2010年5月19日(水)「しんぶん赤旗」

中小融資減 三大銀突出

黒字転換のなか3.8兆円


グラフ

 三大銀行(メガバンク)グループの中小企業向け貸し出しの減少が止まりません。三菱UFJ、みずほ、三井住友の3メガバンクグループが中小企業向け貸し出しを1年間で3兆8500億円余り減らしたことが18日、分かりました。

 同日までに出そろった各グループの2010年3月期決算資料によると、3月末時点の中小企業向け貸出金残高は、09年3月末に比べ、三菱UFJが1兆5905億円、三井住友が1兆2107億円、みずほが1兆532億円のそれぞれ減少となりました。

 りそな、住友信託、中央三井など、ほかの大銀行グループが一定程度、貸し出しを増やす中、3メガバンクグループだけが中小企業向け貸し出しの大幅な減少を続けています。銀行側は、貸し出し減少の理由について、設備投資や資金需要の少なさを挙げますが、貸し渋り・貸しはがしも依然横行しています。

 3月期決算では、3グループとも黒字に転換しました。銀行の本来の業務である貸し出しなどの金利収入が伸び悩む一方、不良債権処理費用や保有株式の損失処理の減少などが収益を押し上げた格好です。

 各グループは増資による資本増強も進めています。預金が貸し出しを大きく上回る状態でもあり、貸し出しを増やす体力は十分にあります。





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