2011年2月28日(月)「しんぶん赤旗」

列島だより

地方議員奔走

テレビ難民出さない


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 「地デジの準備がわからない」「負担が重過ぎる」―。7月24日の地上デジタル放送への完全移行が迫る中、住民の声に応えて各地の日本共産党議員団が奔走しています。東京・足立区と京都・京丹波町からのリポートです。



区でも地デジ相談

低所得者への支援要望

東京・足立区

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(写真)区の地デジ相談コーナーを訪ね、相談員と懇談する鈴木賢市区議(右)=東京・足立区役所

 建設中の東京スカイツリーを間近に望む東京都足立区。関東地域に地上デジタル放送を送るスカイツリーの完成が遅れる中、日本共産党足立区議団(鈴木賢市団長、7人)が、区に「地デジの相談窓口の設置」「低所得者対策」を粘り強く要求し、実現させてきました。

「どうしたら」

 住民から、「地デジになって、アナログ放送が打ち切られたらどうなるのか、地デジはどうやったら見られるのか」という声があがりました。党区議団はこれに区が応えるよう取り組んでいます。

 09年2月議会では、伊藤和彦区議が「国の相談窓口であるコールセンターにつなぐだけでなく、区にも身近な相談窓口を」と要求しました。

 これを受けて、区は同年11月、区役所内に期間限定で相談コーナーを設置。現在は常設化し、相談者の数は1日約30人に上ります。相談員は、「今のテレビが見られなくなることへの批判や、アンテナ工事などに補助金は出ないのかという疑問があがっている」といいます。

 党区議団は、地デジ移行に際しての低所得者対策にも力を注ぎました。区への重点要望に、08年には地デジチューナーの購入支援、09年には高齢者など住民税非課税世帯(扶養家族がいない人は年収100万円以下)への独自支援を盛り込みました。

 区は総務省の施策拡充を経て今年1月、住民税非課税世帯を対象にしたチューナーの無償給付を開始。区内で約30万人いる非課税者への朗報となりました。区の地デジ相談コーナーによると、無償給付の申請用紙は1日4〜5枚のペースで利用されています。

集合住宅は?

 集合住宅が多い足立区。住民だけでなくマンション管理組合から「切り替え工事の費用が大変」などの訴えも多いという鈴木団長。ビル陰となる建物への電波障害対策も、区にきめ細かく取り組むよう要請しています。

 党区議団はアナログ停波の延期、低所得者へのアンテナ設置支援などを引き続き行政に訴えていくといいます。(山本健二)


買い替え不要です

デジアナ変換の実施で

京都・京丹波町

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(写真)デジアナ変換実施を喜ぶ上原禮子さん(右)と山田均町議=京都・京丹波町

 「当分、テレビを地デジ対応のものに買い替えずに済むので、本当にラッキーです」。京都府の中央部・京丹波町(約6400世帯)で美容室を営む上原禮子さん(58)の顔がほころびます。

CATV利用

 地デジ放送を見るためには、テレビを買い替えるか、チューナーを付けるかの対応が迫られますが、町の運営する「京丹波町ケーブルテレビ」が「デジアナ変換サービス」の導入を決めたため、可能となったのです。

 「デジアナ変換」とは、ケーブルテレビ(CATV)事業者が地デジ放送を届ける一方で、地デジ放送をアナログ方式に変換して家庭に配信するサービスのこと(期限は15年3月末まで)。7月24日以降もアナログテレビで視聴できる、事実上のアナログ停波の延期策です。

 「町では一家にテレビが数台あるのが普通。買い替えの負担を減らすためにもデジアナ変換の実現は緊急の課題でした」と日本共産党の山田均町議。

 党町議団(3人)は昨年11月、寺尾豊爾(とよじ)町長にデジアナ変換の実施を申し入れました。寺尾町長は12月に全議員を対象にしたケーブルテレビ運営の説明会で実施を表明しました。

 上原さんは自宅と店に計7台のテレビがありますが、地デジテレビに買い替えられたのは2台分だけでした。「残りを買い替えたら数十万円かかります。7月まではとても無理でした」と胸をなでおろします。

費用が高額に

 課題も残されています。丹波の山々に囲まれ、ケーブルテレビに加入しなければ地デジ放送を見ることが困難な地域ですが、未加入世帯がまだ約6%残されていることです。

 山田町議は「加入金が8万円と高額で、ケーブルの引き込み工事も条件が悪ければ100万円かかる場合がある。“テレビ難民”を出さないためにも、国はデジアナ変換の経費だけでなく、視聴が困難な地域にもしっかり助成すべきです」と話しています。(佐藤研二)


共産党の政策

アナログ延長で「難民」阻止

 日本共産党は「2011年7月24日アナログ停波」を盛り込んだ01年の電波法「改正」に唯一反対しました。期限を切ることで国民にテレビの買い替えを強制することにつながるという理由です。「アナログ終了時期は地デジ受信機の普及率の達成条件によって決めるべき」だとした修正案も出しました。

 その後も、国会や地方議会で弱者対策やビル陰などの難視聴対策を国に求め、各種助成や対策を実現。一方で、テレビ難民を出さないために「アナログ停波時期の延期」を強く訴えています。





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