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政策

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2026年参議院選挙各分野政策

54、観光

大企業・インバウンド優先の観光政策から地域・住民最優先の政策へ
インバウンド頼み、大企業・富裕層を優遇する観光政策を転換します

2026年1月

アベノミクス以降、政府は観光を成長戦略の柱として位置づけてきました。「2030年までに訪日外国人客数6000万人、訪日外国人消費額15兆円の達成」という上からの数値目標を掲げ、インバウンド重視偏重の観光政策を進めてきました。
インバウンド6000万人も消費額15兆円も現場を見た積み上げの目標ではありません。この目標は、第2次安倍政権下の2016年、「明日の日本を支える観光ビジョン」において、「国を挙げて、観光を我が国の基幹産業へと成長させ、『観光先進国』という新たな挑戦に踏み切る覚悟が必要」と述べて、2030年までにインバウンド年間6000万人を目標とするとともに、1人当たり消費額を平均25万円まで引き上げることで15兆円を達成するというものです。机上の計算でしかありません。
一方、訪日外国人観光客数は、新型コロナウイルス感染の広がりで一時期激減したものの昨今の円安も影響し、2025年1月から11月までの累計で約3907万人まで増加しました。これは過去最高の人数であり、年間で初めて4000万人を超えることは確実です。
しかし、政府の数を追い求める観光政策の結果、国内外を問わず観光地で受け入れ可能な人員を大幅に超えた観光客が押し寄せる「オーバーツーリズム」により、地域住民の生活に悪影響が生じていることへの対応が、緊急に求められる事態になっています。公共交通の混雑、生活道路での駐車や交通渋滞、私有地等への侵入、騒音やゴミ、写真撮影などのマナーに関するトラブルが多発し、地域の住民の生活と安全が脅かされています。

観光は、単なる経済活動ではありません。人が国境や地域を越えて行き交い、異なった文化や価値観、暮らしに触れて、相互理解を深める営みです。だからこそ観光は、国際社会において人と人を結び、分断を乗り越える力を持っています。
しかし近年の観光政策は、「どれだけ多くの人を呼び込めたか」「どれだけ消費額を伸ばしたか」という数値を過度に追い求め、地域に暮らす人々の生活や観光振興政策についての地域住民との合意を後回しにしてきたのではないでしょうか。
過剰な観光客のため観光地住民の日常生活に生じている悪影響の解消を住民目線でともに考え、観光立国の理念である「住んでよし、訪れてよし」が尊重される観光政策への転換が必要です。

―――オーバーツーリズム状態にある観光地に住む人たちの生活環境の悪化、とくに公共交通の混雑、道路での駐車や交通渋滞については、観光地住民の声にもとづいた解決策を住民とともに検討・提案します。

―――観光客と観光地住民との相互理解、相互交流を深める観光施策を支援します。オーバーツーリズムの解決も、外国人排除の論理ではなく、観光客との相互理解と共生の取り組みをすすめるなかでマナーなどについても理解を深めながら、解決に向かいます。

―――2040年の訪日外国人観光客6000万人、消費額15兆円のように、インバウンド頼みで数値ばかりを追う観光政策を改めます。

―――経済成長の手段として観光を位置づけ、「稼ぐ」ことを第一義とするあまり、住民の生活や自然、文化財を犠牲にするような観光政策を見直します。