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2025年11月17日

主張

不登校35万人超
国は考え方の基本改めるべき

 小中学生の不登校の数が35万人を超え、過去最多を更新し続けています。社会が対応を求められる課題はさまざまありますが、いま最も問われているのは不登校についての基本的な考え方です。

 第1は、不登校は子どものせいではなく、子どもは心の傷を負っていることを土台にすえることです。学校に行こうとするとおなかが痛くなったり表情がなくなったりするのは心の傷の深さを示しています。そんな子どもに何より必要なのは安心と休息です。

 ところが国の対策の中心は「教育機会をどうするか」です。そのため、行き渋る子どもの保護者に「勉強をどうするつもりですか」と追いつめるような対応が後を絶ちません。「心の傷」を見ようとしないというボタンのかけ違いを国はただすべきです。

■競争と管理の激化

 第2は、この間の「教育改革」自体が不登校を急増させたことへの反省です。不登校が3倍に急増した10年間は、第2次安倍政権が「教育改革」を強引に進めた時期に重なります。全国一斉学力テストの再開や一方的で極端な「規律」など、競争と管理のエスカレートそのものでした。

 子どもたちは「学校が忙しすぎる」「先生が怖い」と言い、教員の精神性疾患による休職も急増しました。学校が、子どもにも先生にも息苦しい場になってきたのです。

 ところが国にその反省はありません。不登校対策を強調しながら、不登校を増やす教育政策を続けるのは道理がたちません。謙虚に反省し、子どもにあった学校にするための政策転換をはかるべきです。

 不登校に悩む子どもと保護者への施策は、その切実さにくらべ、あまりに遅れています。多くの保護者が「育て方のせいでは」という自己責任論に傷つき孤立しながら、子どもへの対応にあたっています。一刻も早い手厚い支援策が必要です。

 例えば、子どものために仕事を休む場合、多くが収入減や離職と引き換えです。現行の介護休業の「座位が保てない」などの高齢者介護向けの認定基準では不十分です。不登校に使える制度に早急に改善すべきです。

■共感と希望語ろう

 学校をはじめ不登校の子どものための公的な居場所の量質ともの拡充も急がれます。不登校の子どもを支える手づくりのフリースクールなどはスタッフの低賃金で成り立っており公的支援が急務です。

 日本共産党の「不登校についての提言」(5月23日)は、不登校についての基本的な考え方、必要な施策を提案しました。その後、「提言」を生かした不登校についての「つどい」が各地で始まっています。

 そこでは「原因は自分にあるとしか思えなかったけど、そうではなかった」「保護者の苦しみが伝わってきて涙がでた」「学校をよくし『子どもを救う先生』を増やしたい」など共感と希望が語り合われます。行政への要望も出され、「自治体と交渉しよう」という声もあがっています。

 不登校の課題は、すべての子どもが安心できる学校、社会づくりです。「つどい」を広げ、その運動を前に進めましょう。