一般病院(精神科病院、療養型病院、診療所を除く国公立や民間の病院)の7割超が2024年度の決算で赤字経営に陥っていたことが、厚生労働省が26日の中央社会保険医療協議会(中医協)総会に報告した「医療経済実態調査」の結果で分かりました。物価高騰や人手不足などで厳しい経営と存続の危機に直面している医療機関の実態が同調査でも明らかになりました。
同調査は診療報酬改定に合わせて2年ごとに実施。今回は23、24両年度が対象で、全国の1167病院と2232の診療所から回答を得ました。
24年度は一般病院の72・7%が赤字で、平均利益率はマイナス7・3%と、23年度のマイナス7・5%からわずかに改善したものの、2年連続の赤字です。
種類別の利益率は、医療法人(民間)の病院がマイナス1・0%、国立病院がマイナス5・4%、公的病院がマイナス4・1%、公立病院はマイナス18・5%と、いずれも赤字でした。
診療所では、医療法人の一般診療所の利益率は4・8%と黒字を確保したものの、23年度からは3・5ポイント減少しました。
一方、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会資料では、24年度の病院の利益率が0・1%だったのに対し、無床診療所は6・4%と「高水準を維持」しているなどとして、診療所の診療報酬の削減を提言しています。
日本医師会の松本吉郎会長は6日の記者会見で、「診療所は一定の利益率がなければ安定的に成り立たない」と反論し、25年度はさらなる経営悪化に陥ると警告。法律事務所や社会保険労務士事務所などの専門サービス業の経常利益率(13・67%)と比較しても診療所の利益率は極めて低いと強調し、医療関係団体と連携して物価や賃金上昇に合わせた大幅な診療報酬の引き上げを求めていく考えを表明しました。

