綱領・古典の連続教室

 2010年12月7日から2012年3月6日まで続いた講義の録画と要綱、資料です。要綱と資料はPDF形式のファイルになっています。

講師:不破哲三社会科学研究所所長
第1回
12月7日
開講にあたって/『賃金、価格および利潤』(1)
 科学的社会主義の「古典」とは何か、「マルクスは清水の次郎長と同時代の人だった」など、教室に参加するみなさんへのガイダンス。「商品の価値」を現代の正規労働者と非正規労働者の例もあげて話すなど、商品経済社会の法則を語る。

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第2回
1月11日
『賃金、価格および利潤』(2)
 資本家の儲けはどこから生まれるのか? 資本主義の搾取の秘密を解く。日本では明治維新後と高度成長期とに、大量の農民が無理やり労働者へと押し出されて行った。国会で取り上げた大企業の工場での搾取の増やし方とは? 政治献金や国家の浪費のおおもとにも搾取があった。

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第3回
2月1日
『賃金、価格および利潤』(2) (続き)
 資本の支配を打ち破る労働者の闘争の意義を縦横に語る。マルクスは労働時間の短縮の大切さを、「時間は人間の発達の場である」という言葉で表現し、未来社会を展望していた。労働者が権利をまもる「社会的バリケード」(社会的ルール)をかちとる大切さをつかむ。

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「社会的バリケード」という言葉の出典について
第4回
5月10日
第二課 マルクス『経済学批判・序言』 
前半は、マスコミで反響を呼んだ「科学の目で原発事故を考える」(全文テキスト)。「利潤第一主義」が日本の原発推進政策と安全神話を後押ししてきた。後半は、「『経済学批判』への序言」をもとに史的唯物論を学習。マルクスが、ドイツ社会の現実の問題と格闘しながら、史的唯物論を生み出していった足跡をたどる。

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第5回
6月7日
第二課 マルクス『経済学批判・序言』 (続き)
 「軍人勅諭」に基本が記された戦前の歴史観にたいし、マルクスの見方に学んで日本の歴史を見直す研究が戦前と戦争直後に起こり、社会に広がっていった。それだけの威力をもった史的唯物論の内容を、6つの定式を読み解きながらつかむ。日本は、4つの歴史的段階を典型的にたどって発展してきた世界でもまれな国だった。

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第6回
7月5日
エンゲルス『空想から科学へ』 第1回
 『空想から科学へ』は、科学的社会主義のあらましをまとめて書いた貴重な本。世界の人民主権と共和制の先駆けとなったフランス革命の歴史がドラマチックに語られる。しかし、この革命で実現したのは「理性の国」ではなく、ブルジョアジーの国だった。そのもとで、新たな社会の変革に挑んだ空想的社会主義者らが、なぜ成功できなかったか?

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第7回
9月6日
エンゲルス『空想から科学へ』 第2回
第2章では、科学的社会主義の自然と社会にたいする見方(世界観)の説明の順序が、マルクスとエンゲルスの思想的な発展の歴史と重なっている。若き2人はどのようにして科学的社会主義に進んだのか?それぞれの探究の姿と、自然科学の展開のエピソードをおりこみながら、解き明かす。党の活動は弁証法の宝庫であり、広い視野で見ること、発展と進歩の芽をとらえることなど、日常の党活動に生きる弁証法の法則も語られる。

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第8回
10月4日 
エンゲルス『空想から科学へ』 第3回
 第3章では、資本主義が社会主義にすすむ必然性が語られている。その前半の、資本主義が発展し矛盾が激しくなって没落するまでを、資本主義の根本の法則と矛盾を通して学ぶのが、この回のテーマ。日本の江戸時代と明治時代、ものづくりの現場の変化を通じての資本主義発展の物語や、「資本主義」の名づけ親がマルクスだったというエピソードも紹介。「資本主義の根本矛盾」についてのエンゲルスとマルクスのとらえ方の対比には、講師の最新の研究成果がもりこまれている。

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第9回
11月1日
エンゲルス『空想から科学へ』 第4回
第3章の後半部分およびマルクス、エンゲルスの諸文献で、社会主義論の原点を学ぶ。資本主義の矛盾を解決するには、社会が生産力を公然とにぎらなければならないこと(生産手段の社会化)が示される。どうやって社会化を実現するか、生産手段の社会化によって人間社会にどんな変化が起こるか――「生産者が主人公」に、そして「人間の全面的発達が社会発展の最大の推進力になる」社会へ。「過渡期論」の解明も新しい。

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第10回
12月6日
エンゲルス『「フランスにおける階級闘争」への序文』 第1回
「革命をどう進めるか」は科学的社会主義理論の要。日本共産党の多数者革命路線がどういう歴史をへて大道になったのか、マルクス、エンゲルスがどのようにヨーロッパ諸国の革命を探究していったかが生き生きと語られる。1848年革命とボナパルト帝政、パリ・コミューン、ドイツの党の選挙・議会闘争での前進など政治的諸事件と、時代背景=産業革命後の資本主義発展と労働者階級の成長が説明される。そして、「社会の多数が目的を理解してこそ革命に勝利できる」、そのための長期の根気強い活動の意義が明らかになる。

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第11回
1月24日
エンゲルス『「フランスにおける階級闘争」への序文』 第2回
革命権はあらゆる近代国家の基礎であることを、日本の歴史にもふれて語る。エンゲルスの“遺言”=ドイツ革命の見通しについての警告を理解しなかったドイツ党指導部の問題、マルクスとエンゲルスの大道だった多数者革命論はその後どうなったか?(ドイツ社会民主党の成長と変質、レーニンの探究、スターリンの「理論体系」、資本主義世界の共産党の運動の歴史)を縦横に語る。そして日本共産党綱領がめざす民主連合政府の実現が「多数者革命の現代版」となることを明らかにする。

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テキストは、第10回と同じ
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第12回
2月7日
(最終回)
マルクス、エンゲルス以後の理論史
最終回-不破さんは、「実はこういうテーマで話すのは私も初めて」と切り出し、マルクスの理論と精神を受け継ぐべく探求と模索を重ねたレーニンの業績と活動、「マルクス・レーニン主義」の名でまったく別物の理論体系と行動にすすんだスターリンとその後継者たちの過ちを話してゆく。そして日本共産党が、ソ連の干渉や、誤った理論とたたかいながら、科学的社会主義の本来の理論的立場を取り戻し現代に生かす理論的発展のために努力してきた、半世紀にわたる苦闘の歴史が語られる。最後に重ねて、「マルクスを本当に現代の世界に生かすために、これからも古典の勉強を」と呼びかける。

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講師:志位和夫委員長
第1回
12月21日
戦前の日本社会と日本共産党(1)
 日本共産党員が熱心に綱領を学習するのはどうしてか(他の政党との対比で)。綱領の戦前論は党の「原点」。小林多喜二の生き方。尖閣・竹島・千島―どの領土問題も、戦前の問題とつながっている。

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第2回
1月18日
戦前の日本社会と日本共産党(2)
 日清・日露戦争に始まる「50年戦争」の歴史を立体的に解明。小説『坂の上の雲』にもふれて。韓国・朝鮮の植民地支配について、訪韓の体験を踏まえてリアルに語る。兵営や軍艦のなかにも日本共産党の組織が―戦前の日本共産党の勇敢で柔軟な活動を紹介。

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第3回
2月15日
現在の日本社会の特質(1)
 アメリカいいなり政治はどこからきたか―戦後7年間の軍事占領時に刷り込まれた「アメリカ絶対のDNA」を、マッカーサー・吉田茂の往復書簡を引いて解明。東京裁判で裁かれたもの、裁かれなかったものは何か。今日の普天間問題をつくりだした根源=戦後沖縄の「空白の一年」にもせまる。国民を欺いた日米安保の「三重底」のカラクリとはなにか。

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第4回
5月24日
現在の日本社会の特質(2)
 日米安全保障条約の体制は、公開された条約と非公開の密約群から成り立っている(1.核密約と自由出撃密約、2.「基地権」のいう名の無制限の米軍基地特権の引き継ぎ、3.米兵犯罪の裁判権放棄、4.自衛隊は米軍の指揮下に入る)。これら「密約」群はどのようにつくられたか。異常な対米従属は今日どこまで来ているか。「原発列島」化への歴史のなぞときも。

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第5回
6月21日
現在の日本社会の特質(3)
 同じ資本主義国でもヨーロッパと「顔つき」が違う―「ルールなき資本主義」日本の実態と根源。「3者(経営者・労働者・政府)構成主義」社会――を、ヨーロッパの到達点、国際条約にてらして考える(雇用、男女平等、中小企業、農業、環境、教育)。たたかいこそ「ルール」をつくる力―世界の歩みと、「整理解雇4要件」、朝日訴訟など日本の経験と。

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第6回
7月19日
世界情勢――20世紀から21世紀へ(1)
 植民地体制が崩壊し世界のすべての国ぐにが世界政治の主人公になる新しい時代へ、主権在民・女性参政権・人権の国際的発展(ウイーン宣言まで)、戦争の違法化の歴史をぎゅっと凝縮して語る。エジプト、チュニジアなど中東の民主的変革のうねりをどう見ているか、三つの角度から明快に表明。

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第7回
9月20日
世界情勢――20世紀から21世紀へ(2)
レーニン時代の「一連の積極的努力」とは?スターリン以降の覇権主義・専制主義への変質から、ソ連崩壊(1991年)がもたらしたその後の世界の巨大なプラスの変化まで、明快に語る。「50年問題」と自主独立路線の確立、1960年代以降のソ連の干渉、中国・毛沢東派の干渉とのたたかいの歴史がよくわかる。

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第8回
10月18日
世界情勢――20世紀から21世紀へ(3)
中国、ベトナムなどをどうみるか――綱領の基本点と、日本共産党の原則的で節度ある態度を説明。リーマン・ショックに始まる世界経済危機とマルクス『資本論』への注目を語る。帝国主義論を発展させた広い視野とアメリカの動向、オバマ政権論を解明。国連憲章にもとづく平和の国際秩序、核廃絶めざす歴史とNPTをめぐる変化を、自らの外交活動をふまえて語る。

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第9回
12月20日
民主主義革命と民主連合政府(1)
金総書記死去と北朝鮮問題での日本共産党の立場を表明。民主主義革命論を歴史的に解明。日本社会が求めている民主的改革の方針では、国の独立・安全保障・外交の分野の改革を説明――安保条約を第10条の手続き(米政府への通告)で廃棄し米軍基地をなくす。対等平等の日米友好条約を締ぶ課題ではアメリカ民主主義の歴史への尊敬を語り、マルクスとリンカーンをめぐる秘話も明らかに。なぜ「自衛隊の段階的解消」方針か。平和外交方針では、朝鮮王室儀軌返還に尽力した党の活動と韓国での歓迎を紹介。

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第10回
1月10日
民主主義革命と民主連合政府(2)
イスラムなど異なる文明間の対話と共存を通じ、共通の価値観を見いだし相互尊重をはかる党の立場を語る。憲法問題では、「憲法の前文をふくむ全条項をまもり、平和的民主的諸条項の完全実施をめざす」。天皇問題での認識と対応の前進を指摘、民主主義革命の課題が憲法の条項の厳格な実施にあり、主権在民に反する逸脱は許さないと表明。経済改革では、「ルールある経済社会」と「大企業にたいする民主的規制」が国際的、世界史的裏づけをもち日本経済の発展につながる合理性をもった政策であることを解明。

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第11回
2月21日
民主主義革命と民主連合政府(3)
統一戦線を、5つの角度で解明。生まれている「一点共闘」を重層的に発展させると同時に、民主的改革の目標での多数派を形成する上での革新懇運動の役割、強く大きな党づくりの意義を強調。民主連合政府は、支配勢力の妨害や抵抗を打ち破るたたかいを通じてこそ樹立できる-日本の巨大メディアの権力との癒着を明らかにして、多数者革命達成にとっての「しんぶん赤旗」の役割を強調。「党勢拡大大運動」目標をやりぬき、総選挙に勝とうと呼びかける。「天下り」の実態を紹介し、行政機構の民主的改造の必要を語る。

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パンフレット
「日本の巨大メディアを考える」PDF

第12回
3月6日
(最終回)
社会主義・共産主義の社会をめざして
「未来社会論をどう語るか」と問いかけ、縦横に語る。-崩壊したソ連は社会主義とは無縁の社会だった。「資本主義は人類の到達した理想社会だと思うか?」、利潤第一主義の害悪をとりのぞく手段としての「生産手段の社会化」。未来社会論には豊かで壮大な内容がある。「すべての人間の自由な発展」が最大の特質。資本主義時代の価値ある成果のすべてを継承、発展。「共産党」は人類の新しい発展へのロマンあらわす党名。国民合意で変革をすすめること、官僚専制体制に変質したソ連の誤りを絶対再現させないことも明確に。

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 (c)日本共産党中央委員会