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2025年11月14日

OTC類似薬の保険外し

現役世代が悲痛な声

グラフ

 現役世代の保険料負担軽減を口実に高市自維政権が狙う、市販薬と同様の効能を持つ医療用医薬品(OTC類似薬)の保険適用除外。現役世代からは、負担軽減どころか大幅な負担増への懸念で、「働けなくなる」「第2子をあきらめる」などの悲痛な声があがっています。

 保険外しによる影響アンケートを患者家族や全国保険医団体連合会(保団連)、新日本婦人の会が中心となり実施しています。中間報告では、5687件の回答があり、そのうち95%が保険外しに「反対」です(10月30日付既報)。アンケートで特徴的なのは3300件超の自由記述(10月7日時点)が集まっていることです。

 アンケートでは、保険外しが狙われる医薬品を写真付きで例示し、処方状況を調査。9割が「処方されている」または「処方されたことがある」と回答しています。

 自由記述には、「鎮痛剤を保険外にされると死活問題。働き盛りで子育て中でもあるのに金額を気にして鎮痛剤を充分に使用出来なくなると生活もままならない」(30代、リウマチ、ヘルペス)「子どもをあと1人は、と思っていたが現役世代の負担を重くするのならば諦めざるを得ない」(30代、双極性障害、てんかん、生理痛など)―などの声が寄せられています。

 厚生労働省の資料では、花粉症薬、湿布薬、総合感冒薬、解熱鎮痛薬の4品目を例示し、OTC類似薬と市販薬の薬剤費を比較。保険除外になれば、8倍から最大50倍の自己負担増となることが明らかになりました。

 アンケートでは、保険外しで懸念されること(複数回答)を質問。「薬代が高くなる」が83・6%と最大、「薬が必要量用意できず、症状が悪化する」が61・0%と続きました。「飲み合わせによる副作用」や「早期発見の遅れ」を心配する人も約4割にのぼりました。

 アンケート結果から、OTC類似薬を使用する患者は、薬で就労や家事・育児などの日常生活を維持していることが分かり、保険外しが生活の崩壊に直結する実態が浮き彫りになりました。物価高で生活が厳しい中、受診控えを招き、疾患の早期発見・治療に支障をきたす恐れや、感染症の拡大の危険もあります。

 10月末に行われた中間報告会見で保団連の松山洋事務局主幹は、保険外しが行われた場合の保険料軽減は国民1人当たり月額100円程度だとし、「わずかな保険料軽減と引き換えに、患者には多大な負担増が強いられる」と指摘しました。

 アンケート呼びかけ人で難病の息子を持つ大藤朋子さんは国に対し、「困る人がたくさんいることが示された。当事者の声をしっかり聞いてこの制度をどうするか決めてほしい」と訴えました。