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2025年11月7日

小池書記局長の代表質問(全文)

参院本会議

写真

(写真)質問する小池晃書記局長=6日、参院本会議

 日本共産党の小池晃書記局長が6日の参院本会議で行った、高市早苗首相の所信表明演説(10月24日)に対する代表質問は次のとおりです。

裏金問題に厳しい審判 企業・団体献金禁止を

 日本共産党の小池晃です。会派を代表して、高市早苗首相に質問します。

 総理が所信表明演説で、「政治とカネ」について一言も触れず、裏金議員を要職に登用したことに、驚きと怒りが広がっています。この間の国政選挙の結果は、裏金問題への国民の厳しい審判だと考えていないのですか。

 自民党は、「企業献金を政党本部、都道府県に限定する」という、ごく限定的な公明党案すら拒否しました。公明党との連立よりも企業のカネの方が大事ということですか。

 「企業・団体献金の禁止」を公約していた維新の会と連立を組みながら、「企業献金は必要なもの」などと言うのは、双方ともに典型的な二枚舌ではありませんか。

 「国民の政治への信頼を回復する」というのが口先だけでないなら、企業・団体献金を全面禁止すべきではありませんか。以上、答弁を求めます。

アベノミクス誤り認め消費税減税にかじ切れ

 アベノミクスの中心である「異次元の金融緩和」は、異常円安により輸出大企業に過去最高の利益をもたらし、巨額の緩和マネーを株式市場に誘導し、株価を上昇させて富裕層・大口投資家を大もうけさせただけだという認識はありますか。

 一方で国民の実質賃金は抑えられ、格差の拡大と経済停滞を招きました。総理はアベノミクスを引き継ぐのではなく、その誤りを認め、大企業、富裕層ではなく国民の暮らし優先の政策へ方向転換すべきではありませんか。

 日本経済が「失われた30年」と呼ばれる長期停滞に陥ったのは、働く人の賃金が伸びず、個人消費が低迷し企業の生産活動も停滞したからです。この状況で、国民の購買力をさらに奪ったのが、度重なる消費税の増税です。これが国民生活を直撃し、景気の停滞を決定的にしました。総理にはそうした認識がありますか。

 GDP(国内総生産)の半分以上を占める個人消費を温める、最も強力で即効性のある政策が消費税の減税・廃止です。今年5月には総理も、「食料品の税率をゼロ%にするというのは一つの考え方」だと、消費税減税は検討に値するとの認識を示されました。

 ところが所信表明演説では、消費税減税について一言も触れず、きょうも「物価高対策としては内閣としてすぐに対応できることを優先する」と述べましたが、具体的にはどのような対応ですか。わが党は、当面一律5%に減税すべきと考えますが、消費税減税より有効な物価高対策があるなら示していただきたい。

 「インボイス制度を考えるフリーランスの会」の調査では、インボイス登録事業者の4割超が消費税を「所得や貯蓄」から捻出し、1割超は「借金」して支払っています。政府は「円滑な価格転嫁を」と言いますが、取引排除や一方的な値下げが進み、価格転嫁などできていません。来年10月に軽減措置をなくせば、その困難は一層甚大となります。小規模事業者・フリーランスを守るためにも、インボイス制度は廃止すべきではありませんか。明確にお答えください。

 自民党は2022年の与党税制大綱で、安倍政権下の法人税減税が賃上げ・投資のために「意図した効果を上げてこなかった」と指摘しました。総理も同様の認識ですか。

 ところがそれから3年間、法人税には全く手がつけられていません。総理は、4年前の総裁選時、法人税の租税特別措置の廃止、法人税率の引き上げを提案しました。また、株の売却益・配当に対する金融所得税制も逆進性が大きいとして、税率引き上げを提案しています。総理になった今こそ、従来の主張を実行に移すべきではありませんか。

コメ増産から逆戻り 価格保障と所得補償を

 コメの価格高騰は、自民党農政が価格と流通を市場任せにし、農家に減産を強いる事実上の減反政策を続けて、生産基盤を弱体化させてきたためです。

 前政権はその誤りを認めて増産にカジを切ったのに、高市政権の農水大臣は、「需要に応じた生産量」にすると逆戻りしています。

 これまでのように、生産者に需給バランスの責任を押し付け、政府の責任を回避するのですか。コメの価格高騰を抑え、農家が安心してコメ作りに取り組めるようにするためには、価格保障と所得補償が不可欠ではありませんか。お答えください。

医療・介護の危機打開へ 国庫負担の増額必要

 総理は所信表明で「赤字に苦しむ医療機関や介護施設への対応は待ったなし」と述べましたが、なぜ赤字になったとお考えですか。これまでの診療報酬改定、介護報酬改定を高齢化の伸びの範囲内に抑え、賃上げや物価高に対応してこなかったからではありませんか。

 日本共産党はこの間、日本病院会や大学病院の関係者と懇談を重ねてきましたが、医療界はこぞって、診療報酬、とりわけ初再診料や長年実質据え置かれてきた入院基本料を10%以上引き上げないと医療の危機は打開できないと訴えています。この声に応えるべきではありませんか。

 総理は、OTC類似薬を含む薬剤自己負担を見直すとし、社会保障審議会では、高齢者の3割負担の対象者拡大なども検討されています。物価高騰のもとでの患者負担増はさらなる受診抑制を招き、国民の命と健康を脅かすことになるのではありませんか。

 社会保険料は抑制が必要ですが、そのために医療や介護の給付を削減すれば、病気になったときに重い負担がのしかかります。総理はそれでもよいとお考えですか。

 日本医師会と病院6団体は「患者さんに適切な医療を提供できなくなるだけではなく、ある日突然、病院をはじめとした医療機関が地域からなくなってしまう」と警告しています。国民の命と健康を守るためには、社会保障に対する国庫負担の抜本的な増額が必要ではありませんか。以上、答弁を求めます。

日米地位協定の改定 辺野古新基地撤回を

 総理は日米首脳会談で、沖縄の米軍基地や日米地位協定の問題に一切言及しませんでした。国政の重要課題という認識はないのですか。

 1995年の少女暴行事件に抗議する沖縄県民総決起大会から30年。その後も、相次ぐ米軍関係者の性暴力事件による女性の尊厳と人権の蹂躙(じゅうりん)、繰り返される米軍機の墜落と昼夜を分かたぬ爆音、日米のさらなる軍備増強と軍事演習の激化、有機フッ素化合物PFASによる水や土壌の汚染など、基地の苦しみは軽減どころか、増大するばかりです。県民が求め続けてきた地位協定の抜本改定、基地の縮小・撤去に取り組むことこそ政府の責任ではありませんか。お答えください。

 辺野古新基地建設は、政治的にも技術的にも財政的にも破綻しています。建設計画を撤回し、普天間基地をただちに無条件で撤去すべきです。答弁を求めます。

大軍拡は平和を破壊 9条生かした外交こそ

 総理は、今年度中に軍事費を国内総生産=GDP比2%、11兆円規模へ引き上げると表明しました。さらに、トランプ政権は日本の軍事費をGDPの3・5%にするよう求めていますが、これは21兆円と、安保3文書以前の実に4倍です。日米首脳会談で総理は、「防衛費の増額に引き続き取り組む」とトランプ米大統領に約束しましたが、このような大軍拡は、暮らしも財政も平和も破壊するのではありませんか。

 総理は「日米同盟の抑止力・対処力を高める」と繰り返しますが、軍事力強化は相手の軍拡を呼び、結果的に軍事的緊張が高まり、戦争のリスクが増大します。そうした「安全保障のジレンマ」に陥っているという認識はありますか。

 政府がやるべきことは、国際法と国連憲章に基づく平和の国際秩序を守ることであり、日米軍事同盟の強化ではなく、ASEANと協力し、東アジアを戦争の心配のない地域にしていくための憲法9条を生かした平和外交ではありませんか。

 そのことを強く求めて、質問を終わります。