日本共産党

メニューとじる

すべての記事が読める

赤旗電子版購読お申し込み

2025年12月13日

きょうの潮流

 今年の世相を表す漢字は「熊」でした。人里や都市部の生活圏への出没が連日のニュースとなり、人身被害も続出。クマから命と安全を守る対策が切実に求められる年となりました▼同じぐらい票を集めたのが「米」。いまも最高値を更新し続け、主食をめぐる農業政策の失敗があらわになりました。急場しのぎのお米券の配布も自治体の対応がばらばらで、不公平感が募っています▼クマによる被害は自然との向き合い方を考え直す機会に、コメの高騰は市場任せにしてきた自民農政の転換を迫ることに。熊にしろ、米にしろ、苦しんでいるのは国民です。その原因をつきとめ、改善をはかるのが政治の役割のはず▼日本維新の会代表の吉村大阪府知事が今年の漢字を問われ、「成」を挙げました。関西万博の成功とともに、自民党と連立政権を組んだことで「これから日本政治を前に進めていく、成し遂げるという意味」も含めたと▼しかし、カジノ誘致のための万博は会場の危険性をはじめトラブル続き、下請け業者への未払い被害もいまだに解決していません。政権に入って進めたのは、民意をきりすてる国会議員の定数削減であり、過去最大の軍事費をもりこんだ予算です▼一方で藤田共同代表の税金還流疑惑は党全体にひろがり、政治資金からキャバクラやガールズバーに支出していた国会議員も。裏金の原資となったパーティー券の販売も、高市政権下では相変わらず。この連立の悪政に抗する力の結集を漢字で示すとしたら、「共」か。