日本共産党

しんぶん赤旗

政策

日本共産党のかかげる政策をご紹介します

2026年衆議院選挙各分野政策

87、核兵器

「人類の死活にかかわる核戦争の防止と核兵器の廃絶」(綱領)のために力を尽くします

2026年1月

日本共産党は被爆国の政党として、核兵器廃絶を実現するために国の内外で尽力してきました。また、ヒロシマ・ナガサキで毎年開かれる原水爆禁止世界大会をはじめ、草の根から反核平和運動にとりくんでいます。
一昨年、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞しました。唯一の戦争被爆国である日本の政府が、一刻も早く核兵器禁止条約に参加し、「核兵器のない世界」実現の先頭に立つよう力を尽くしています。

核兵器をめぐる危険な情勢

核兵器使用の危険がこれまでになく高まっています。
アメリカの科学雑誌(“BulletinoftheAtomicScientists”)は、「人類破滅」までの残り時間を象徴的に示す「終末時計」を「残り85秒」と発表しました。これは史上、もっとも残り時間が少ない危機的な状況にあるということです。
背景には、核大国が核兵器への依存を高めていることがあります。ウクライナを侵略するロシアが公然と核兵器による威嚇を繰り返し、ガザ攻撃を続けたイスラエルも核兵器をちらつかせました。アメリカも核先制使用政策をとり、NATOも「核の傘」の拡大や核戦略の強化をすすめています。核保有国であるインドとパキスタンの緊張も深刻です。東アジアでも中国や北朝鮮を含む緊張が続いています。

人類生存の脅威

80年前に広島と長崎に投下された原爆は、現在からみれば小型のものでしたが、一瞬にして都市を破壊しつくし、その年(1945年)の末までに21万人の命を奪いました。かろうじて一命をとりとめた者も、放射線による原爆症など様々な健康被害に苦しめられました。核兵器は、決して使ってはならない「悪魔の兵器」です。
同時に核兵器は、人類全体への脅威でもあります。国際的な医師や科学者の団体による研究では、100発の核兵器が都市で爆発すれば、大気圏に舞い上がった粉塵によって気候変動が起き、農作物の不作などで、10年間で20億人が餓死するといわれています。
それだけにわが党は、「核戦争の防止と核兵器の廃絶」を気候変動とともに「人類の死活にかかわる」課題としてとりくんでいるのです。

核兵器禁止条約を力に

核兵器禁止条約(2021年1月22日発効。以下、禁止条約)は、史上初めて核兵器を違法化し、その全面禁止と廃絶の道をしめした画期的な条約です。
核大国の妨害にもかかわらず、禁止条約に署名(95カ国)、批准(75カ国)した国の合計は99、国連加盟国の過半数となり、世界のゆるぎない本流として発展しています。
日本共産党は次の「三つの力」をあわせて、核兵器廃絶に前進することを訴えています。①核兵器禁止条約そのものが持つ力、②条約をつくりあげた世界の多数の諸政府と市民社会の力、③核兵器保有国とその同盟国で、核兵器完全廃絶をめざす世論を多数とし、禁止条約の参加を求める運動、です。
日本共産党は、禁止条約を実現するために力を尽くしてきました。(注)。条約発効後も三回の締約国会議(第一回(2022年6月)、第二回(2023年11~12月)、第三回(2025年3月))に参加し、条約の推進に貢献してきました。こうした長年にわたる一貫した活動は、日本の政党の中でも際立っています
(注)
NPT再検討会議―2010年
志位和夫委員長(当時)を団長とする党代表団が参加し、「核兵器廃絶のための国際交渉を開始する合意をつくること」を会議や各国政府に要請しました。会議は、禁止条約の成立につながる成果を収めました。
NPT再検討会議―2015年
最終文書案で、「核兵器のない世界を達成し維持するのに必要な法的規定を明確にし、包摂的プロセスに参画するよう勧奨する」として、「法的枠組み」に初めて言及しました。
核兵器禁止条約の採択―2017年
志位委員長(当時)を団長とする団は、禁止条約を交渉する国連会議に参加し、条約の成立を強く要請しました。志位委員長は市民社会の一員として国連の演壇に立ち、スピーチを行いました。

「核抑止」論をのりこえる

「核兵器のない世界」への道をひらく最大のカギは、「核抑止」論の克服です。
昨年の被爆80年に、広島市、長崎市で行われた平和記念式典でも、原水爆禁止世界大会でも、「核抑止」論への厳しい批判が行われました。
「核抑止」論は、いざというときには核兵器を使用することを前提にしたものです。核兵器の非人道性を認めるということと、ヒロシマ・ナガサキを再現するという政策とは、根本的に両立しえないものです。さらに、「安全保障」の見地からも、「核抑止」論への批判が高まっています。核兵器禁止条約第3回締約国会議への報告では、「核抑止が失敗する可能性があるという事実には疑いの余地がない」と指摘しました。「核抑止」が失敗し、核戦争になれば、その被害は全人類、すべての国に及びます。「『核抑止』が安全を守る」という合理化論は成り立たちません。
日本政府は、核兵器の非人道性を認めるものの、核兵器の使用を前提とした「核抑止」の立場にたって、アメリカの「核の傘」に依存し続けています。この根本的な矛盾をついて、本質的な批判を行ってきたのが日本共産党です。

核不拡散条約(NPT)再検討会議と日本共産党

核不拡散条約(NPT)は、米ロ英仏中の五大国にだけに核保有を認め、他の国には禁じるという不平等な条約です。その一方で、第6条で核軍備縮小撤廃の交渉義務を定めています。しかし、核五大国が核軍縮に背をむけ、核政策の強化、核兵器の近代化をすすめていることに、条約に加盟する非核国から批判と不満の声があがっています。核兵器国が、第6条の履行を怠り続けるのなら、この条約の存在意義がゆらぎかねません。
5年に一度開催されるNPT再検討会議は、核大国に核兵器廃絶を迫る重要な国際会議です。2026年4月~5月には第11回再検討会議が開かれます。
日本共産党は、これまで再検討会議にたいして、被爆者や核実験被害者の声にに耳を傾け、核兵器の非人道性を訴えるとともに、第6条とこれまでの再検討会議の合意(「適切な限り早期における、自国核兵器の完全廃絶にいたるプロセスへのすべての核保有国の参加」と「自国核兵器の完全廃絶を達成するという全核保有国の明確な約束」(2000年)、「核兵器のない世界を実現、維持する上で必要な枠組みを確立すべく、すべての加盟国が特別な努力を払うことの必要性」(2010年))を再確認し、具体化、実行することを求めます。

日本―唯一の戦争被爆国にふさわしい政府を

日本には、唯一の戦争被爆国にふさわしい政治と外交が求められます。
ところが政府は、「核を含むあらゆる能力によって裏打ちされた米国による拡大抑止の提供を含む日米同盟の抑止力と対処力を一層強化する」(国家安全保障戦略)とし、アメリカの「核抑止力」=「核の傘」への依存を深めています。さらに、日米政府は「日米政府間の拡大抑止に関するガイドライン」を作成(24年12月)策定しました。アメリカが核兵器を使用する手順や日本の協力の仕方などがもりこまれたと言われます。
高市政権は、国会決議などをへて国是とされてきた「非核三原則」(核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず)を敵視し、その空洞化をねらっています。高市首相は編著『国力研究』(産経新聞出版)で、安保3文書の策定に際し、「持ち込ませず」は、米国の「核抑止」の「邪魔になる」として、非核三原則の記述を削除するよう要請したと述べています。政府高官からは、「核保有」発言まで飛び出しています。
こうした言動に、被爆者団体や被爆地の広島・長崎などで反発の声が広がっています。「核抑止」で対峙しあうことは、日本を含め、北東アジアのすべての国に破滅的な結末をもらします。

日米核密約を破棄し、非額三原則の厳守・法制化を

日本共産党は「日米核密約」を破棄し、非核三原則を厳守・法制化を強く求めます。
日米間には、日本に寄港・飛来するアメリカの艦船・航空機の核兵器搭載については、「条約上の権利」として認めた秘密があります。返還後の沖縄にも、「重大な緊急事態」には核であることを示す米国防総省の文書が明らかになっています。核戦争の足場とされる危険をはらむこの「密約」を破棄すべきです。
アメリカの「核の傘」からの脱却を強く求めます。「核抑止」を含むアメリカの「拡大抑止」政策への加担をやめるべきです。

日本政府に禁止条約への参加を求める

政府にたいし、「核抑止」論の呪縛から抜け出して、禁止条約への参加を決断するよう強く求めます。
核兵器の使用や威嚇を「援助、奨励、勧誘」しないなどの禁止条約の義務を履行しさえすれば、禁止条約には参加できます。日本が参加すれば、条約の道義的力、規範力はいっそう強まり、危機的な現状を打破する力になるでしょう。そして、世界の世論と運動を大きく励まし、「核兵器のない世界」へと前進する力となるはずです。