私たちは統一協会に家庭を破壊された。涙ながらの証言には行き場のなさに苦しめられてきた人生がにじみでていました。「なるべく忘れようと生きてきた」▼奈良地裁で開かれている安倍元首相銃撃事件の公判で、山上徹也被告の妹が証言台に立ちました。自身が小学1年の時に母親が入信。家のことを顧みず高額献金をくり返し、協会本部がある韓国に何度も足を運ぶ日々。たびたび金を無心されるようになり「恥ずかしくて、みじめで、つらかった」と▼母親も子どもたちのことより「献金することが大事だと思った」と証言。夫の自殺や長男の病気につけ込まれ、洗脳されていった経過を語りました。「協会に尽くしたら家庭が良くなると思っていたが間違っていた」とも▼関係者の証言からみえてくる統一協会のあくどさ。入信した本人や家族、周りの人たちをはじめ、どれほどの不幸をまき散らしてきたのか。こんな反社会的な組織を存続させてはなりません▼協会に高額献金をさせられたとして被害者らが賠償を求めていた集団調停で今月、協会側が132人に21億円余の解決金を支払うことで合意が成立しました。これで174人が和解に至りましたが、泣き寝入りしている人たちも多い▼社会を震撼(しんかん)させた凶行にまで及んだ暗闇。信者2世だった冠木結心(かぶらぎ・けいこ)さんは「こんな結末を迎えることでしか、この現実を知ってもらえなかったことが残念でならない」。それはこの組織をのさばらせてきた、すべての者たちに向けられています。
2025年11月20日

