お詫び:音声ブラウザ用簡易ページは現在機能しません。このまま、通常のページをご覧ください。

日本共産党

  • 文字サイズ
  • 小
  • 中
  • 大

ENGLISH PAGE

赤旗

73、憲法――憲法と日本の未来がかかった選挙

 今回の総選挙は、憲法と日本の未来がかかった重要な選挙となります

2024年10月

 日本共産党の田村智子・委員長は、憲法施行77周年記念日の2024年5月3日、現在の憲法をめぐる問題と現状、課題について、以下の談話を発表しました。

 ➡憲法施行77周年にあたって 日本共産党幹部会委員長 田村智子(2024年5月3日)(https://www.jcp.or.jp/akahata/aik24/2024-05-03/2024050302_02_0.html)

 さらに、小池晃・書記局長は、2024年8月15日の終戦記念日の談話で、自公政権による「戦争国家づくり」への暴走を告発するとともに、自衛隊と米軍との指揮統制機能の一体化や自衛隊とNATO(北大西洋条約機構)加盟国など「同志国」との軍事的共同の拡大の危険性を告発し、東アジアで平和を構築するために重要性を明らかにしました。

 ➡終戦記念日にあたって 日本共産党書記局長 小池晃(2024年8月15日)(https://www.jcp.or.jp/akahata/aik24/2024-08-15/2024081503_01_0.html)

 こうした一連の動きは、自民党と立憲民主党の党首選挙を通じて、その危険性がいよいよ明らかになってきました。

 第102代首相(自民党第28代総裁)となった石破茂氏は、安保・軍事問題では党内きってのタカ派と指摘されてきました。それは、戦力の不保持と交戦権の否認を明記した憲法9条2項を廃止することを年来の主張としてきました。総裁選では、9条2項廃止論を〝棚上げ〟して、安倍政権以来の党の主張である改憲4項目(①9条への自衛隊明記、②緊急事態条項の創設、③参院選「合区」解消、④教育充実)について「私が総裁になっても路線は不変だ」と強調。改憲を最優先課題と位置づけています。

石破政権のもとで画策がすすむ本格的な戦争国家づくり

 さらに重大なことは、従来の改憲派でさえ主張してこなかった軍事路線の強化に踏み出し、日本の戦後の平和主義を根底から覆そうという動きを強めていることです。

 第一は、「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」構想です。石破氏は、日本の周辺地域の3つの軍事同盟――日米同盟、米韓同盟、「ANZUS同盟」(米、豪、ニュージーランド)などを中核とする「集団安全保障体制」――アジア版NATO構想を主張しています

 第二は、岸田政権のもとでの軍拡路線である「安保3文書」や軍事費GDP比2%について、これらの文書は閣議決定や個別の法律であって、それだけでは不十分だとして、国の全体を戦時体制に組み込むような「国家安全基本法」を成立させると主張していることです。

 第三に、中国や北朝鮮、ロシアなどの核軍拡の動きを口実として、〝このままでは「拡大抑止」は機能しなくなる〟として、「米国の核シェア(共有)や核持込みも具体的に検討しなければならない」などと主張しています。

 このように石破政権のもとでの憲法への攻撃は、明文改憲にとどまらず、文字通り「戦争国家」のための法と体制の具体的条件を整備しようということにほかなりません。

「戦争法廃止」を明言しない立憲民主党の野田佳彦新代表

 こうした石破新政権の憲法破壊の動きのもとで、2015年の戦争法強行以来、積み上げられてきた「安保法制廃止をめざす野党共闘」が重大な岐路に直面していることです。市民と野党の共闘は、安倍政権による集団的自衛権の行使容認=安保法制の強行を「立憲主義の破壊」と批判し、「安保法制の廃止と立憲主義の回復」を共闘の「一丁目一番地」としてすすんできました。

 ところが、立憲民主党の新代表となった野田氏は、「安保法制はすぐには廃止できない」「違憲部分の検証が必要だ」と主張しています。こうした議論は、安保法制の存続に道を開くことにならざるをえません。同時に、こうした姿勢は安保法制の存続だけにとどまらず、安保法制と「安保3文書」のもとで、現に強行されている大軍拡と戦争国家づくりの道を止めることができなくなります。

 自公両党と、それを右から牽引する日本維新の会の改憲策動がいよいよ激しさを増すもとで、野党共闘の基盤が基本的に損なわれてきています。このもとで、国会のなかで憲法の明文改憲を許さず平和主義を守るたたかいは、日本共産党の躍進にかかっているといっても過言ではありません。

 今回の総選挙で、日本共産党が得票数、議席とも躍進を遂げることができるなら、立憲主義を守れと主張する市民との連携の道もさらに広げることができ、ひいては立憲野党の共闘への新たな扉を開くことも可能となります。

政策