2026年衆議院選挙各分野政策
55、通信・郵政
どこでも、だれでも、安心して利用できる通信を確保します
民営化の矛盾をただす抜本的見直しで郵政事業を再生します
2026年1月
だれでも安心して利用できる通信に
インターネットの普及により通信技術は大きく発展しています。国民生活の利便性向上に通信技術の活用は欠かせないものとなっています。どこでも、だれでも、安心して利用できる通信を確保することは、国民のいのちと安全を守り、暮らし・営業を維持していくうえで必要です。
政府は、5G、ブロードバンド、官民のデジタル化など基盤整備を推進し、5Gの次世代通信技術の民間開発などに多額の税金を投入していますが、それは高市政権でさらに顕著となっています。一方で、国民だれもが安心して通信を利用できるのかについての検証と対策は、二の次となっています。日本共産党は、国民が主役となった通信技術の発展と利用のために、そのあり方を見直していきます。
ユニバーサルサービスの確立・拡充を
日本共産党は、通信のユニバーサルサービス制度(全国あまねく提供)の確立・拡充を一貫して求めてきました。
これまで、電話のユニバーサルサービスの対象となってきたのは、固定電話、公衆電話、緊急通報です。NTT東西が提供の担い手とされてきました。
2022年の電気通信事業法の改正では、固定ブロードバンド通信(光ファイバーやCATV等)をユニバーサルサービスの対象に追加しました。しかしこれは、ブロードバンド通信を「全国あまねく提供」する責任を果たす担い手があいまいで、不採算地域において、通信事業者の赤字を補てんするしくみはあるものの、経営判断では撤退も可能とするなど問題があるものとなりました。
NTTの責務後退は許されない
2025年にはNTT法等が改悪され、NTTが担ってきた電話のユニバーサルサービスの「責務」が法律から削られ、ユニバーサルサービスを複数事業者で担うしくみに後退させました。
そもそもNTTは、電電公社時代に国民負担で築き上げた国民の財産である通信インフラを承継した会社です。だからこそ、電話のあまねく提供、研究開発の推進、普及といった公的責務を担ってきました。
連続するNTT法の改悪は、国民の財産を毀損し、国民サービスを後退させるもので許されません。NTTの完全民営化はもってのほかです。
日本共産党は、通信のユニバーサルサービスを確保していくため制度の見直しを求めていきます。また、無線ブロードバンド通信などについても、だれもが利用できる環境づくりを求めています。
家計における通信費が重いものとなっています。消費者保護の立場で通信料金の値下げをすすめます。
安心・安全に利用できる環境の整備を
国民生活を支える通信に障害がおこれば、社会的影響は甚大なものとなります。
特に、能登半島地震でみられたように、携帯電話基地局、電柱、ケーブルなどの通信設備の被害による長期の通信障害は、深刻な影響を与えます。
災害時の通信確保のために、公衆電話の確保と公共施設等避難場所となる施設への通信確保など、対策の強化を求めていきます。
聴覚障害者等きこえない人ときこえる人をオペレーターが通訳してつなぐ「電話リレーサービス」が公共インフラとして開始されました。日本共産党は、国会審議で「当事者の声が反映される仕組みの明記を」という声を反映するため、各党と協議し、その結果、与野党の合意で政府提出法案が修正されました。当事者の参画による電話リレーサービスの前進に取り組んでいきます。
インターネットの利用環境の安心・安全の確保は重要です。Webサイトやアプリの利用者情報の取り扱いについて、事前同意はもちろん、収集情報の安全管理の徹底、オプトアウト(事後的な同意等の撤回)のしくみの義務化などの必要な保護規制を求めます。
「郵政民営化」の矛盾を抜本的に見直し、郵政事業を再生します
郵政事業は、全国あまねく郵便や金融のサービスを提供する、国民生活にとって欠かせない役割を果たしています。政府は「民営化で郵便局はもっと便利になる」と説明しましたが、郵政民営化により事業はゆきづまっています。
民営化によって、簡易郵便局の相次ぐ閉鎖、郵貯ATMの撤去、各種手数料の引き上げ、時間外窓口の閉鎖、集配郵便局の統廃合などがすすめられました。昨年の郵便料金の値上げは、国民の郵便離れに拍車をかけるものとなっています。
第三種郵便は、新聞や雑誌などの定期刊行物を、低廉な料金で送付できるものですが、利用のための登録承認の「取り消し」が急増しています。民営化直後(2007年)に1.2万近くあった承認団体数は3千まで減り、5.3億通あった取扱数も3分の1以下の1.6億通にまで落ち込んでいます。「取り消し」ありきの行き過ぎた調査によって、国民文化の普及向上に貢献する趣旨に逆行する状況が生じています。
ゆうパック事業と日通・ペリカン便の宅配便事業の統合、豪・トール社買収、ヤマト運輸との配達協業など、宅配便などの事業でも失敗をかさねています。
日本郵便が点呼業務をきちんと行っていなかった点呼業務不備事案や郵便物の不配事案について非公表があった問題なども相次ぎました。
かんぽ生命の不正販売問題では、高齢者をはじめ多くの利用者に被害が及びました。この問題の背景には、事業の「成長」のための過度な目標設定と現場へのノルマの押し付けがあったことが浮き彫りとなりました。ゆうちょ銀行の顧客情報を保険の営業に不正流用した問題も生じました。
民営化のもと、なぜこうした問題が繰り返されているのか、事業のあり方を検証すべきです。
公的事業体として再生する抜本的な見直しを
郵政事業は公的役割を担いながら、民営化したことで「成長」が求められるという矛盾をかかえています。
郵便局ネットワークの赤字が問題となり、維持が懸念されます。その問題の根本には、民営化にともなう分社化があります。日本共産党は、分社化を見直し3事業の一体経営、郵便貯金・簡易生命保険にユニバーサルサービスの義務付け、公共の福祉の増進を目的とする公的事業体として再生する抜本的な見直しを行います。
雇用環境、労働条件改善が急務
郵政事業は多くの非正規職員や委託事業者に支えられています。2020年最高裁で正規職員と非正規の手当・休暇の格差は「不合理」とされ、非正規の労働条件の引き上げがかかせないことが示されたことは画期的であり、改善が急がれます。
日本共産党は、郵政事業の支え手である労働者が安心して働き続けられるよう、正規の労働条件の改善、非正規の正規化、均等待遇の実現を引き続き改善を求めていきます。



