 自民党総裁の高市早苗首相と吉村洋文日本維新の会代表は16日、国会内で党首会談を行いました。今臨時国会での衆院定数「自動削減」法案の成立を断念せざるを得なくなった事態をうけ、来年の通常国会での実現をめざすことを確認するなど、連立政権の維持を事実上合意。会期延長も断念したことで、同国会は17日までの会期で幕を閉じることとなりました。

 自維両党が衆院定数「自動削減」法案の審議入りを要求したのに対し、野党各党は1年以内に結論が出なければ計45議席を削減する「自動削減」条項に強く反発。維新は同法案の審議入りに持ち込もうと、15日の衆院政治改革特別委員会で先に審議している企業・団体献金を巡る法案の採決を求める動議を突然提出したものの失敗しました。「自動削減」法案は、17日の会期末処理で継続審議扱いとなる見通しです。

 自民の鈴木俊一幹事長は16日の記者会見で、定数削減法案の成立に向けたスケジュール感は「いま見いだせない状況だ」とし、「会期延長はまず考えにくくなった」と語っていました。

 議員定数削減は維新が連立の「絶対条件」として要求し、自維両党が今国会中の成立を連立政権合意書に明記していたものです。ところが、定数削減には野党やメディアが強く批判しただけでなく、与党内でも異論が噴出。全党協議で結論が出ないことを見越した「自動削減」法案の今国会成立に失敗する結果となりました。

 会談後、吉村代表は記者団に「(同法案が)審議されずに国会が終わったのは非常に残念」だなどと、審議入りに反対し結束した野党への怨嗟(えんさ)の声を上げ、「来年の通常国会で必ず実現させようという“方向性”で合意した」などと成立への執念をあらわにしました。

 「絶対条件」が崩れたもとで連立の維持に大義はないはずです。しかし、武器輸出の大幅拡大や「スパイ防止法」成立などを狙う維新は、自民との連立にあくまでしがみつく構えです。