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2025年11月7日

自己負担 最大50倍に

OTC類似薬 4品目例示

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 厚生労働省は6日、市販薬と同様の効能を持つ医療用医薬品(OTC類似薬)が保険適用除外となった場合の影響額について、初めて明らかにしました。同省の資料では、花粉症治療薬、湿布薬、総合感冒薬、解熱鎮痛剤の4品目を例示し、保険給付から外すことで、最大50倍の自己負担増になることが分かりました。同日開いた社会保障審議会医療保険部会で示されました。

 厚労省の担当者は、全国の9割以上の自治体が子ども医療費助成制度を実施し、小・中学生の約6割が現物給付や所得制限なしで助成を受けていると説明。難病患者にも公費助成がありますが、保険除外が進めば支援の枠外となり、「子育て世代や難病患者にとって大きな負担になる」と懸念を示しました。医療用医薬品とOTC医薬品は成分や用量、剤形も異なるため、単純な代替が難しいことなども指摘しました。

 会議で日本医師会の委員は「軽症だと自己判断して受診を控えることで、重い病気の早期発見や治療機会を逃すリスクがある」として反対を表明。日本病院会の委員も「入院患者に必要な薬がOTC化されれば、院内処方体制に支障が出る」と述べ、慎重な対応を求めました。

 全国老人クラブ連合会の委員は「OTCは緊急対応に限るべきで、医師の判断が必要だ」とし、ドラッグストア等での購入は低所得者の医療アクセスを阻害すると強調。佐賀県神埼市の實松(さねまつ)尊徳市長は、薬は薬局で買えば良いとの意見に対し「薬局がなく診療所が唯一の医療拠点というケースがある」と批判。「有効成分が同じでも、用法・用量・効能に違いがあり、国民の理解は得にくい」と懸念を示しました。

 一方、経団連や保険者側の委員は「自己負担の具体的検討を進めるべきだ」などとして見直しを推進。自民・公明・維新の3党合意では「早期実施を目指す」と明記し、高市首相も所信表明で薬剤自己負担の見直しを明言しています。