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2026年衆議院選挙各分野の政策

22、学童保育

量的にも質的にも整備・拡充し、安心して過ごせる学童保育へ

2026年1月

子どもたちが放課後や休みの日に、生活の場として安全に安心して過ごせる学童保育の拡充は、働く父母保護者の切実な願いです。2025年4月時点で、施設数は約3万9千か所、利用児童数は約157万人と毎年上昇し、過去最多となっています。学童保育は社会的に必要不可欠な施設であり、重要な社会的役割を果たしています。しかし、施設数が足りず、1年生や低学年でも入所できない地域もあり「小1の壁」が保護者を苦しめています。政府はこの間「新・放課後子ども総合プラン」「放課後児童対策パッケージ2024」で、目標としていた152万人分を整備しましたが、待機児童数は約1万6千人に上ります。また、2025年10月1日時点では、登録児童数が5月時点から4万7千人減という、中途退所の実態があります。待機児童対策のみならず、必要とする子ども・家庭が通いつづけられるよう、実態把握とともに早急な対応が求められます。

大規模化や施設環境も不十分なところが多く、指導員は高い専門性が求められるにもかかわらず処遇は大変低いままで長く働き続けることが困難な状況があり、市町村事業なので各自治体の裁量で施設や運営、職員採用に大きな違いが生じるなど問題が山積しています。子どもたちが安心して過ごせる環境になっていない状況が広くあり、その改善は急務です。

最大の要因は、長年の自民党政権が長期にわたって法的拘束力のある施設基準の制定をしてこなかったことにあります。2014年に初めてできた施設基準も極めて不十分でしたが、そのわずかな基準さえも現場の学童関係者の強い反対の声があるにも関わらずすぐに後退させるなど、一貫して学童保育、子どもたちの安心・安全な育ちを軽視する自民党政治の姿勢にあります。

「子どもたちが安心して過ごせる学童保育をつくってほしい」。保護者と指導員のみなさんとともに、安心して預けることができ、子どもたち自身も「行きたい」と思える学童保育をつくり、ひろげるために、これまでの遅れた学童保育制度を抜本的に拡充します。

公的責任を明確にし、専用施設・専門職がきちんと位置づけられた学童保育を整備・増設します

2025年5月のこども家庭庁の調査では、待機児童数は1万6,330人。都市部に限らず全国的な問題です。学童保育自体がない市町村が110あり、小学校区にないところが1,994校区(小学校区の10.7%)あります。

政府はこの間、待機児童対策として放課後児童クラブと全児童が対象となる放課後子供教室との連携・促進を進めるとともに、空き教室の一時利用、学校内でのプレハブ施設整備、特別教室などのタイムシェア利用といった、学童保育専用の施設を増やすのではなくて、安上がりな施策を推進してきました。放課後児童クラブと放課後子供教室は目的と役割が異なります。一部の地域で、2つが一体化され学童保育が廃止されるなど、子どもたちの生活の場が奪われてしまう事態も起きています。

緊急的な対応として放課後居場所緊急対策事業が取り組まれてきましたが、学童保育の代替とはなりません。預かり支援実証モデル事業や、職員確保・民間事業者参入支援事業は、施設の基準や職員の専門性を問わず、営利企業参入の促進で人を確保するというやり方で、保護者や指導員が望む方向ではありません。専門の放課後児童支援員が配置され、学童保育専用施設を整備することを基本に予算を使うべきです。

自治体直営から、民間委託への流れが広がっており、突然、運営者や指導員が変わるような事態や、委託に伴い経験ある指導員が雇い止めにあう事態も起きています。保護者が安定した学童保育を望むことは当然です。

――児童福祉法の第7条の児童福祉施設として明確に位置付け、第24条の1項で市町村に実施義務を課すなどの公的責任を明確にし、しっかり専用施設を増やすことを位置づけます。

――放課後や夏・冬などの休みの間に子どもに「生活の場」を保障する学童保育を、他の目的の事業にまとめるのではなく、それぞれの役割に見合った形での拡充をおこないます。国と自治体の責任で、実態にみあった学童保育整備計画をつくり、待機児童を解消します。

――営利企業頼りの整備ではなく、公的責任で安定した学童保育を拡充します。安易な民間委託や指定管理者制度の導入はやめるべきです。

40人の適正規模への分割、大規模施設の解消をすすめ、施設環境を改善します

施設の大規模化の解消は緊急の課題です。国の基準では、集団の規模は「おおむね40人以下」とされていますが、今も4割以上が41人以上の大規模施設です。2024年から2025年の一年間で、41人から70人規模の施設が、1万3,336か所から1万5,065か所と、1,729か所増加。71人から150人以上の施設が50か所増加するなど、子どもの集団の規模が非常に大規模化している傾向が続いています。「分割されている」とされているところでも、実態としてきちんと分割されていないところもあります。大規模学童は、そもそも子どもが安心して落ち着いて生活することは保障されず、くわえて指導員の目が行き届かない、人が多いとトラブルも起きやすいなど、その改善は急務です。大規模化を認めるような、登録児童数区分の弾力化はやめるべきです

――子どもの安心できる居場所の確保の面からも、大規模施設を一刻も早く解消します。迅速にすべての施設がまず適正規模になるようにします。施設の分割をしやすくするために、必要な代替施設の確保、補助単価を見直し改善をはかります。集団の規模は「30人以下」を目指します。

――低すぎる一人当たりの面積基準の改善と合わせて、静養室の設置など、生活の場にふさわしい施設環境への改善をすすめます。夏場は猛暑日が続くなど、外遊びが難しい日も多くなっています。施設内で一日を過ごせるに相応しい環境が求められています。

――「将来、子どもは減少に向かう見通しだ」「夏休みが過ぎれば子どもは減る」などとして、大規模を容認したり、特別教室などをタイムシェア利用するといった一時的で安易な対応で凌ぐのではなく、現在学童保育を必要とする子どもの最善の利益を優先し、施設環境を整えます。

指導員の複数配置、指導員の処遇改善をすすめ、安全・安心な学童保育をつくります

指導員の8割近くが非常勤・パート職員で、指導員の処遇の低さの改善は急務です。保護者や指導員たちの長年の運動によって、2014年にようやく厚生労働省が設備と運営に関する基準を示しましたが、「従うべき基準」とされた職員の複数配置が、わずか5年で法的効果のゆるい「参酌基準」に改悪され、無資格者や有資格者が一人でも可能という条例に後退させている自治体もあります。指導員不足の背景には、その専門性に反し低すぎる処遇があり、処遇改善こそ必要です。

指導員の仕事内容や配置、処遇は様々で、地域格差も大きくあります。この間の補助事業等で、一部の自治体ですが指導員の処遇改善がすすみ、常勤複数配置が実現した学童保育もあります。

――既存の処遇改善事業の補助額の引き上げをおこない、自治体が申請しなければ活用できない事業について、国の責任で将来にわたって保障し、どの自治体も制度を使えるよう改善・拡充をはかります。

――2024年度から常勤職員2名以上配置した場合の補助基準額が創設され、2025年度制度が改善されたことは前進です。常時2名体制が実現できるよう、さらなる引き上げを求めていきます。

――職員の複数体制、有資格者の配置を「従うべき基準」に戻し、子どもの安全・安心を守ります。すみやかに「児童数40人以下」「児童1人につき1.65㎡以上」等の他の基準についても「従うべき基準」に位置づけ、改善を図ります。

――指導員は高い専門性が求められる職業です。専門性を高め、その専門性に見合う処遇を保障できる制度が必要です。指導員の年収は150万円未満が半数という状況は深刻です。正規化を進め、長期的に安定して働くことができるよう、抜本的な改善をはかり指導員不足を解決します。

――資格を付与する認定資格研修も企業参入により形骸化が進んでいる地域があるため、あらためて研修の質を確保するための取り組みを進めます。