2020年9月11日
文部科学大臣 萩生田光一 殿
日本共産党国会議員団
大学での対面授業の実施拡大と学生生活の支援に関する緊急申し入れ
緊急事態宣言が解除された現在でも、大学では入構制限とオンライン中心の講義が続き、大学での学びと交流を求める学生の要求は切実です。とくに、新入生は「受験以来、1回も大学入っていない」などと、対面授業を強く望んでいます。同時に、学生や教職員は、感染への不安を抱いており、感染症対策の徹底が不可欠です。
ところが文部科学省は、感染対策を講じた上で対面授業を実施するよう大学に求めていますが、実施拡大を促すだけで、肝心の感染症対策への財政措置はほとんどありません。
また、学生の生活困窮も極めて深刻で、大学での学びをあきらめる事態が広がっています。学生支援緊急給付金は要件が厳しく、ほとんどの学生が「何も受給していない」(大学生協連調査)状況です。ただちに、学生の生活にたいする支援を強化すべきです。
以下、申し入れます。
記
1、対面授業をはじめ大学での学びと交流を安全に実施できるよう、国の責任で新型コロナ感染症対策を徹底すること
- PCR等検査の実施をはじめ定期的な消毒の実施、換気設備の設置など大学の感染症対策に対し、国公私を問わず全ての大学等に国が財政支援をすること。
- 専門家の意見と大学の実情をふまえ、対面授業の実施拡大にふさわしい新たなガイドラインを作成すること。
- 通信環境の整備などオンライン授業への財政支援を拡充すること。
2、学生への経済支援を抜本的に拡充すること
- 学生支援緊急給付金の要件を緩和して規模を拡大し、継続的に実施すること。
- 家賃支援、休学や卒業延期した学生の学費補助など個別支援を実施すること。
- 国の責任で授業料の一律半額免除をただちに実施すること。