2011年4月11日(月)「しんぶん赤旗」

汚染水放出「最終段階」

福島原発 たまり水の移送準備


 東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)では10日、集中廃棄物処理施設や5、6号機「サブドレンピット」の放射能汚染水の海への放出や、1号機原子炉格納容器内への窒素注入などが続けられました。放射能汚染水の放出は10日朝までに約8870トンとなり、11日までに終わる見込みだといいます。

 5、6号機の放射能汚染水は9日午後までに約1320トンを放出して完了。放水口付近で9日午前と午後に採取した海水は国の濃度限度の330倍と180倍の放射性ヨウ素131を含んでおり、1〜4号機放水口など周辺の他の地点より高い状態が続いています。

 2号機取水口付近からの海への流出を止めた後、タービン建屋から海側へ延びる地下の配管トンネル(トレンチ)にたまっている高濃度放射能汚染水の水位が徐々に上昇しています。2号機のトンネルの立て坑では10日朝の時点で地表まで92センチ。流出を確認した2日以降の上昇幅は12センチとなりました。

 このため、2号機立て坑からポンプを使って高濃度放射能汚染水を復水器に移送する準備が始まりました。しかし、復水器に移送できる量は限られており、他号機の分も含めてタービン建屋地下などのたまり水を集中廃棄物処理施設へ移送する準備も進められました。

 第1原発敷地内に散らばっているがれきを遠隔操作の重機で撤去する作業も進められています。10日午後には、200〜300ミリシーベルトの高い放射線量を示す地点の撤去を実施しました。





■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp