衆院法務委員会は3日、社会復帰・再犯防止に向けた矯正・更生保護行政の課題について参考人質疑を行い、日本共産党の本村伸子議員が質問しました。
本村氏は、性犯罪加害者処遇プログラムに関わってきた斉藤章佳氏が参院参考人質疑で「ハイリスクな性犯罪者であっても、出所後どこかにつながれる場所があることが再犯防止にとって重要だ」と答弁したたことを紹介。「継続的につながれるコーディネーター機能の強化が必要だ」と指摘しました。
今福章二中央大学法科大学院客員教授は、保護観察中は保護観察官が一定のコーディネートを担い得るとしつつ「保護観察期間は非常に限られている。終了後、地域の中でどう人につながるかが一番大きな課題だ」「地方公共団体が何らかの形で関わることが、現実的な姿だ」と述べました。
本村氏は、カナダで性犯罪者の再犯率を大幅に低下させた取り組みに言及。今福氏は「日本でも保護司制度を応用して発展させる可能性は大いにあるが、一人の対象者に複数の保護司が関わる体制と、専門家チームの整備が必要だ」と述べました。
本村氏は、元暴力団構成員で現在は司法試験合格を目指す斎藤由則氏に「子どもの時代からの支援が極めて重要だ」と質問。斎藤氏は「信頼でき、共感できる大人が身近にいることが大事だ」と強調しました。

