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2025年12月12日

きょうの潮流

 1%の確率、100回に1回程度、万が一に備えるため―。気象庁や専門家が示した見解です。青森で震度6強を観測した8日の地震後に発表された後発地震注意情報です▼大地震が発生した後、巨大地震が起きる可能性が高まることから注意喚起したもの。1週間程度は日常の生活を維持しつつ、津波など迅速な避難が必要な場合にはすぐ行動できるよう備えておくことを呼びかけます▼東日本大震災では、2日前にM7・3の地震が発生。過去に択捉(えとろふ)島沖でM7・0の地震があった時も、その18時間後にM8・5の後発地震が起きていたことから、気象庁が新しくつくりました▼初めて聞く発表にどこまで備えたらいいのか、とまどう住民も。8日の地震が夜中だったことから昼夜を問わず避難できる態勢や防寒対策、非常食の備蓄や家具の固定といった対応が勧められていますが、個人だけでなく地域社会や国全体のとりくみも欠かせません▼そんなさなかに、北海道の鈴木知事が泊原発の再稼働に同意することを表明しました。「原発の活用は現実的な選択」といいながら。ずさんな安全対策や避難計画はそのままに、住民の反対にも背を向け、政府や電力会社の意に沿った判断です▼大きな地震が起きるたび、取り返しのつかない恐怖や不安に襲われる原発事故。鈴木知事は「原子力の防災対策に終わりはない」とも。ならば原発を動かさないことこそ、最大の対策、教訓ではないのか。大地震はいつどこであってもおかしくないのだから。