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2025年11月17日

きょうの潮流

 ネオンがともる夕暮れから多文化共生の街に変わる新宿・大久保駅界隈(かいわい)。中華、コリアンなどのお店にまじってアイヌ創作料理店・ハルコロも開店します▼アイヌ語でハルとは「穀物」のこと。コロは「持つ」を意味します。穀物を持つとは、食べ物に困らない意味になります。親が子の健やかな成長を願って、ハルコロの名前を付ける人もいるとか▼店主は宇佐照代さん。生まれは北海道・釧路。アイヌとしての誇りを持った生き方を祖母に誓い、伝承活動とともに先住民族の権利回復を求めて活動しています。▼「ハルコロは、アイヌとして目覚めたアイヌの居場所です。オーストラリアやコンゴ共和国の先住民族との交流など世界的な先住民族の権利回復の流れを実感します」。宇佐さんが力を入れているのは「研究」目的で大学が盗掘した遺骨の返還問題です▼国立の「民族共生象徴空間」(白老町)には現在、全国9大学や10博物館などが収集した1600人以上の遺骨が再集約されています。4体の遺骨を釧路アイヌ協会に返還した京都大学に対する先日の要請行動では、「政府の方針に則(のっと)って返還した」と答えた京大側にたいし、「大学側が遺骨を返したいと思ったわけではないんですね」と宇佐さん。盗掘行為への反省や謝罪がないことを批判しました▼東京大学は10月17日に、「真摯(しんし)に反省し、心よりお詫(わ)び申しあげます」との声明を発表しています。世界の公共性に奉仕する大学の存立意義と社会的責任が問われる時代なのです。