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日本共産党

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赤旗

「就活ルール」についての申し入れ

 日本共産党国会議員団

2018年10月24日、柴山昌彦文部科学相に手渡しました。


 日本経団連は、「会社訪問は3月、面接は6月解禁」などを定めた同連合会の「採用選考に関する指針」(就活ルール)の廃止を決定しました。政府が主導する「新たな指針づくり」が始まっていますが、就活ルールがいっそう形骸化して、就職活動が早期化・長期化・過熱化するのではないか、という危惧が広がっています。

再び就活の早期化・長期化・過熱化を起こしてはならない  

 「就活のルール」を緩和した結果、就職活動が過熱化し、大学教育にも重大な支障をもたらした過去の誤りを繰り返してはなりません。

 かつて企業・政府・大学の3者間で結ばれ、会社訪問や内定などの「解禁日」を定めた「就職協定」がありましたが、「協定破り」が後を絶たないことを理由に、1997年に廃止され、経団連の「倫理憲章」に緩和されました。その結果起きたことは、「就活が2年生から始まる」など、とどまるところを知らない就職活動の早期化・長期化・過熱化でした。「3年生以降は大学教育が成り立たない」「専門教育を受けるべき最も重要な時期に学生が能力を伸ばせない」などの悲鳴が大学関係者からあがり、日本学術会議が「過熱し早期化した『就活』に学生が巻き込まれることによって、大学の授業が多大な影響を受け」ていると指摘するなど社会問題化しました。政府も経団連や中小企業団体に対し、就職活動の正常化を要請しました。こうした動きを受けて経団連は、現行の「指針」を定めたのです。

 中西経団連会長は「経団連(会員企業)以外は、どんどん(選考活動を)先にやっている」などと、「指針」廃止の理由を述べています。“守られないからルールをなくす、ゆるいルールにしてしまう”のは本末転倒です。政府は、新しい指針で企業に対するペナルティーは行わない方向で検討しているとの報道もありますが、これまでの経過を振り返るならば、単なる「倫理規定」にとどまらない実効性のあるルールが必要なことは明らかです。

学生の負担軽減、大学教育との両立をはかるルールを    

 学生の就職活動は、多くの会社を訪問し、たくさんのエントリーシートを書き、面接にこぎつけても4次、5次と続くなど、現行の「指針」のもとでも大きな負担になっています。「時間と労力」だけでなく、精神的にも、経済的にも追い詰められる学生が少なくありません。「優秀な人材をとるために、他の会社より先に」などという企業の論理で、就職活動のルールを弱体化させることは許されず、学生の負担軽減、大学教育との両立がはかられるようにする必要があります。企業にとっても就職活動の早期化・長期化・過熱化は、大きな負担となるはずです。幅広い関係者の意見をよく聞くとともに、何よりも、当事者である学生の声と就職活動の実態をふまえ、学業への支障を最小限に抑えられる「就活ルール」を確立することを求めます。

 一、学生の就職活動の早期化・長期化・過熱化をさせないルールづくりを行うこと。

 一、「就活ルール」は、会社訪問や面接、内定などの「解禁日」を定めるだけでなく、就職試験や面接をはじめ企業の求人活動の在り方についても、学生の精神的、経済的負担に配慮し、大学教育と両立する規範となるようにすること。

 一、少なくとも卒業後3年間は「新卒扱い」とし、就職活動でも差別をしないようにすること。

 一、ルールの策定にあたっては、違反企業への注意・勧告・企業名の公表など、ペナルティーを行えるようにすること。

 一、当事者である学生の意見を反映させるため、学生を含む会議を持ち、ルールの策定を行うこと。また、経団連や大学当局だけでなく、幅広い関係者の意見を真摯(しんし)に聞き、公平・公正な立場で議論をすすめること。

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