洪水時に適切な情報を。子どもを性搾取から守る対策を。単身の学生にNHK受信料の免除拡大を―。クマ被害やDV・ストーカー被害、ギャンブルやハラスメント。じつに幅広い問題をとりあげています▼日本共産党の国会質問です。QRコードで簡単にアクセスできると、それをまとめた記事が本紙の2面でよく紹介されています。いま党の国会議員は衆参合わせて15人ですが、その質問や追及は多岐にわたります▼くらしや平和にかかわる問題、政権の汚職や企業の不正、全国から地方の問題まで。ほんらい国会議員とは、主権者である市井の多種多様な声を国政に届け、さまざまな問題を改善し、社会を前に進めるのが主たる役割のはずです▼それをばっさりと断ち切るというのですから、あまりにも国民を軽視した乱暴なやり方ではないか。とにかく衆院議員の定数を1割削減するとした自民と維新の合意です。しかも、この臨時国会で成立を狙う法案には理由も目的も示していません▼さらに1年たってもまとまらなかったら、有無をいわさず比例代表20、小選挙区25を削るという「ギロチン条項」も。結論ありきの強引で、維新のいう「身を切る」が改革どころか、民意や国会論議も切り捨てる専制だということがはっきりと▼政治をゆがめるカネの問題を「そんなことよりも」と言い放ち、定数削減へとすり替えるあくどさは高市首相も同様です。それをいうならば、そんなことよりも、まずは自民も維新も己の身を正せといいたい。
2025年12月5日

