(写真)フェニックステレビで放映された志位和夫議長のインタビュー(同テレビ局のホームページから)
【北京=宮井貴光】香港フェニックステレビは4日、日本共産党の志位和夫議長への単独インタビューを放映しました。高市早苗首相の「台湾有事は存立危機事態」とする国会答弁をテーマに、発言の問題点や高市政権が進める大軍拡の危険性について、志位氏の発言を約25分間にわたり字幕付きで伝えました。
インタビューは政治や経済などの海外のリーダーに話を聞く「風雲対話」というシリーズ番組の中で特集されました。
番組は冒頭で、「(高市氏の発言は)戦争放棄をうたった日本国憲法に真っ向から反するものだし、日中両国国民に甚大な被害をもたらす危険につながりうる発言であって、絶対に許すわけにはいかない」という志位氏の発言を紹介。続けて、高市氏が発言を繰り返さないことで事実上撤回したとする論調について、「従来の見解をも踏み越えた誤った発言をしたのだから、それを認めて、撤回を明示的に言わなけれな撤回にならない」とする志位氏の発言を取り上げました。
番組はその後、聞き手の李淼(リ・ミャオ)記者と志位氏の受け答えを放送。志位氏を「一貫して平和憲法を堅持し、軍事拡張に反対してきた代表的な人物」と紹介したうえで、1972年の「日中共同声明」や高市政権下での大軍拡の危険性、日本国内での排外主義の風潮などについて答える様子を伝えました。
また、フェニックステレビは同日に別のニュース番組でもインタビューの一部を放送し、「(志位氏が)高市氏の発言は日中共同声明を踏みにじるものだと述べたうえで、日中関係の打開に向けて3点の提起を行った」として、志位氏が中国側に対して三つの点で理性的対応を求めたことを紹介。それぞれについて志位氏の発言映像の一部を放送しました。
フェニックステレビは香港を拠点に国際的な発信に重点を置く中国語のメディア。志位氏へのインタビューは、中国大陸でもフェニックステレビのアプリやホームページなどで視聴が可能です。

