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2025年12月6日

きょうの潮流

 物語映画の草分けで世界初の女性監督を追った「映画はアリスから始まった」。隠れた女性の労働に焦点をあてた「ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地」。韓国映画史に残る「下女」。成瀬巳喜男監督の出世作「君と別れて」…▼「はたらく×ジェンダー」をテーマにした映画祭がきょうから渋谷のユーロスペースで始まります。主催するのは日大芸術学部・映画学科の面々。企画の段階から作品選びや上映の交渉、チラシづくりやプレス対応まで、すべて学生が主体となって進めてきました▼ジェンダー平等から立ち後れている日本。いまだに性差別が色濃いエンタメ業界。将来この社会で働く自分たちが声をあげ、現状をよりよくするきっかけになればと▼132の候補作から選んだという古今東西の16本は、ふだんは見られない作品ばかり。それを通して、変わらないことへの気づきや自身がどうしたらいいのか感じてほしいといいます。とくに若い世代に▼2011年から始まった「日芸映画祭」は今回が15回目の節目。立ち上げから担当してきた古賀太教授は「無から有をつくり出すことの難しさを知ることは、かれらが映画業界で生きていくうえで本当に大事」だと話します▼女らしさ男らしさを押しつける環境がいかに身近にあるか、主催する学生たちは口々に。そして働くこと、生きることのそばにあるジェンダーの問題を見つめ直したいと、こう呼びかけました。「自分らしく、働けますか?」