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赤旗

尖閣の国有化は当然―政府は理を尽くして領有の正当性を説け

尖閣、国有化の方針

政府 都知事・地権者と調整

2012年7月8日


写真

(写真)尖閣諸島。魚釣島(手前)と北小島、南小島=2004年11月、穀田恵二衆院議員撮

 政府は沖縄県石垣市の尖閣諸島を国有化する方針を固め、尖閣購入を表明している東京都の石原慎太郎知事や地権者と調整に入りました。ただ、領有権を主張している中国や台湾が強く反発する可能性もあります。

 国有化の対象は、尖閣を構成する5島のうち、民間人が所有する魚釣島、北小島、南小島の3島。政府は3島を賃借していますが、都が購入すれば、賃借契約が切れる来年3月以降、更新は困難になります。こうした状況を踏まえ、長浜博行官房副長官、長島昭久首相補佐官が6日に石原知事を都庁に訪ね、政府方針を説明しました。

野田佳彦首相は7日、訪問先の福島県いわき市内で記者団に「平穏かつ安定的に維持・管理する観点から、所有者と連絡を取り、総合的に検討している」と表明しました。

 


尖閣の国有化は当然―政府は理を尽くして領有の正当性を説け

 日本共産党は、東京都の尖閣諸島の購入計画について、自治体が国家間の領土紛争に介入することは適切ではない、との立場を表明してきました。

 国はすでに、3島を年間約2450万円で地権者から借り上げています(大正島は1921年から国有地)。国が購入し国有化することは、「平穏かつ安定的に維持、管理する」うえで当然のことです。

 同時に、国有化によって問題が解決するわけではありません。この問題を外交交渉により解決する積極的な対応がいっそう強く求められます。日本政府は中国政府との間で72年の日中国交回復の時に棚上げ論に同調したことをはじめ、最近も領土問題は存在しないという言葉を盾に、外交舞台での議論を避けてきました。

 都による購入はもちろんのこと、国有化でも、中国との間にある尖閣問題が解決するわけではありません。日本政府は尖閣諸島の領有の歴史上、国際法上の正当性について、中国政府と国際社会に対して、理をつくし堂々と展開する外交こそ強く求められます。

 日本共産党は、中国政府が事態をエスカレートさせたり緊張を高める対応を避け、冷静な言動や対応を取るよう求めるとともに、日中両政府が、問題を話し合いで平和的に解決するよう努力を呼びかけています。


尖閣諸島 沖縄県石垣市に属する魚釣島、久場島、大正島などからなる無人島群。1895年1月に日本領に編入、日本が実効支配してきまし た。中国が領有権を主張し始めたのは1971年から。国際法上、無主の地については、最初に占有した「先占」にもとづく取得および実効支配が認められてい ます。歴史的経過や国際法からみて、日本の領土・領海です。



 

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