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日本共産党

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赤旗


(20)日米安保条約、自衛隊――日本共産党の立場

日本共産党第27回大会決議より抜粋

2017年1月18日


 2016年の参議院選挙で、政府・与党は、野党と市民の共闘に対して強い危機感を抱き、安倍首相を先頭に、さまざまな攻撃を行った。とくに彼らが力を入れたのは、「共産党の綱領には、安保条約をなくすと書いてある。自衛隊は憲法違反だ、解散すると書いてある。こんな無責任な話はない。こんな党と共闘するのか」といった攻撃である。わが党は、選挙戦のなかで断固たる反論をくわえたが、こうした攻撃に立ち向かう基本姿勢として、次の二つの点を強調しておきたい。

(1)いま問われている真の争点を太く押し出す

 第一は、いま問われている真の争点を、太く押し出すことである。いま問われているのは、日米安保条約や自衛隊の是非ではない。安保法制=戦争法によって、憲法9条を踏み破った自衛隊の海外での武力行使――「海外で戦争する国」づくりを許していいのか。これがいま問われている真の争点である。そして、「こんな危険な道は許せない」という一点で、野党と市民は、日米安保条約や自衛隊に対する態度の違いをこえて結束している。日本共産党は、共闘の一致点を何よりも大切に考え、野党と市民の共闘に、日米安保条約や自衛隊についての独自の立場を持ち込まないという態度を、最初からとっている。

 政府・与党の攻撃は、この真の争点を隠し、自らの憲法破壊の悪行を覆い隠すためのものであることをズバリ批判することが重要である。

(2)日本共産党の独自の立場を広く明らかにする、わが党独自の努力を

 第二に、日米安保条約や自衛隊に対する日本共産党の独自の立場を広く明らかにする、わが党独自の努力が大切である。

 党綱領は、「日米安保条約を、条約第十条の手続き(アメリカ政府への通告)によって廃棄し、アメリカ軍とその軍事基地を撤退させる。対等平等の立場にもとづく日米友好条約を結ぶ」と明記している。

 ――日米安保条約にもとづいて日本に駐留する米軍は、海兵遠征軍、空母打撃群など、日本の防衛とは無関係の、干渉と介入を専門とする「殴り込み」部隊である。

 ――歴史を見ても、ベトナム侵略戦争、アフガニスタン報復戦争、イラク侵略戦争など、日米安保条約によって、日本が、米国の無法な戦争の根拠地とされ、戦争に協力させられ、他国の民衆の殺害に加担させられてきたのは、厳然たる事実である。

 ――在日米軍は、沖縄・普天間基地の「クリアゾーン」(利用禁止区域)問題、NLP(空母艦載機の夜間離着陸訓練)、米軍機の低空飛行訓練、米兵犯罪が裁かれないまま放置されるなど、米国内でも許されないような異常な特権を享受している。

 これらの基本的事実を伝え、日米安保条約をなくしてこそ、日本はアメリカの引き起こす戦争の根拠地から抜け出すことができ、米軍基地の重圧から解放され、本当の独立国といえる国になることを明らかにし、日米安保条約廃棄を求める国民的多数派をつくるための独自の努力を行う。

 党綱領は、「自衛隊については、海外派兵立法をやめ、軍縮の措置をとる。安保条約廃棄後のアジア情勢の新しい展開を踏まえつつ、国民の合意での憲法第九条の完全実施(自衛隊の解消)に向かっての前進をはかる」とのべている。

 ――わが党は、憲法9条にてらせば、自衛隊が憲法違反であることは明瞭だと考える。この矛盾をどう解決するか。世界史的にも先駆的意義をもつ憲法9条という理想に向かって自衛隊の現実を改革していくことこそ政治の責任であるとの立場に立つ。

 ――憲法と自衛隊の矛盾の解決は、一挙にはできない。国民の合意で一歩一歩、段階的にすすめる。(1)まず海外派兵立法をやめ、軍縮の措置をとる。(2)安保条約を廃棄しても、同時に自衛隊をなくすことはできない。安保条約と自衛隊の存在は、それぞれ別個の性格をもつ問題であり、安保条約廃棄の国民的合意が達成された場合でも、その時点で、「自衛隊は必要」と考える国民が多数だという状況は、当然予想されることだからである。(3)安保条約を廃棄した独立・中立の日本が、世界やアジアのすべての国ぐにと平和・友好の関係を築き、日本を取り巻く平和的環境が成熟し、国民の圧倒的多数が「もう自衛隊がなくても安心だ」という合意が成熟したところで初めて、憲法9条の完全実施に向けての本格的な措置に着手する。

 ――かなりの長期間にわたって、自衛隊と共存する期間が続くが、こういう期間に、急迫不正の主権侵害や大規模災害など、必要に迫られた場合には、自衛隊を活用することも含めて、あらゆる手段を使って国民の命を守る。日本共産党の立場こそ、憲法を守ることと、国民の命を守ることの、両方を真剣に追求する最も責任ある立場である。

 政府・与党の攻撃に対して、いま問われている真の争点は「海外で戦争する国」づくりを許さないことにあることを太く押し出すとともに、日米安保条約や自衛隊に対する党独自の立場を広く明らかにしていく――二重の取り組みを行うという基本姿勢を堅持して打ち破っていく。

 

 

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