世界と日本の問題を民主主義の視点で見つめ直す Democracy Week

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いま世界と日本で起きている問題を「自己責任」や「無関心」で片づけず、「民主主義」の視点から見つめ直し、声をあげ、市民と党が共同をひろげる企画として、たむともチャンネル、YouTuber小池晃、JCPサポーターチャンネル、吉良よし子参議院議員のInstagramアカウントを通じて5月6日に開催したDemocracyHouseにむけたプレ・イベントとして配信しました。


「徹底解明!『税と財政』」
(「YouTuber小池晃」で配信。前編4月29日→動画を見る。後編5月1日→動画を見る) 


 4月29日と5月1日、「YouTuber小池晃」チャンネルで「徹底解明!『税と財政』」と題してゲストの大門実紀史参議院議員と対談しました。
前編では、暮らしを守る税と財政についてとことん議論。小池さんは「消費税率を5%にして、廃止を目指す。複数税率の廃止によってインボイス(適格請求書)制度導入の口実もなくなる」と主張しました。 

 消費税減税の財源を国債発行でまかなうというのをどう考えるかを問われた大門さんは、国債の安易な発行はインフレや円安を招く危険性があると指摘。インフレになったら増税で景気を抑えるという学者もいるが、「インフレ下での増税による対応は現実的でない」と述べました。小池さんは大企業へのいきすぎた減税、大軍拡など税財政を見直せば財源がうまれると述べ、「ちゃんと財源をつくって消費税を減税して廃止を目指す。日本共産党と他の党との決定的な違いだ」と強調しました。

 後編では、「社会保障削減論にダメ出し」と題して議論。現役世代の社会保障負担を減らすために高齢者や外国人の医療費を削減するという議論について大門さんは、日本の社会保障予算のGDP比がヨーロッパやアメリカと比べても低いことを指摘。北欧に視察に行った時の体験を踏まえて社会保障は「大きな経済」だと強調。「社会保障は削ってはだめ。将来不安も含めて取り除くことが大事」と力説しました。小池さんは、「労働者の7人に1人が医療福祉分野で働いているのにそこの賃上げができなければ経済がよくなるわけがない。上げれば経済の好循環になる」と強調しました。

 視聴者からのコメントでは、「共産党は積極財政VS緊縮財政の議論になぜ触れないのか?と 不思議に思っていたので、『財務省は緊縮じゃないですよ、って言ってます。 今の政府は教育や社会保障には緊縮だけど、 大企業には法人税減税、軍事費の無駄遣いしてて放漫財政ですよ』 との説明にスッキリしました」、「社会保障が、経済は響きました。本当にそうですね。社会保障が充実しないと安心に暮らす礎が出来て無いと不安定な世の中。歪んで来ます。正しい道に進む為にも、税のゆがみを変えて、社会保障充実。頑張って下さい」と寄せられました。


「不登校 子どもと保護者の声を届けて」
(5月2日吉良よし子インスタライブで配信
動画を見る


 5月2日夜、日本共産党の吉良よし子参議院議員は「不登校 子どもと保護者の声を届けて」と題して不登校の子を抱える保護者2人とインスタグラムのライブ配信を行い、不登校問題の実態や当事者の思いを交流しました。

 小学生の3人の子どもを育てる鈴木民美さん(茨城県在住)は「1年生の頃から授業時間が長く、宿題もどんどん出されることに苦しんでいる」と話しました。子どもが書いた手紙を国会で紹介し「学校のあり方を変えるべき」と追及する吉良さんの姿に「その通りだと思った」といいます。
 高校生と小学生の子どもを育てる浜川百合子さん(高知県在住)は「自分の子が不登校になり、一緒に付いて行っても学校の門の前で動けなくなった」と振り返り、育児・介護休業と同じように不登校の子の親も仕事を休める制度が必要だと訴えてきたと報告。今年1月、厚生労働省が介護休暇の基準を見直し、不登校の子がいる親も使えるようになったことを紹介しました。
 吉良さんは「国が学習指導要領を見直すたびに授業時間が増え、学力テストを押しつけ、小学校でもスタンダードなどのルールの押し付けがある。それが子どもたちを追い詰めている」と述べ、「不登校の場合でも介護休暇を利用しやすくするために『常時介護を必要とする』という国の条件を改善させるなど"不登校休暇"を前進させる運動を広げたい」と力を込めました。

 ライブ中のコメント欄には、「たくさんの共感がありました。またやってほしいです!」「子どもに年休を」「先生の辛さと子どもの辛さの根源は同じ」と共感が寄せられました。


「戦後80年を生きる この声は聞こえていますか?」
(5月3日「JCPサポーターチャンネル」で配信

動画を見る


 5月3日、「JCPサポーターチャンネル」で「戦後80年を生きる この声は聞こえていますか?」と題して長崎で被爆した田中安次郎さん(82)が原爆が落とされた中心地を示す碑がある長崎市の爆心地公園で青年2人に被爆体験を語り、核兵器廃絶を訴えました。
 田中さんは、3歳のとき、爆心地から3・4キロメートルで被爆。外で遊んでいてカメラのフラッシュを何万個も集めたような青白い光に驚き、前の家に飛び込んだものの、爆風に吹き飛ばされ、壊れた土壁の下敷きになって気絶し、叔父に助け出されました。被爆後、皮膚が弱くなり、夏になるとかさぶたがたくさんできて、差別を受けたと話しました。
 田中さんは、「21世紀はみなさん方の世紀。戦争や平和を自分のこととして捉えて、あなたの"平和"を築いていってほしい」とよびかけました。

 視聴者からのコメントでは、「私たち一人ひとりが、平和のために何ができるのかを考え、行動していくことの重要性を感じています。このお話を、次の世代にも伝えていかなければならないと強く思います」と寄せられました。

「世代間対立って乗り越えられる?」(5月4日「たむともチャンネル」で配信動画を見る

高齢者ばかりずるい? 若者は優遇されてる?というところから、3人の市民と田村智子委員長が一緒に「世代間格差」について対話しました。

 前半は「そもそも世代とは?」がテーマに。ミユキさんが「私は、ゆとり世代と言われるけれど、世代でくくられるのは嫌」と口火を切りました。もりゆめさんは「ミレニアル世代だけれどピンとこない」、黒田朝陽さんも「くくられるのは嫌だけど、自分も10代の子たちとの違いは感じる」と話しました。黒田さんは、「世代の違いは本来、面白く語れる。それが今、嫌悪や怒りになっている。原因は?」と問題を提起しました。
 後半では「なぜ対立になってしまうのか」をトーク。ミユキさんは「(年齢が違う集団を)くくりたくなるのが不思議」と続けます。もりゆめさんは、「一人一人が苦しいから、自分や自分に近しい人を守るために精いっぱいになる。苦しさの裏返し」と話し、黒田さんも「自己責任が自分の世代を表す言葉。自分の責任で負いきれない苦しさが、分断になっている」と思いを語りました。
 田村さんはさまざまな世代の人と関わった経験を話し、「その時代時代で政治の責任が問われなければいけないのに、世代対立にさせられていることに怒りを覚える」と話しました。
 トーク後、黒田さんは「自分の未来に展望が持てれば解決する問題」、もりゆめさんは「みんなが自分らしくやりたいことができる社会になるといい」、ミユキさんは「それぞれの世代にポジティブな意見や誇りがあって、それが聞けて楽しかった」と感想をのべ、田村さんも「対話のなかで深め合って考えていく」大切さを実感したと語りました。視聴者からのコメントでは「なかなか面白かった。世代間の対立は政府が煽っているもの、と言っちゃうとそれで終わりなんだけど、そこにひそむ様々な体験を出し合い、対話を通じて深め合っていく・・こういう企画、良いね。最後まで見ましたよ」、「みなさんの対話が面白かったです。自己責任で負いきれないものを『世代間格差』という原因に求めてしまうという話に、なるほどと思いました」と寄せられました。