インタビューに答える志位和夫委員長

核兵器禁止条約が採択
ついに歴史動いた

核なき世界へ新たなスタート

国連会議に参加 志位和夫委員長に聞く

2017年7月16日「しんぶん赤旗」日曜版


 人類史上初めて、核兵器を違法化する核兵器禁止条約が、ニューヨークの国連本部で開かれていた「国連会議」で採択されました(7日)。日本政府が参加しないなか、日本共産党代表団(団長・志位和夫委員長)は会議に出席し、その成功のために活動しました。志位委員長に条約の意義などについて聞きました。

拍手と歓声鳴りやまず

歓喜の中で握手を交わすサーロー節子さん
核兵器禁止条約の採択が決まった歓喜の中で握手を交わす被爆者のサーロー節子さん(中央)と藤森俊希さん(その左)=7日、ニューヨークの国連本部(撮影・池田晋記者)

 ―条約の採択に立ち会われましたね。

 国連加盟国(193カ国)の約3分の2にあたる122カ国の賛成(棄権1、反対1)で条約は採択されました。歴史的な壮挙です。

 採択の瞬間、拍手と歓声が鳴りやまず、政府代表も市民社会の代表も、抱き合って喜びました。私自身、歴史的瞬間に立ち会え、とても感動しました。心が躍るような喜びを感じました。

 採択後、40カ国近くの政府代表が発言し、歴史的な条約採択をたたえあいました。共通して強調されたのは、広島・長崎の被爆者が核兵器の非人道性を不屈に訴えてきたことへの感謝でした。また会議の正式な構成メンバーだった市民社会にも、連帯のエールが送られました。条約採択が、国際的な民主主義の成果であり、勝利だということも言われました。

 カナダ在住の被爆者サーロー節子さんの「この瞬間がくるとは思っていなかった」との発言には拍手が鳴りやみませんでした。エレン・ホワイト議長が閉会あいさつをすると総立ちで拍手。感動的な場面が続きました。

 日本の国会では拍手もヤジもあります(笑い)が、国連の会議では慣習として拍手はしないそうです。拍手が連続しておこり、鳴りやまないような状況は、これまでなかった情景でした。

被爆者の悲願実った瞬間/日本政府はボイコット

ホワイト議長と握手する志位委員長
握手するホワイト議長(左)と志位委員長=7日、国連第1会議場(撮影・遠藤誠二記者)

 ―日本共産党は、第1会期(3月27~31日)に続いて、第2会期の会議にも参加しました。

 第1会期は、条約の基本的な方向と内容を議論するのが主題でした。私たちは「要請文」をつくり、「国連会議」主催者や各国政府代表などと会談、要請を重ねました。その趣旨は「核保有国の参加を追求しつつ、最初は参加が得られなかったとしても、賛成する諸国の政府によって核兵器禁止条約の早期締結を」というものでした。「要請文」の立場は多くの参加国に共有されました。その方向で会議が進行し、国際的な英知を結集し、歴史的な条約ができあがりました。そういう点では、唯一の戦争被爆国の政党として、一つの貢献ができたと思います。

 日本からは、被爆者のみなさん、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)や原水爆禁止日本協議会(日本原水協)など市民社会のみなさんが参加して、会議の成功のために奮闘しました。一方、日本政府は会議をボイコットしました。日本の政界から参加したのは日本共産党だけとなりました。私たちの活動は、被爆国で活動する政党として、日本国民の声を、国連に伝えたという意義もあったと思います。

核の非人道性を告発

署名を手渡す被爆者
核兵器禁止条約の会議場で、中満泉軍縮問題担当上級代表(右端)とホワイト議長(その左)に署名目録を手渡す被爆者=6月16日、国連本部(撮影・池田晋記者)

「ヒバクシャ」に心を寄せる

 ―条約の中身について具体的にお聞かせください。

 条約は、国際社会の英知を結集したもので、現時点で考えうる最良のものになったと思います。

 まず「前文」がとても大事です。条約の思想、考え方が盛り込まれています。そこでは核兵器の非人道性を厳しく告発し、国連憲章、国際法、国際人道法にてらして、その違法性を明確にする太い論理がのべられています。核兵器の非人道性は、被爆者を先頭に、日本の原水爆禁止運動が戦後一貫して訴え続けてきたことですが、それが国際社会の共通認識となり、条約前文の基本命題となったのです。

 「前文」には「ヒバクシャ」という言葉が2カ所出てきます。一つは、「ヒバクシャにもたらされた容認しがたい苦難と損害に留意する」というもので、被爆者の耐え難い犠牲に対する思いをのべたものです。もう一カ所は、核兵器全面廃絶を推進するための「市民的良心の役割」を強調した部分に、国連、国際赤十字・赤新月社運動、非政府組織、宗教指導者、国会議員などと並んで「ヒバクシャ」がでてきます。

 条約では、「ヒバクシャ」は、耐え難い犠牲をこうむった存在であるとともに、「核兵器のない世界」をつくるクリエーター(創造者)として明記されているのです。これは、まさに戦後、被爆者の方々が歩んできた道のりを、正当に評価したものだと思います。被爆者に心を寄せた血の通った温かい条約になっています。とても感動的です。

核兵器禁止条約(要旨)

【前文】
一、核兵器の使用がもたらす破滅的な人道的結果を深く憂慮。核兵器完全廃棄は、核兵器が二度と使用されないことを保証する唯一の方法。
一、核兵器使用の被害者(ヒバクシャ)と核実験被害者の容認しがたい苦難と損害に留意。
一、核兵器の使用は、国際法、特に国際人道法の原則と規定に反していることを考慮。
一、核兵器の法的拘束力を持つ禁止は、核兵器のない世界の実現と維持への重要な貢献となることを認識。その目的のために行動することを決意。
一、核兵器完全廃絶を進める市民的良心の役割を強調。そのための国連、非政府組織、ヒバクシャなどの取り組みを認識。

【1条】禁止事項
(a)核兵器の開発、実験、生産、製造、取得、保有、貯蔵。
(b)核兵器の移転。
(c)核兵器の受領。
(d)核兵器の使用、使用の威嚇。
(e)条約で禁止された活動の援助、奨励、勧誘。
(f)条約で禁止された活動についての援助の要請、受け取り。
(g)自国領域・管理地域での核兵器の配置、設置、配備の許可。

【4条】核兵器完全廃絶に向けて
 核兵器を保有する締約国は、直ちにそれらを運用態勢から撤去し、廃棄計画に基づき破棄する。

【6条】被害者援助と環境回復
 核兵器使用・実験の影響を受けた諸個人を援助する。

全文はこちら
(「赤旗」日刊紙7月9日付)

核兵器に「悪の烙印」

「核抑止力」含め全面的に違法化

 ―条文の注目点をお話しください。

 第1条は、核兵器の法的禁止の内容を定めています。

 核兵器の「開発、実験、生産、製造、取得、保有、貯蔵」などが禁止され、さらに、「使用、使用の威嚇」などが禁止されています。核兵器の「使用の威嚇」の禁止は、原案にはなく、議論の過程で挿入されたものですが、たいへんに重要です。核保有国や同盟国は「核抑止論」という考え方を主張しています。核兵器の威嚇によって安全保障をはかろうとするものです。それは、他の国を核で脅して、自らの支配をおしつける―大国主義・覇権主義の道具にもなっています。条約は、これを否定したものとして大きな意義があります。

 それから、いまあげた条約で禁止されている活動を、「援助し、奨励しまたは勧誘すること」も禁止されています。たとえば米国の「核の傘」のもとに入ること―米国による核兵器の威嚇を、「援助、奨励、勧誘」することによって自らの安全保障をはかろうという行為も禁止されています。

 このように、条約は、抜け穴をすべてなくして、文字通り、核兵器を全面的に禁止する内容となっています。条約は、核兵器に「悪の烙印(らくいん)」を押し、それを全面的に違法化するものとなったのです。

核保有国にも二つの門戸

 ―核兵器廃絶については条約にどう書かれているのでしょう。

 条約の主題は、「核兵器禁止」ですが、同時に、第4条で、核兵器の完全廃絶に向けた枠組みが明記されていることは、重要な点です。

 核保有国が条約に参加する道として、①核兵器を廃棄したうえで参加する道とともに、②条約に参加したうえで核兵器を速やかに廃棄する―二つの道が規定されています。「核のない世界」に進むためには、核保有国の条約参加が不可欠ですが、条約はそれに門戸を広く開いているのです。

70年余の運動が結実

キューバのベルソン軍縮大使と握手する志位委員長
キューバのベルソン軍縮大使(左)と握手する志位委員長=5日、国連本部(撮影・遠藤誠二記者)

 ―被爆者援護の規定も注目されました。

 そうですね。被爆者援護は戦後一貫して被爆者のみなさん、日本の反核平和運動が切望してきたことですから。

 第6条では、被爆者への支援を締約国が「差別なく十分に提供する」としています。さらに第7条では、こう定めています。「核兵器または他の核爆発装置を使用しまたは実験した締約国は、犠牲者の支援および環境回復の目的で、被害を受けた締約国にたいし適切な支援を提供する責任を有する」。つまり加害国は、被害国に対して、「支援を提供する責任」があるということです。画期的な内容です。

 戦後、日本の原水爆禁止運動、日本共産党は、核戦争阻止、核兵器廃絶、被爆者援護を一貫して掲げて頑張ってきました。条約には、その内容が全面的に盛り込まれており、日本の70年余のたたかいが結実したものといえると思います。

 さらに、国際的には、国連総会の第1号決議(1946年)は、原子兵器の禁止を求めたものでした。それからいろいろな紆余(うよ)曲折がありましたが、70年余の国際的努力の画期的な到達点が、今回の条約だと思います。キューバのベニテス・ベルソン軍縮大使と会談したさいに、ベルソンさんは、今回の条約は、「数週間の結論ではなく70年間におよぶ多国間のとりくみの結実」と特徴づけていましたが、まさにその通りだと思います。

「審議は理性とハートの結合」

 ―ホワイト議長と握手を交わされていましたね。

 ホワイト議長とは6日と7日に祝福と感謝を込めてあいさつしました。ホワイトさんからは、「第1会期にも第2会期にも熱心に参加していただいたことに感謝します」との言葉がありました。

 ホワイト議長は、採択後の記者会見で、「われわれは人間的魂の感動を共有しあった。審議は理性とハートの結合だった」と語りました。被爆者代表が、ホワイト議長に、296万筆の「ヒバクシャ国際署名」を提出したとき、議長は、涙ぐみ、目を真っ赤にしながら条約採択への決意を語ったとのことです。ホワイトさんは、テキパキとした素晴らしい議長ぶりでしたが、同時に、とても感性が豊かで、温かいハートをもっている。

 出身国のコスタリカは小さな国です。しかし、この小さな国の外交官が、核保有大国がどんなに邪魔しても、ものともせずに会議を成功に導く。世界は変わったと思いますね。

国際政治の主役が交代

「核兵器禁止条約の国連会議」に出席する志位和夫委員長ら
「核兵器禁止条約の国連会議」に出席する志位和夫委員長(前列右)と笠井亮衆院議員・政策委員会責任者(その隣)=5日、国連本部(撮影・遠藤誠二記者)

多数の諸政府と市民社会

 ―会議を通じ、世界の大きな変化も実感されたそうですが。

 はい。一つは、国際政治の主役が、一部の大国から、圧倒的多数の諸政府と市民社会に交代したことが、この「国連会議」ではっきり表れたということです。

 これまでの核兵器交渉といえば、核保有大国が主役で、内容はせいぜい「核兵器の管理」というものでした。しかし、今回の「国連会議」では、核兵器禁止が正面からの主題となり、そして圧倒的多数の諸政府と市民社会が主役になりました。条約に賛成した国は122カ国ですが、それ以外の国からも市民社会の代表が参加しています。日本、米国、英国などからも市民社会の代表がきました。諸政府と市民社会をあわせれば、圧倒的多数の国が会議に参加したわけです。

 そのなかで、小さな国が大きな役割を発揮していたことが、とても印象的でした。コスタリカ出身のホワイト議長のことはお話ししましたが、この会議を主導した国の一つであるアイルランドの代表団との会談も印象的でした。私が、「アイルランドが核兵器廃絶に積極的に関与している背景には何があるのでしょうか」と尋ねると、アイルランドのジャッキー・オハロラン軍縮・不拡散副局長は、つぎのように応じました。「アイルランドは、小さな国であるがゆえに、法の秩序を尊重してきました」。大国は、法の秩序を守らない横暴勝手を平気でやる。そういうもとで小さな国であるがゆえに法の秩序を守ることで世界平和を構築する。そういう意気込みで、核兵器禁止・廃絶にとりくんでいるという決意が語られたことは、とても印象的でした。

民主主義にも重要な発展が

 ―「国連会議」では、討論が、とても自由闊達(かったつ)であったと聞きました。

 その通りです。私が、二つ目に感じたのは、国際政治における民主主義の発展です。大国でない、圧倒的多数の諸政府と市民社会が担い手ですから、そこでは当然、民主主義が貫かれることになります。

 「国連会議」では、条約の前文から最後の条文にいたるまで徹底的に民主的な討論をつくしていました。公開の場での透明性をもった討論です。

 日本共産党は綱領で、20世紀におこった世界の変化として▽植民地体制の崩壊▽民主主義の発展▽平和の国際秩序の発展―という三つの変化を指摘しています。こうした20世紀におこった世界史的変化が、21世紀に入って生きた力を発揮し、今回の「国連会議」のなかで全面的に目の前に現れたという感じをもっています。

大きく追い詰められた核保有大国と同盟国

 ―核兵器保有国の側はどういう反応を示したのでしょうか。

 「できあがった」条約を前にして、いよいよ立場が苦しくなってきたなという印象ですね。

 三つ目の世界の変化として言いたいのは、力関係の大きな変化です。核兵器保有大国とその同盟国が大きく追い詰められたということです。

 条約採択を受けて、米国、英国、フランスが共同声明を出しました。内容は〝こんな条約では核兵器は一発も減らない〟〝世界の安全保障の枠組みを弱体化させる〟という全面否定論です。〝条約は無力だ〟と言いたいわけですが、それならなぜ〝金切り声〟をあげて反対するのでしょうか。本当に無力であれば放っておけばよいわけです。

 日本政府は唯一の戦争被爆国の政府なのに、交渉に参加せず、条約採択をうけて、国連大使の別所(浩郎)さんは「署名することはない」と言い、世界の失望と批判を招いています。日本政府の立場もいよいよ苦しくなってきたと思います。

 ―核保有国の側は、〝北朝鮮が核開発をしているときに、こんな条約をつくっていいのか〟という議論を正面におしたてています。

北朝鮮の核も禁止条約でこそ

 「国連会議」を開いていた同じ時に、国連安全保障理事会の会議も国連本部で開かれており、そこでは北朝鮮問題を議論していました。そこでたいへん興味深い議論があったそうです。ウルグアイの代表が、北朝鮮の核・ミサイル開発を非難しつつ、「現在、核兵器禁止条約が採択されようとしている。残念ながら、北朝鮮も核保有国もそこにいない。より安全な世界の目標はそこにある」と発言したというのです。

 これは本質を突いた発言です。国際社会が核兵器を違法化し、「悪の烙印」を押す方向にすすむことは、北朝鮮を孤立させ、核開発を放棄させる大きな力となります。日本にしても、核兵器禁止条約に参加することによって、強い立場で北朝鮮に非核を迫れることになるのです。〝北朝鮮が核開発をしている時に禁止条約に賛同できない〟ではなく、〝北朝鮮が核開発をしている時だからこそ禁止条約に参加する〟ことが、いよいよ大切なのです。

軍事同盟への態度の違いこえ条約参加を

スコットランドのキッド議員と握手する志位委員長
スコットランドのキッド議員(左)と握手する志位委員長=7日、国連本部(撮影・緒方靖夫副委員長)

 ―軍事同盟に加わっている国の多くが会議に不参加でした。

 北大西洋条約機構(NATO)をはじめ軍事同盟に参加している国が、外交的に貧しい立場に置かれている姿が浮き彫りになりました。

 軍事同盟国ではオランダが参加しました。採択で反対票を投じた唯一の国です。最後の演説で〝「核兵器のない世界」という目標は一緒だが、反対せざるを得ないのはNATOの義務と両立しないからだ〟と述べました。「核の傘」のもとでの自国の立場と両立しないというのです。オランダの発言態度は、とても誠実な印象をもちましたが、最後は、こういう立場で、軍事同盟にしばられてしまうわけです。

 それでは、軍事同盟のもとにある国は核兵器禁止条約に参加できないのでしょうか。そうではないと思います。もちろん、条約に参加する場合には、少なくとも米国の「核の傘」からの離脱が必要です。「非核の日本」になれば、軍事同盟があっても条約に入ることは可能だと思われます。軍事同盟への態度の違いを超え、核兵器禁止条約への参加を追求することが必要です。

 国連本部で懇談した核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)の共同議長で、スコットランド民族党のビル・キッドさんは、「スコットランド政府は、核兵器禁止条約を強く支持しているとの書簡をホワイト議長に送っている」と言っていました。一方で、「スコットランドはイギリスの一部であるため、政府が強く支持しているにもかかわらず、署名、批准ができない」とも語っていました。NATOの加盟国のなかからも、こうした動きが起こっていることは、たいへんに心強いことです。日本も負けていられませんね。

核廃絶へ〝三つの力〟あわせよう

 ―核兵器禁止から廃絶に進むために今後、重要なことは。

 私は、条約が採択された7日、ニューヨークで声明を発表し、三つの力をあわせて、核廃絶への道を進もうと呼びかけました。

 第一は、核兵器禁止条約そのものが持つ力です。条約は、核兵器に「悪の烙印」を押し、違法化しました。核保有国が参加していなくとも、核保有国を、政治的・道義的に拘束することになることは間違いありません。条約の力を全面的に活用していくことが必要です。

 第二は、条約をつくりあげた世界の多数の諸政府と市民社会の力をさらに発展させることです。核兵器廃絶を求める国際世論の圧力で、核兵器保有国とその同盟国を包囲していくことが大事です。「ヒバクシャ国際署名」を数億の規模で集め、国際世論を喚起していくことがいよいよ大事です。

 第三は、一つひとつの核兵器保有国とその同盟国で、核兵器完全廃絶をめざす世論を多数とし、禁止条約の参加を求める運動をさらに発展させていくことです。条約に参加するためには、署名できる政府、批准できる議会をつくるたたかいが重要になっています。

 私たちは、この三つの力について「国連会議」に出席した多くの方がたとの会談・懇談の場で、私たちの考えを説明しました。セルジオ・ドゥアルテ元国連軍縮問題担当上級代表は「完全に同意します。日本はキー・カントリー(鍵を握る国)です。ぜひ日本での変革を期待します」と応じました。

 ―唯一の戦争被爆国・日本の態度が問われます。

 日本が条約に背を向ける態度は、内外で強い失望と批判を招いています。条約に参加するためには、国内で核兵器禁止条約参加の声を圧倒的な声とし、政府・議会の姿勢を変えていくことが何より大事です。野党と市民の共闘の課題としてしっかり位置づけるよう提起したい。核兵器廃絶を求める世界の本流に加わり、その先頭にたつ政府をつくるために全力を尽くしたいと決意しています。

条約採択の投票結果

賛成122 オーストリア、ブラジル、コスタリカ、キューバ、エジプト、インドネシア、イラン、アイルランド、マーシャル諸島、メキシコ、ニュージーランド、サウジアラビア、南アフリカ、スウェーデン、スイス、ベトナムなど
反対1 オランダ
棄権1 シンガポール

主な会議不参加国
〇核不拡散条約(NPT)下の核保有国 米国、ロシア、英国、フランス、中国
〇その他の核保有国 インド、パキスタン、イスラエル、北朝鮮
〇米主導の軍事同盟国 日本、ドイツ、韓国、イタリア、カナダ、ポーランドなど

条約採択までの歩み

1945年8月 米国が広島、長崎に原爆投下
1946年1月 第1回国連総会が原子兵器禁止の第1号決議採択
1954年3月 米国がビキニ諸島で水爆実験
1955年8月 第1回原水爆禁止世界大会
1970年3月 核不拡散条約(NPT)発効
1995年5月 NPT無期限延長
2000年5月 NPT再検討会議の最終文書で「自国核兵器の完全廃絶を達成する」との「核保有国の明確な約束」を確認
2010年5月 NPT再検討会議の最終文書で「核兵器のない世界を達成するのに必要な枠組みを確立する特別な取り組み」を合意
2013年3月、14年2月、12月 核兵器の人道的影響に関する国際会議
2016年5、8月 核兵器禁止に向けた国連作業部会
2017年3月 核兵器禁止条約の国連会議・第1会期
同年7月 核兵器禁止条約の国連会議・第2会期で核兵器禁止条約採択

条約採択後の流れ

核兵器禁止条約を採択(7月7日)
  ↓
各国による条約の署名を開始(9月20日)
  ↓
各国が条約を批准(または受諾、承認、加入)
  ↓
批准国が50カ国に達してから90日後に条約が発効
  ↓
発効から1年以内に第1回締約国会議を開催⇒以後2年ごとに開催
  ↓
発効から5年後に条約の運用を点検する再検討会議を開催⇒以後6年ごとに開催

 (c)日本共産党中央委員会