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- くらし家庭
- 2026.07.14
気になる体 光線過敏症に注意
埼玉協同病院皮膚科部長 伊藤理恵さん
赤み・かゆみ・発疹 弱い光でも発症
2026年7月12日【くらし】
紫外線が特に気になるこの季節、日焼けだけでなく注意したいのが「光線過敏症」。日光を浴びることで皮膚に赤みやかゆみ、発疹がみられる病気です。光線過敏症の原因や治療、予防法などについて、埼玉協同病院皮膚科部長の伊藤理恵さんに書いてもらいました。
普通の人では問題のない弱い光線でも、皮膚が赤く腫れるなどの症状が出ることを「光線過敏症」といいます。遺伝病や薬剤性などいろいろな光線過敏症があり、原因となる光線の波長もさまざまです。
ここでは、光線過敏症を含め、代表的な光線性皮膚障害を紹介しましょう。
【多形日光疹】
春先に半袖を着て屋外活動をすると、光線にあたった腕がぶつぶつしてかゆくなる人がいます。これを「多形日光疹」といいます。
紫外線は夏至(6月)が最強で、天気によっては4、5月も十分に強いです。その時期に長袖から半袖になり、腕の皮膚が一気に強い紫外線を浴びることで、湿疹を起こす現象です。逆に8月ごろになると紫外線も弱くなり、腕の皮膚も光線に慣れて症状が軽快します。
治療は湿疹の薬(抗炎症外用薬)を塗ることと、急に強い光線を浴びないようにすることです。
【日光じんましん】
光線を浴びて数十分後くらいに、露光部(日に当たる部位…顔、首、腕など)の皮膚にじんましんを起こすことがあります。皮膚はボツボツと盛り上がってみみずばれ(膨疹)になり、数時間以内には消えることがほとんどです。じんましんとしては、比較的まれなタイプです。
抗ヒスタミン剤というじんましんの飲み薬と、光線を浴びないことで治療します。紫外線や通常の光線(可視光線)で起こるため、サンスクリーン剤(日焼け止め)だけでなく衣類、日傘などで遮光します。
【薬剤性光線過敏症】
薬によって光線過敏症が出ることがあります。飲み薬の場合と、つけ薬(貼り薬)の場合があります。
飲み薬では一部の抗がん剤が多いですが、一般的なものではチアジド系利尿剤でまれに起こします。尿を出して血圧を下げる薬で、最近では他の降圧剤との混合薬として飲まれることが多いです。薬剤服用中に露光部が赤くかゆくなります。
消炎鎮痛剤はつけ薬、特にケトプロフェン湿布薬での光接触皮膚炎が有名です。湿布薬を貼った後の皮膚が、紫外線を浴びると湿布の形に赤くジクジクしてかゆくなります。このタイプの湿布薬を使う場合は、腰背部など光線を浴びない部位にしか使わないことが大切です。
【慢性光線性皮膚炎】
原因不明の光線性皮膚障害で、高齢男性に多く発症し、露光部に湿疹を起こします。長年にわたり慢性的に湿疹ができてきて、皮膚は赤くゴワゴワしてかゆいです。屋外作業歴が長かった方がなりやすいです。
紫外線以外に可視光線でも起こるため、サンスクリーン剤以外に服などで遮光し(図参照)、抗炎症外用薬を塗って治療します。
【日光皮膚炎】
夏に日光浴をしすぎるなど強い太陽光を長時間浴びると、皮膚が赤く腫れヒリヒリします。ひどいと、水ぶくれなども起こします。紫外線によるやけどの状態です。
これは厳密には光線過敏症ではなく、光線を浴びすぎれば誰でも起こりうる状態です。日光皮膚炎が治った後は色素沈着(皮膚が黒くなる)を起こしたり、花弁状のシミが出たりすることがあります。
また、慢性的に光線を浴びると、長期的影響として皮膚がんの発生率も上昇します。どなたでも光線の浴びすぎには注意が必要です。
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ここにあげた以外にも、いろいろな光線過敏症があります。「人より日に焼けやすいな」「露光部だけが赤いな」と思われたら、皮膚科を受診してご相談ください。

