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締約国の大多数がNPT第6条履行を求めたことは大きな希望
――NPT再検討会議の結果について

2026年5月23日 日本共産党中央委員会議長 志位和夫

一、NPT再検討会議で、成果文書のコンセンサスが得られず、発出ができなかったことは、きわめて残念である。

ただ、再検討会議の討論で締約国の7割以上が核保有国に対してNPT第6条にもとづく核軍備撤廃のための行動を求めたこと、5月13日に明らかになった成果文書案にNPT第6条とそれにもとづくこれまでの再検討会議の合意事項の再確認・履行が明瞭に書き込まれたことは、核兵器問題をめぐる世界の本流がどこにあるかを示したものとして、大きな希望である。

困難な条件のもとで、積極的な内容での成果文書を発出するために不眠不休の奮闘をされたドー・フン・ビエット議長、中満泉国連事務次長(軍縮担当上級代表)をはじめ、会議主催者、国連担当者、各国政府代表、被爆者をはじめNGOのみなさんの努力に深い敬意を表する。

一、日本共産党は、今回の再検討会議に対して4項目――国連憲章の遵守、非核兵器国への核使用・威嚇を行わない、NPT第6条にもとづいて核軍備撤廃のための具体的行動を求める、中東非核決議の履行――を要請した。5月13日に明らかになった成果文書案は、そのすべてが反映されたものとなった。

この事実は、わが党の要請が、締約国の大多数の立場と一致するものであり、世界の平和の本流に立ったものであることを示したものとしてきわめて重要である。その重要性は、一部の国の反対で成果文書のコンセンサスが得られなかったからといって、いささかも変わるものではない。

一、合意がならなかった直接の原因としてイラン問題などがあげられているが、最大の問題は、核保有国がNPT第6条の義務をサボタージュし、再検討会議でも、その義務に反する立場に固執しつづけたことにある。そのことが再検討会議で積極的な内容での成果文書のコンセンサスをつくるうえでの最大の障害となった。核兵器に固執する立場から、こうした立場を取り続けることは、NPT体制への信頼を損ない、自国を含め世界を核戦争の危険にさらすものであって、強く批判されなければならない。

中満事務次長が、22日夜の会見でのべた「核兵器国が、第6条にもとづく自らの軍縮コミットメントへの関与や履行を怠ったままで、核不拡散の義務だけが遵守されると考えるのは、明白な誤りです。これは、私たちが集団として学ばなければならない極めて重大な教訓です」という強い警告を核保有国は真剣に受け止めるべきである。

一、「核兵器のない世界」を実現する根本の力となるのは、世界各国の草の根からの運動である。日本共産党は、その力を大きく発展させ、「核抑止力」論をのりこえて核兵器禁止条約をさらに前進させることと、NPT体制を「核兵器のない世界」をめざす枠組みとして前進させることを、「車の両輪」として推進するために、引き続き全力をあげる。日本政府には、唯一の戦争被爆国の責務をはたすべく、米国の「核の傘」から脱却し、核兵器禁止条約に参加することを強く求める。