(写真)基調報告するキム・アリス氏。奥左は小池晃書記局長=12日、参院議員会館
超党派の国会議員でつくる「ミャンマーの民主化を支援する議員連盟」は12日、同国で2021年に起きた軍事クーデター後、国軍に拘束されている民主化指導者アウンサンスーチー氏の次男キム・アリス氏(英国在住)を招き、国会内で総会を開きました。同氏は、同国で28日に予定されている議会総選挙は「自由で正当なものからはほど遠い」として、正当な選挙だと認めないでほしいと主張。「母が亡くなる前に会いたい」と訴えました。
総選挙は現在、運動期間中ですが、軍事クーデター時の与党でスーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)は、軍政によって事実上解党された状態で、民主派不在となっています。
総会でアリス氏は、この5年でスーチー氏とは1通の手紙しか連絡が取れておらず、現在は所在も確認できないと報告。「母の釈放は難しいが、せめて以前のような自宅軟禁に戻り、健康であることが確認でき、家族とも連絡が取れるようになれば、それ以上にうれしいことはない」と語りました。
日本共産党の小池晃書記局長は、日本政府に何を要望するか質問。アリス氏は、支援してほしいが、日本政府が軍事政権と直接かかわれば、同政権が正統性を認められたと受け取るので注意がいると述べました。
議連は10日、選挙の正当性を認めないよう求める書簡を外務省に提出しています。

