2026衆議院選挙 各分野の政策
57、地方自治
地方自治を壊す政治を転換し、住民の命と暮らしを守り、憲法の「地方自治の本旨」にもとづく自治体のとりくみを応援します
2026年1月
医療や介護、教育や子育て、災害対策や地域振興など、地方自治体が「住民福祉の機関」として果すべき役割は、ますます重要になっています。政府には、全国の自治体への支援と財源保障が求められます。
ところが歴代の自民党中心の政権は、支援するどころか地方財政を抑制し、企業の儲け先をつくろうと、公的サービスの切り捨てや公共施設の統廃合を自治体に押し付けてきました。さらに地方自治法を改悪し国が自治体に指示できる仕組みを広げるなど、地方自治を壊す政策を次々とすすめています。
日本共産党はこうした悪政を転換します。憲法の「地方自治の本旨」にもとづき地方自治体の自主性・自立性を尊重し必要な財源を保障して、住民の命と暮らしを守る取り組み、地域再生の取り組みを全力で応援します。
物価高騰や自然災害などから命と暮らしを守るため、国が地方自治体を支え財源を保障します
新型コロナウイルス感染症への対応で疲弊した地域経済に、主食のコメを含む物価高騰が追い打ちをかけ、住民の暮らしと経営を直撃しています。ところが政府の「総合経済対策」は電気やガス代への補助や、一時的な子どもへの給付金など、細切れの対策ばかりで、内容も規模もまったく不十分です。
日本共産党は、国民だれもが対象となり最も効果がある対策として消費税の廃止をめざし、当面緊急に5%に引き下げることを提案しています。また、それぞれの地域の実情に応じた支援策が図れるよう、重点支援地方交付金の追加交付に加え、地方交付税の増額などで地方財源を拡充します。
頻発する自然災害から住民の生命とくらしを守ることも喫緊の課題です。
特に気候変動による温暖化によって「50年に1度」レベルの大雨が毎年襲い、河川の氾濫や土砂災害が頻発しています。気象庁が2025年の夏は平年と比べ2.36度高く、統計を取り始めてからこれまでで最も高かったと発表するなど、高齢者や低所得の世帯などへの熱中症対策も緊急に必要です。また大地震も毎年のように発生し、2024年の能登半島地震では、今も被災者の暮らしや地域の復興の道筋が見えていません。しかも近い将来には南海トラフ巨大地震や首都直下地震などが予想されており、国と自治体が一体となった対策が必要です。また、下水道管や水道管の破裂が各地で頻発し、橋りょうの補修など、インフラの老朽化対策と更新も自治体の喫緊の課題となっています。
ところが政府の災害対策、インフラ対策の予算規模とその内容は、自治体からの要望にまったく応えるものになっておらず、抜本的拡充が求められます。
新型コロナによるパンデミックで、公立・公的病院や保健所などが果たす役割が浮き彫りとなりました。ところが政府は地域医療構想などによる病院の統廃合・病床削減を自治体に押し付け、保健所増設には背を向けています。感染症や災害発生のたびに自治体職員の不足が指摘されても、地方公務員の増員にかじを切らず、会計年度任用職員など非正規公務員の処遇改善も不十分です。
地方自治法に定める「住民の福祉の増進」という地方自治体の役割を果たすためには、地方財政の抑制をやめて、自治体が必要な仕事ができるように一般財源総額の増額と地方交付税の充実による財源の確保を、一時的にではなく長期的に保障することが欠かせません。
――消費税は低所得者ほど負担が重い不公平な税制です。消費税の廃止をめざし、当面緊急に税率を5%に引き下げます。重点支援地方交付金など自治体独自のとりくみに活用できる交付金を拡充し自治体の経済対策を支援します。国、自治体が率先して非正規雇用の待遇の抜本的改善をすすめます。
――頻発する豪雨や地震、土砂崩れや火山噴火など大規模な自然災害に備え、全国の自治体が避難所の環境改善や自治体職員・消防職員などの人員を確保し、被災・避難した住民に安定的・継続的な支援ができるよう、国の責任で財源を拡充します。
――公共施設をはじめ、上下水道や道路・橋りょうなどの維持・管理・更新への必要な財源を保障し、自術者の確保を支援します。
――地域医療構想と公立・公的病院の独立行政法人化などに反対し、保健所の増設と体制強化をすすめます。国民健康保険制度へ国費1兆円を投入し、人頭税のようにかかる均等割を廃止し保険料(税)を抜本的に引き下げます。まず先行して18歳未満の子どもの均等割を廃止します。
――物価高騰、災害、社会保障、地域振興への対応など、財政需要が増す地方自治体の実情に見合うよう一般財源総額を増額確保し、交付税率を引き上げて地方交付税を拡充します。
住民サービスを切り捨てる「行革」に反対し、安心して住みつづけられる地域活性化を全力で応援します
憲法が謳う「地方自治の本旨」にもとづき、地方自治体が住民の総意と自主性を発揮して地域を再生し発展させるには、国から自治体への支援が欠かせません。ところがこれまでの政府がしているのは、国が地方自治体へ指示できるようにする地方自治法改定や、行政のデジタル化を突破口にした新自由主義による「地方行革」の押し付けなど、地方自治を壊そうとするものばかりです。
2024年の地方自治法改定により、災害や感染症などの重大な事態(またはその恐れ)において、政府が閣議決定のみで自治体へ指示を出すことが可能となりました。しかし、対象となる事態の定義が曖昧なため、時の政権による恣意的な運用の懸念が指摘されています。日本共産党は地方自治を守り地方自治体が自主性と自立性を発揮することを保障するために全力をあげます。
政府はこの間、コロナ禍に乗じて「行政のデジタル化」と自治体システムの標準化を地方自治体に押し付け、これを突破口に新自由主義による「地方行革」を加速させています。日本共産党は、住民の暮らしに役立つデジタル化は否定していません。しかし、いま政府がすすめている「デジタル改革」は、財界の要求に従い「成長戦略」の名のもとに、国や自治体がもつ膨大な個人情報のデータを、民間企業が利活用できる形にして開放する「改革」です。システムの標準化によって、自治体の独自施策の抑制につながる懸念も指摘されています。
同時に、政府が巨額を投じてすすめているのがマイナンバー制度の普及・活用です。マイナンバーカードと他サービスとの一体化による利活用が急拡大していますが、様々な個人情報が紐づけされることへの不安と個人情報の漏洩への懸念がひろがっています。任意であるはずのマイナンバーカードと健康保険証との一体化では、現行保険証廃止を強行しています。「行政のデジタル化」とマイナンバーカード取得促進によって、自治体の窓口の大幅縮小もねらわれています。
また、「行政のデジタル化」による統一・標準化は、自治体の再編、「集約化」の動きを促進する役割も果たすものです。大都市では引き続き「国際競争力の強化」の名のもとに大型開発を集中し、国際港湾の整備や、高速・高規格道路へのアクセス道路などの負担を強いています。各地で新たな「中心地域」の大型開発や「周辺地域」の切り捨てなどが指摘されるコンパクトシティ(立地適正化計画)もすすめられているほか、近隣自治体間で公共施設・行政サービスを連携することをつうじて「集約化」を図ろうとする「連携中枢都市圏構想」など自治体間の広域化もすすめられています。自治体のあり方の再編の先には「道州制」がねらわれています。
日本共産党は、いまの政府がすすめる「行政のデジタル化」と「地方行革」、自治体再編による地方切り捨てに反対し、だれもが住み続けることができる地域活性化の取り組みを全力で応援し、住民が主人公のまちづくりをすすめます。
――日本共産党は、憲法が謳う「地方自治の本旨」にもとづいて住民の総意と自主性を発揮して地域を発展させられるよう、国から自治体への支援を強め、自治法改定により可能となった国から地方自治体に指示を出し義務を課すことに反対します。
――行政システムの標準・統一化に対して、自治体の独自施策を維持・拡充できるものとすることを強くもとめます。マイナンバー制度の廃止を求め、「行政のデジタル化」を口実にした行政窓口の縮小や紙による手続きの廃止に反対し、対面窓口のサービス体制を充実し手続きを簡素化します。
――公共施設等総合管理計画にもとづく統廃合・民間委託や、コンパクトシティ、「連携中枢都市圏構想」などの「地方行革」と地方再編の地方自治体への押しつけに反対します。財界と自民党などがねらう「道州制」と新たな市町村の大再編に断固反対します。都道府県の役割を骨抜きにする「特別市」制度はすすめるべきではありません。
――東京一極集中の政策を改め、地方移住のU・I・Jターンへ支援を拡充し、若者の「地方回帰」の流れを後押しするとともに、自治体が行う子育て支援、若者の雇用創出や正社員化への後押し、定住促進策への財政支援を大幅に拡充し、地方の交通網を維持・復活します。
――地方の基幹産業である農林水産業の振興と「6次産業化」(第1次産業から第3次産業までを手掛ける活性化策)への支援、中小企業と小規模事業者の振興、観光産業や地域おこしなどの振興策、住宅や商店のリフォーム助成制度への支援、自然・再生可能エネルギーの地産地消など、地方自治体が取り組む真の地域活性化策を全力で支援します。



