安倍政権の暴走ストップ! 国民の声が生きる新しい政治を

   ――日本共産党の総選挙政策

2014年11月26日 日本共産党



 安倍政権の暴走ストップ、政治を変えるチャンスです……衆議院が解散され、総選挙が実施されます。なぜ、この時期に安倍首相は、解散・総選挙に踏み切ったのでしょうか。その動機は、「先に延ばせば延ばすほど追いつめられる、だから今やってしまおう」ということだけです。

 この解散は、あらゆる分野で、国民の民意にそむく暴走をしてきた安倍政権が、国民の世論と運動に追い詰められての解散・総選挙にほかなりません。

 主権者である国民が、安倍政権に暴走ストップの審判を下し、政治を変える絶好のチャンスがやってきました。

 この総選挙では安倍政治の全体が問われます……消費税10%への増税を許していいのか。格差拡大の「アベノミクス」を続けていいのか。集団的自衛権行使=「海外で戦争する国づくり」を許していいのか。原発再稼働をどうするのか。米軍沖縄新基地建設の強行を許していいのか。今回の総選挙で問われるのは、国民の民意を無視して暴走する安倍政治の全体です。

 「対決、対案、共同」で政治を動かす日本共産党をのばしてください……日本共産党は、どの問題でも、安倍政権の暴走と正面から対決するとともに、国民の立場にたった具体的な対案を示し、国民のみなさんとの共同で政治を動かしています。

 日本共産党の躍進で、安倍政権の暴走ストップ、国民の声が生きる新しい政治をつくろうではありませんか。

 

日本共産党は、安倍政権の暴走ストップ、日本の政治の5つの転換を訴えます

(1)消費税10%は、「先送り」実施ではなく、きっぱり中止を
    「消費税にたよらない別の道」に転換しよう

 今年4月の消費税8%への増税は、日本経済を深刻な危機に突き落としました。家計消費や住宅投資など内需の落ち込みによって、GDP(国内総生産)は2期連続でマイナスとなりました。「景気悪化は駆け込みの反動減で、夏には回復する」という政府の言い訳は、完全に打ち砕かれました。安倍首相が、増税が個人消費の打撃になったことを認め、10%増税の1年半「先送り」実施を表明せざるを得なくなったことは、自らの経済失政を認めたものです。

 いまの景気悪化は、円安による物価上昇に加え、消費税増税を強行した結果であり、「増税不況」にほかなりません。日本経済を深刻な不況に陥れた安倍政権と増税勢力の責任は重大です。「3党合意」で増税を進めた自民党・公明党・民主党に、きびしい審判を下そうではありませんか。

 今回の消費税増税ほど道理のたたないものはありません。「社会保障のため」といいながら、医療費をあげる、年金は連続削減、介護サービスは取り上げる、あらゆる分野で社会保障は悪くなるばかりです。「財政再建のため」といいながら、大企業には、いま政府が言っているだけで2.5兆円、財界の要求どおりなら5兆円もの大減税をばらまこうとしています。

 安倍首相は、1年半の「先送り」をした後には、景気がどうなっていようと、消費税を10%にすると明言しました。今度の総選挙は、消費税10%、二桁税率への増税を実施させていいのか、きっぱり中止するのかが大争点です。

――消費税10%への増税は、「先送り」実施ではなく、きっぱり中止します。

【消費税にたよらずに財源を確保するために2つの改革を提案します】

 日本共産党は、「消費税にたよらない別の道」として、2つの改革を提案します。

第一は、富裕層や大企業への優遇をあらため、「能力に応じた負担」の原則をつらぬく税制改革をすすめることです。

 本来、所得税は所得が高いほど負担率が高くなるはずなのに、実際には所得が1億円程度を超えると逆に負担率が下がってしまいます。株取引の所得が分離課税とされ、税率が20%と低くなっているからです。

 大企業の法人税の実質負担率は14%と低く、中小企業の25%に比べていちじるしい不平等になっています。大企業ほどさまざまな優遇税制を受けられるからです。その恩恵は、研究開発減税4000億円、連結納税制度6000億円、受取配当益金不算入1兆4000億円、海外子会社配当益金不算入6000億円など、莫大な額にのぼることが、政府の統計や試算でも明らかにされています。

 こうした不公平をあらためるなどの税制改革と、浪費をなくす歳出の改革をあわせてすすめれば、約20兆円の財源を確保することができます。

――安倍政権が計画している法人税率の引き下げを中止し、大企業に応分の負担を求める税制改革をおこないます。研究開発減税、連結納税制度、受取配当益金不算入制度など、大企業優遇の税制をあらためます。

――富裕層への課税を強化します。高額所得者の株式配当には総合課税を義務づけ、株式譲渡所得も高額部分には欧米並みの30%の税率を適用します。引き下げられた所得税・住民税・相続税の最高税率をそれ以前の税率に戻します。株式や不動産など富裕層の高額資産に、毎年低率で課税する「富裕税」を創設します。

――将来的には、社会保障の抜本的拡充のために、富裕層、大企業だけでなく、国民全体で支えることが必要ですが、その場合にも、低所得者に重い消費税ではなく、所得税を中心として「能力に応じた負担」の原則をつらぬきます。

――大型公共事業、軍事費、原発推進予算、政党助成金など、歳出の浪費にメスをいれます。

第二は、大企業の内部留保の一部を活用し、国民の所得を増やす経済改革で、税収を増やすことです

 国民の所得が増え、中小企業を含む企業経営全体が改善すれば税収を増やすことができます。285兆円にまで積み上がった大企業の内部留保の一部を活用し、大幅賃上げと安定した雇用を増やし、中小企業への単価引き上げを行うなど、国民の所得を増やす経済改革にとりくみ、税収を増やします。

 先進国では普通の「名目で2%」程度の経済成長が実現できれば、現行の税制を前提としても、10年後には20兆円以上の税収を増やすことが可能です。国民の所得が増えれば、税だけでなく、社会保険料収入も増え、年金や医療保険の財政も安定につながります。

 この二つの改革をすすめれば、消費税にたよらなくても、社会保障の財源を確保し、財政危機を打開することは可能です。「消費税にたよらない別の道」を提案している日本共産党に、安心して増税中止の願いをたくしてください。

 

(2)格差拡大の「アベノミクス」の暴走ストップ
   暮らし第一への転換で経済をたてなおす

【「アベノミクス」は国民の暮らしと日本経済に何をもたらしたか】

  「アベノミクス」がもたらしたものは何でしょうか。

 大企業と大株主はたいへんな儲けがころがりこんでいます。トヨタ自動車の営業利益は円安効果で2・3兆円と史上最高を記録し、大企業全体でも経常利益は前年度比で8・8兆円も増え、34・8兆円と史上最高になりました(2013年度法人企業統計)。「アベノミクス」の2年間の株価上昇で資産が100億円以上増えた大株主は、わかっているだけで100人以上にのぼります。

 一方で、庶民には円安による物価上昇によって生活苦が襲いかかっています。働く人の実質賃金は15ヵ月連続で減少し、1年前と比べても、平均年収が8万4400円も目減りしたことになります(毎月勤労統計調査より)。中小企業は、引き続き7割が赤字経営に苦しみ、「円安倒産」が急増しています。

 富める者にはもっと大きな富を、国民には生活の悪化だけ。結局、「アベノミクス」がもたらしたものは、格差拡大と景気悪化だけではありませんか。

 大企業が史上最高の利益をあげても、日本経済は立ち直っていません。日本経済の6割近くを占める家計消費が落ち込んでいることが、日本経済の低迷、後退をもたらす最大の原因になっています。

 日本共産党は、大企業応援から暮らし第一に、経済政策の軸足をうつし、日本経済をたてなおします。そのためにつぎの3つの提案をおこないます。

【暮らし第一に、経済をたてなおすための3つの提案】

①人間らしく働ける雇用のルールをつくります

 大企業の巨額の内部留保のほんの一部を使うだけで、大幅な賃上げと安定した雇用を増やすことができます。そのために政治がやるべきことは、賃下げと低賃金労働、不安定雇用を増やしてきた労働法制の規制緩和を根本から見直し、人間らしく働ける雇用のルールをつくることです。

 安倍政権は、「岩盤規制を打ち破る」などと、働く人間の生活と権利をもっと大規模に破壊しようとしています。「女性が活躍する社会」などと言いながら、正社員でも女性の賃金は男性の7割という男女の賃金格差の是正も、女性差別撤廃の言葉さえもありません。低賃金の非正規雇用拡大が「働く女性の貧困」を深刻にしています。こうした政治を大本から転換することが必要です。

――“生涯ハケン”を押しつける労働者派遣法の大改悪、“残業代ゼロ”の働かせ方を合法化するホワイトカラーエグゼンプションや裁量労働制の拡大に反対します。

――派遣労働は、臨時的・一時的な業務に厳しく限定する、非正規と正社員との不当な格差を是正する均等待遇の実現など、非正規で働く人の労働条件を改善し、非正規から、正社員への流れをつくります。

――労働基準法を改正して、残業時間の上限を法律で規制し、「過労死」を日本からなくします。「サービス残業」根絶法を制定し、無法なただ働きを一掃します。

――ブラック企業規制法を制定し、若者を使いつぶすブラック企業をなくします。学生生活を圧迫するブラックバイトをなくします。

――「間接差別の禁止」を含む、働く女性への差別を是正し、均等待遇を実現します。女性も男性もとれる育児休業制度にする、妊娠・出産による解雇や嫌がらせを根絶する、認可保育所と学童保育の拡充をすすめるなど、子どもを産み育てながら働ける社会的条件を整えます。

――中小企業への抜本的な支援と一体で最低賃金を大幅に引き上げます。

――国と自治体が発注する事業について、賃金や労働条件の基準を定める公契約法・条例を制定します。

②社会保障の連続削減ストップ、暮らしをささえ、人間としての尊厳を守る社会保障に

 安倍政権は6月に決定した「骨太の方針」で、社会保障費の「自然増」を「聖域なく見直す」と宣言しました。制度を変えなくても高齢者の増加などで増えていく「自然増」を削減するには、今の制度を「聖域なく」改悪するしかありません。かつて小泉内閣は、社会保障費の「自然増」を毎年2200億円削減する方針をかかげ、あらゆる分野で制度改悪を繰り返して、「医療崩壊」「介護難民」「保育所待機児の激増」などを引き起こしました。あの悲劇を繰り返してはなりません。

 安倍内閣発足後、2度にわたる年金削減が強行され、物価上昇を考慮した「実質年金額」は6%も減りました。そのうえに、安倍内閣は、「マクロ経済スライド」による支給削減や支給開始年齢の先延ばしなど、さらなる年金削減も計画しています。

 70~74歳の医療費窓口負担の1割から2割への引き上げ、入院患者の「追い出し」強化など、医療の改悪も始まっています。さらに、安倍内閣は、後期高齢者医療制度の加入者の半数を超える865万人の保険料を今の2倍から10倍に引き上げ、現役世代の入院食費の負担を大幅に増やし、国保料(税)をさらに引き上げるなど、“老いも若きも大負担増”の計画を立て、「選挙が終われば実行」にうつす構えです。

 介護保険でも、要支援者のヘルパー・デイサービスの切り捨て、特養入所の「要介護3」以上への限定、2割負担の導入などの来年度実施が予定され、介護職員の待遇悪化と介護の基盤崩壊をもたらす、介護報酬の大幅削減が計画されています。

 日本共産党は、安倍政権による社会保障切り捨ての暴走をやめさせます。社会保障充実を願う多くの人と共同し、国民の暮らしをささえ、人間としての尊厳をまもる社会保障制度の確立をめざします。国民生活の基盤である社会保障の充実は、家計をあたため、地域に新たな仕事と雇用を生み出し、経済再生にも貢献します。

――年金削減をストップし、低年金を底上げして“減らない年金・頼れる年金”を実現します。最低保障年金制度をめざします。

――国の責任で、高すぎる医療費の窓口負担、国民健康保険料(税)の軽減をすすめます。後期高齢者医療保険料の大幅値上げを許さず、高齢者差別の制度を廃止します。

――入院患者の「追い出し」政策を中止し、診療報酬の引き上げや医師・看護師の計画的増員で「医療崩壊」を打開します。

――保険外治療の拡大や「混合診療」の解禁に反対し、必要な治療は保険で給付する国民皆保険を守り、拡充します。

――特養ホームの待機者をなくし、介護サービス取り上げの中止、介護保険料・利用料の負担減免をすすめます。介護・福祉労働者の賃上げと労働条件の改善をはかります。

――認可保育所の大幅増設で待機児童をゼロにします。「詰め込み」や営利企業への「丸投げ」など保育内容の切り下げに反対します。

――障害者の福祉・医療の「応益負担」を撤廃し、無料化をすすめます。

――保護費削減や申請の“門前払い”の強化など生活保護の切り捨てをやめさせ、改善・強化をすすめます。

――雇用保険の拡充、失業者への生活援助・再就職支援の強化をすすめます。

――ひとり親家庭の雇用確保と支援、児童扶養手当や就学援助の拡充など、子どもの貧困対策をすすめます。

 ――教育費負担の軽減・無償化をすすめます。有利子奨学金の無利子化、給付制奨学金の創設など、安心して使える奨学金にします。少人数学級を推進します。

③TPP交渉からの撤退、農林水産業、中小企業と地域経済を振興します

 安倍政権は「地域創生」を唱えていますが、実際にやっていることは、農業を壊し、国民皆保険制度を壊し、地域経済に大打撃を与え、日本を丸ごとアメリカに売り渡すTPP交渉の推進です。

 自民党政治によって、地域経済は、農林水産業や中小企業の経営危機、大企業の工場撤退など、雇用や人口の減少、大都市部との格差の拡大という深刻な危機に直面し、地域社会の疲弊が大問題になっています。

――アメリカ型の市場原理主義を「国際ルール」として押し付け、農業や食品安全、医療、中小企業支援、環境保全など広範な分野で日本の経済主権を脅かすTPP交渉からただちに撤退することを求めます。

――暴落している米価への緊急対策を実施します。農業を国の基幹産業として位置づけ、安心して農業を続けられるように価格保障・所得補償を抜本的に強化します。農林水産業の再生と食料自給率の向上をめざします。

――中小企業を日本経済の根幹と位置づけ、中小企業全体を視野に入れた振興・支援策に転換します。国の中小企業予算を1兆円に増額し、技術開発、販路拡大、後継者育成、円滑な中小企業金融など、中小企業への支援を強化します。中小企業への増税となる外形標準課税の適用拡大に反対します。

【東日本大震災からの復興、災害に強い社会に】

 未曾有の大災害となった東日本大震災から3年8カ月余が経過しましたが、いまだに多くの被災者が困難な避難生活を強いられています。いま必要なことは、住まいと生活、生業(なりわい)を取り戻すために、従来の制度の枠にとらわれない、抜本的な対策に取り組むことです。「個人財産の形成になる支援は行わない」という旧態依然とした災害対策の「原則」が、被災した住宅、商店、工場、農地、医療機関などの復旧支援に、実態にあわない条件や限度額を押しつける根本にあります。

 さらに、被災者から希望を奪い、復興の大きな妨げになっている国の政治姿勢を転換することが必要です。医療・介護など被災者支援が「期限切れ」などを理由に無慈悲に打ち切られました。実態を無視した上からの「線引き」やしゃくし定規な施策の押しつけが復興の妨げになり、「新規参入」を口実にした規制緩和や特区が被災した中小企業、漁民、農民を苦しめています。しかも、安倍政権は消費税大増税やTPPに突き進み、被災者の暮らしと営業、被災地の経済と産業に大打撃をもたらそうとしています。

 今年の夏の台風被害や土砂災害をはじめ、災害が多発する日本列島で、国民の命と安全を守るために、被災者の生活と生業、地域社会が再建され、被災者が自力で歩き出せるまで、国が支援する災害対策のルールをつくることは、いよいよ重要な課題となっています。

――すべての被災者の生活と生業を再建するまで、国が必要な支援を行うことを復興の基本原則にすえます。

――被災者生活再建支援法にもとづく支援金を300万円から500万円に引き上げ、半壊などにも支援を拡大します。医療・介護の減免制度の復活をはじめ、長期の避難生活で困窮する被災者の生活を支援します。災害公営住宅の建設促進、みなし仮設住宅の公営住宅化、二重ローンの解消、地場産業の再生や被災した事業所・店舗の再開などへの支援、迅速な用地確保に必要な被災自治体の負担軽減など、従来の枠をこえた抜本的な対策を行います。被災したJR路線の早期復旧をJRと政府の責任で行わせます。政府は復興財源を来年度までしか示していません。国が、必要な復興財源を確保するとともに、住宅再建や被災者支援に地方が自由に使えるようにします。

 

(3)「海外で戦争する国」づくりを許さない 憲法9条の精神に立った外交戦略で平和と安定を築く

【海外で自衛隊が米軍とともに戦争をする――集団的自衛権の危険はここにあります】

 安倍政権は、国民多数の反対の声を踏みつけにして、集団的自衛権行使を容認する「閣議決定」を強行しました。憲法9条を破壊し、戦後日本の国のあり方を根底から覆す歴史的暴挙です。

 集団的自衛権の現実の危険は、どこにあるのでしょうか。2001年のアフガニスタン報復戦争、2003年のイラク侵略戦争のような戦争をアメリカがおこしたさいに、従来の海外派兵法にあった「武力行使はしない」「戦闘地域に行ってはならない」という2つの歯止めを外し、自衛隊が従来の「戦闘地域」まで行って軍事活動をすることになる――このことが、日本共産党の国会論戦によって明らかになりました。そうなれば、自衛隊は攻撃対象になります。攻撃されたらどうするのか。日本共産党の国会での追及にたいして、安倍首相は「武器の使用をする」と認めました。自衛隊が「武器の使用」をすれば、相手はさらに攻撃し、自衛隊はさらに反撃することになります。それは戦闘活動そのものではありませんか。

 集団的自衛権行使とは、日本の国を守ることでも、国民の命を守ることでもありません。安倍首相は「海外での戦闘に参加することは決してない」とくりかえしていますが、首相がどうごまかそうとも、アフガン・イラク戦争のような戦争で、自衛隊が米軍と肩をならべて戦争を行う――「海外で戦争する国づくり」こそ、その正体です。

 10月に発表された日米軍事協力の指針(「ガイドライン」)の再改定に向けた「中間報告」でも、そのことがあらためて明確になりました。「中間報告」は、集団的自衛権行使の「閣議決定」を「適切に反映」するとしたうえで、従来の「ガイドライン」にあった「2つの制約」を取り払うものとなっています。

 第一に、従来の「ガイドライン」は、「周辺事態」のさいに日米軍事協力をするという建前でした。ところが「中間報告」には「周辺事態」という言葉がなくなりました。これは、地理的な制約を一切なくして、「地球の裏側」まで行って米軍と一緒に戦争をするということです。

 第二は、従来の「ガイドライン」は、米軍への支援は、「後方地域」――「非戦闘地域」に限るとしていました。ところが「中間報告」では、「後方地域」という言葉がなくなりました。従来の「戦闘地域」まで行って米軍と一緒に軍事活動をする――これが「ガイドライン」再改定の正体です。

こんな重大な戦争計画を、国会での審議もせずに、米国との協議を先行させて、勝手に決めてしまうというのは、国民不在、国会不在、民主主義否定のさいたるものであり、決して許すわけにはいきません。

【「海外で戦争する国」づくりを許しません】

――日本を「殺し、殺される国」につくりかえる憲法違反の集団的自衛権行使の「閣議決定」を撤回させます。

――日米「ガイドライン」の再改定、「海外で戦争する国」づくりのための法改悪など、「閣議決定」を具体化する一切の作業を中止させます。

――国民の目、耳、口をふさぎ、戦争に動員する秘密保護法の施行に反対し、廃止させます。秘密保護法廃止法案を提出し、その成立のために力をつくします。

――「武器輸出3原則」を投げ捨て、武器輸出を拡大する新「原則」を撤回させます。海外派兵型装備などの軍拡に反対し、軍縮への転換をすすめます。

――核兵器禁止条約の国際交渉を開始することを世界によびかけます。

【憲法9条の精神に立った平和の外交戦略で、北東アジアの平和と安定を築きます】

 それでは、北東アジアの平和と安定をどうやってはかるのか。北東アジアにはさまざまな緊張や紛争の火種があります。しかし、それに対して、もっぱら軍事で構えたら、「軍事対軍事」の悪循環に陥ってしまいます。いま何よりも大切なのは、憲法9条の精神に立った外交戦略を確立することです。

 日本共産党は、次の4つの目標と原則からなる「北東アジア平和協力構想」を提唱しています。

北東アジア平和協力構想

 ①紛争の平和解決のルールを定めた北東アジア規模の「友好協力条約」を締結する。

 ②北朝鮮問題を「6カ国協議」で解決し、この枠組みを地域の平和と安定の枠組みに発展させる。

 ③領土問題の外交的解決をめざし、紛争をエスカレートさせない行動規範を結ぶ。

 ④日本が過去に行った侵略戦争と植民地支配の反省は、不可欠の土台になる。

 これは、すでに東南アジア諸国連合(ASEAN)がつくっている東南アジア友好協力条約(TAC)のような紛争を話し合いで解決する平和の枠組みを、北東アジアにも構築しようという提案です。

 今年9月にスリランカのコロンボで、アジア29カ国、75政党が集まって開催されたアジア政党国際会議(ICAPP)で全会一致採択された「コロンボ宣言」には、日本共産党の提案で、「ASEANのような地域の平和協力の枠組みを北東アジアなど全アジア規模に広げる」ことが盛り込まれました。日本共産党の「北東アジア平和協力構想」の方向が、アジアの諸政党の賛同をえたのです。

 日本共産党は、この「構想」が実るよう、ひきつづき、国内外であらゆる知恵と力をつくします。

 

(4)原発再稼働ストップ 「原発ゼロ」の日本をつくろう

【無謀な原発再稼働強行、原発輸出に反対する】

 安倍政権は、全国の原発再稼働の突破口として、九州電力川内原発の再稼働をすすめようとしています。しかし、巨大噴火への備えがありません。まともな避難体制もありません。再稼働にあたって周辺30キロ圏の市町村は、事故時の避難計画の策定を義務付けられているのに、政府は、周辺自治体の首長や議会の意見を聞き、同意を求めることすら拒否しています。

 「噴火は予知できる」という新たな安全神話と、無責任な避難体制、住民の意見を聞く耳すら持たない、危険で乱暴な原発再稼働を許すわけにはいきません。

 福島原発の大事故から3年8カ月たちますが、いまでも12万人をこえる人たちがふるさとに戻れず、避難生活を余儀なくされています。福島原発は、事故の収束もできず、原因究明もできていません。こんなもとで原発再稼働など論外です。

――九州電力川内原発をはじめ原発再稼働に反対します。いま日本のすべての原発は稼働していません。再稼働を行わず、このまま廃炉に向かうことを政治の責任として決定します。

――政府が原発の「輸出セールス」に奔走していることは、恥ずべきことです。原発輸出はただちに中止します。

――技術的にも展望がなく危険な高速増殖炉「もんじゅ」や再処理工場は廃止し、プルトニウム循環方式(核燃料サイクル)からただちに撤退します。

【福島「切り捨て」を許さず、すべての原発被害者に国と東電の責任で必要な支援を】

 福島原発事故は収束するどころか、大量の放射能汚染水問題など非常事態が続いています。福島県では震災関連死が地震・津波の直接被害で亡くなった方を上回るなど、原発被害者の命と健康が脅かされています。ところが安倍政権は、原発再稼働と原発輸出のために、「原発は安全」という「神話」をふりまきながら、福島事故を「過去のもの」として切り捨てようとしています。

 安倍首相は、福島第一原発について、国際会議で「状況はコントロールされている」「(汚染水は)港湾内に完全にブロックされている」と大見得を切ったにもかわらず、深刻な汚染水漏れやトラブルが続出しています。「政府が前面に出る」と言いながら、「東電まかせ」に終始し、まともな情報公開もしていません。

 賠償と除染の打ち切りなど、被害者の切り捨ても露骨になっています。安倍政権は、東電に対する住民の損害賠償請求でも、政府自身が設けたADR(裁判外紛争解決)による仲裁を東電が拒否しているのを放置し、避難指示区域の指定解除を口実に、賠償額の抑制や支払い打ち切りを図り、除染の回数や範囲を減らすことで事故のコストを軽減することに躍起になっています。

 政府が決定した「復興指針」は、被害者である住民と自治体に、上からの「線引き」で格差を持ち込み、分断と幕引きをはかる一方で、加害者である東京電力は、国民の税金と電気料金で救済しようというもので、安倍政権の原発被害者の切り捨て、原発推進の姿勢を示すものとなっています。

――東電まかせにせず、国の責任で、内外の英知を結集した体制をつくり、福島原発事故の収束に全力をあげます。汚染水対策に万全をつくし、徹底した情報公開を求めます。困難な作業にあたっている労働者の労働条件を改善します。

――被災者を分断する上からの「線引き」を押しつけるのではなく、完全賠償と徹底した除染をすすめます。

――子どもたちをはじめ、福島県民の健康をまもるため、国が責任をもって長期の健康診断を実施します。

【「原発ゼロの日本」こそ、未来がある】

 日本のすべての原発が停止して1年2カ月がたちます。それでも電力不足はどこにも起きていません。この間、国民も、企業も、節電と省エネに努力し、電力消費を大きく減らしてきました。その努力は、「原発13基分」とされています(2010年度と2013年度の電力会社の総発電量の比較)。日本社会は、「原発ゼロ」でも立派にやっていけることを、国民自身が証明したのです。

 再生可能エネルギーや省エネの技術開発と普及こそ、日本経済や産業・地域経済に明るい未来を開きます。再生可能エネルギーは「国産エネルギー」です。エネルギー自給率がたった6%(2012年)しかない日本にとって、その大量普及は、日本経済と産業にも新たな条件を広げます。再生可能エネルギーも省エネ技術も、世界でも、これからもっとも大きく伸びる分野であり、日本の高い技術力が発揮される分野です。先がない原発にしがみつくのは、産業政策としても時代錯誤です。

 「原発ゼロ」に踏み出したドイツでは、再生可能エネルギーによる電力が、2000年には全体の6%にすぎませんでしたが、今年上半期には28・5%まで急速にのび、一番の主要電源になりました。この経験は、政治が「原発ゼロ」を決断してこそ、再生可能エネルギーへの大転換への道が開かれることを示しています。日本では、政府も電力会社も、原発を「ベースロード電源」などとしていることが、再生可能エネルギー普及の最大の障害となっており、この姿勢を転換させることが必要です。

 福島でも、他の原発の立地地域でも、首相官邸前でも、全国各地で「再稼働反対」「原発なくせ」という「一点共闘」が広がっています。毎週金曜の官邸前行動はすでに130回に迫り、全国各地279カ所でも、毎週または定期的に粘り強く行動が繰り広げられています。こうした力が、司法をも動かして、憲法の「人格権」をうたって大飯原発の運転差し止めを命じた福井地裁判決や、避難中にみずから命を絶った女性への賠償を東電に命じた福島地裁判決が下されました。日本共産党は、国民のみなさんのこうした思いを正面から受け止め、国民のみなさんとの共同を広げ、「原発ゼロの日本」を実現するために力をつくします。

――「即時原発ゼロ」を決断し、すべての原発でただちに廃炉のプロセスに入るようにします。

――原発にたよらず、省エネ・節電の徹底と、再生可能エネルギーの大幅導入への抜本的転換の計画を立てて、実行していきます。エネルギーの確保のためには、当面、5~10年程度の期間は、過渡的な措置として、火力による電力の確保が必要になりますが、その間に、再生可能エネルギーの大規模な普及と低エネルギー社会への移行をすすめます。原発推進派は、「自然エネルギーは供給が不安定」などといいますが、多様なエネルギーである太陽光・熱、小水力、風力、バイオマス、地熱、潮力などを組み合わせて普及すれば、安定します。政府の調査でも、再生可能エネルギー発電は、日本の発電能力全体の10倍(発電量で4・5倍)の潜在量を持っています。この巨大な潜在力を生かし、自然エネルギー先進国をめざします。

――再生可能エネルギーによる発電量を飛躍的に増やします。電力会社による不当な再生エネルギー「買い取り拒否」をやめさせます。再生可能エネルギーの安定供給のために、広域的な送電網の整備や揚水ダムの活用など、調整システムの確立の条件を整備します。政府と電力会社がねらう買い取り価格の大幅引き下げに反対し、再生可能エネルギー電力の適正な買い取り価格を保障します。環境保全や住民の健康、地元へのメリットの還元に配慮しながら計画的に推進します。

 

(5)米軍の新基地建設を中止し、基地のない平和で豊かな沖縄をつくります

 沖縄の名護市辺野古への新基地建設を最大の争点としてたたかわれた11月の沖縄県知事選挙は、新基地建設断固反対を掲げた翁長雄志氏が歴史的勝利をおさめました。翁長さんの圧勝は、沖縄県民の意思を踏みつけにし、強権をもって、新基地建設を強行しようとしている安倍政権への痛烈な審判となりました。1月の名護市長選挙に続いて、辺野古への新基地建設ノーの強固な県民の意思が、疑う余地がない明白なかたちではっきり示されたのです。

 それにもかかわらず、安倍政権は、「政府の立場は全く変わらず粛々と進める」(菅官房長官)、「唯一の方法が辺野古移設との考えは、今後も変わらない」(岸田外相)などとのべ、新基地建設強行を乱暴に強行しようとしています。これで民主主義の国家といえるのでしょうか。問われているのは、日本の民主主義そのものです。

 安倍首相は、新基地建設は「沖縄の負担軽減になる」などといっています。しかし、日米両政府が建設しようとしている辺野古新基地は、1800メートルの滑走路を2本持ち、強襲揚陸艦やタンカーが接岸できる軍港をつくり、広大な弾薬搭載エリアを整備する計画となっています。キャンプ・シュワブや隣接する辺野古弾薬庫と一体で運用されることになり、その基地面積は普天間基地の5倍に相当します。さらに、キャンプ・ハンセン、高江などの北部訓練場、伊江島飛行場などとも連動して、海兵隊の基地機能は飛躍的に強化されることになります。しかも、辺野古新基地の耐用年数は200年です。22世紀どころか23世紀の先々まで、沖縄を基地の鎖でしばりつけることになります。

 このどこが「負担軽減」なのか。老朽化した普天間基地に代えて、大幅に機能強化され、半永久的に使用できる、最新鋭の巨大基地を建設する――これがいますすめられていることの正体です。

 いやしくも民主主義国家を標ぼうするならば、安倍政権は、県知事選挙に示された県民の意思を重く受け止めて、新基地建設をきっぱり断念すべきです。普天間基地の閉鎖・撤去にただちに取り組むべきです。

――沖縄県民の民意を無視した新基地建設をストップさせます。

――普天間基地の無条件撤去を求めます。

――基地のない平和で豊かな沖縄をつくるために全力をあげます。

――沖縄へのオスプレイ配備の撤回を要求します。オスプレイの全国展開に反対し、無法な低空飛行訓練の中止を求めます。

 

政治腐敗の根源をただす――企業団体献金の禁止、政党助成金制度の廃止を

 この間、安倍内閣の閣僚があいついで辞任し、その他の閣僚や与野党の政治家を含めて「政治とカネ」の問題が大問題になっています。この問題は、政党と政治家の基本姿勢をきびしく問うものとなっています。一連の疑惑の原資――元手となっているのは、企業・団体献金と政党助成金であり、その禁止・廃止は急務です。

 わけても、来年は、政党助成金制度が導入されてからちょうど20年の、大きな節目の年になります。制度創設以来、今までに各党が分け取りした政党助成金の総額は、6316億円。自民党の本部収入の65%、民主党の本部収入の83%、維新の72%が政党助成金、国民の血税でまかなわれています。何の苦労もせずに、毎年、国から巨額の助成金がころがりこむ。何に使おうと自由勝手。「民主主義のコスト」という名目で導入されたこの制度が、カネに対する感覚を麻痺させ、政治腐敗を解決するどころか、「政治とカネ」の問題が後を絶たず、日本の民主主義を破壊しています。

 消費税増税をするのだから国会議員定数を削減するなどという「身を切る改革」論が、民主党、維新の党などの野党から出され、自民党や公明党も同調しています。これは、国会議員の定数削減と引き換えに、消費税増税を国民に押しつける、とんでもない増税押しつけ論です。

 国会議員の定数を削減することは、民意を削減することです。とくに、自民党・公明党、民主党などが提案している定数削減は、もっぱら比例代表の削減であり、最悪の民意切り捨てです。比例代表は、“4割の得票で8割の議席”を獲得でき民意を切り捨てる小選挙区に対して、民意が正確に反映する制度です。大増税を押しつけながら、同時に、民意切り捨ての議員定数削減を行い、民意無視の暴走政治を加速させる、こんなことは「改革」どころか、議会制民主主義の根本を覆すものです。

政治の不当な特権をただすというなら、政党助成金こそ廃止すべきです。

――政治改革の最優先課題の一つとして、政党助成金制度を廃止します。

――カネの力で政治を歪める企業・団体献金を禁止します。

 

日本共産党の躍進こそ、安倍政権の暴走ストップ、政治を変えるたしかな力

【安倍政権の暴走に正面から対決する日本共産党――「自共対決」が鮮明です】

 日本の政治の「5つの転換」――どの問題でも、安倍政権の暴走と真正面から対決するとともに、具体的な対案をかかげ、国民のみなさんとの共同を広げているのは、日本共産党です。今度の総選挙は「自共対決」がいよいよ鮮明です。「政治とカネ」をめぐっても、カネの力で政治を歪める自民党か、国民の声で政治を動かす日本共産党か――「自共対決」は鮮明です。

 安倍政権の暴走に対して、他の野党はどうでしょうか。

 民主党は、消費税増税、原発再稼働、TPP推進、沖縄新基地建設など、どの問題でも、自民党と対決する足場がもてません。これらのどれもが、自分たちが政権についていた時期に手をつけた問題だからです。消費税増税は、自民党・公明党・民主党の「3党合意」ですすめられ、民主党政権のもとで法案を成立させました。原発再稼働を最初に強行したのも民主党・野田政権です。沖縄・辺野古への新基地建設も、秘密保護法も、民主党政権時代に提起・推進してきたことです。民主党が安倍政権の暴走を批判すれば、ブーメランのように自分に返ってきてしまいます。だから、きっぱりと反対ともいえず、対決の足場がもてないでいるのです。

 維新の党は、秘密保護法の成立に協力し、集団的自衛権行使の推進など、自民党の補完勢力であることがはっきりしました。消費税10%増税でも「先送り」実施を主張し、安倍政権と同じです。

 こうした政党状況のもとで、日本共産党の躍進こそ、安倍政権の暴走にたいするもっとも厳しい痛打となります。国民の声が生きる新しい政治をつくる、もっともたしかな力となります。

【日本共産党をのばせば日本の政治は必ず変わります】

 昨年の参院選での日本共産党の躍進は、政治を動かす大きな力となっています。

 日本共産党は、参議院で得た議案提案権を行使して、ブラック企業規制法案を提出しました。この法案提出は、厚生労働省を動かし、集中的な実態調査の実施、離職率の公表、求人票の虚偽記載に対する監督・指導などを実施させる大きな力となりました。秘密保護法の廃止を求める国民の願いにこたえて、他党や無所属議員と共同し、秘密法廃止法案を提出してきました。

 躍進した日本共産党国会議員団は、国民の運動との共同をさらに大きく発展させています。日本共産党は、憲法問題、原発問題、沖縄基地問題、TPP問題など、あらゆる分野で一致点に基づく共同――「一点共闘」を広げ、国民多数派をつくってきました。安倍政権打倒の国民的運動をよびかけ、安倍政権を追い詰める世論と運動を、国民とともにすすめてきました。

 日本共産党が躍進すれば、他の政党にも影響をあたえ、現在の政党状況を前向きに打開する大きな力ともなるでしょう。かつて、1970年代に日本共産党が大きく躍進した時代には、公明党までが一時は日米安保条約の即時廃棄を掲げるなど、他の野党にも大きな影響をあたえました。

 日本共産党をのばせば、日本の政治は必ず変わります。どうか、参院選での躍進につづいて、総選挙で日本共産党をさらに大きく躍進させてください。力をあわせて、暴走政治をストップさせ、国民の声が生きる新しい政治をつくろうではありませんか。

 

未来に責任を負う政党、それが日本共産党です

【綱領という未来への確かな羅針盤を持つ政党です】

 私たちの綱領では、日本の政治のあらゆる問題の根源に、「アメリカいいなり」「財界中心」という二つの異常なゆがみがあることを明らかにし、このゆがみをただして「国民が主人公」の新しい日本への改革の展望を示しています。安倍政権の暴走に真正面から対決するだけでなく、国民の立場にたった具体的で建設的な提案ができるのも、根本には、綱領の力があるのです。

――日米安保条約第10条に即した廃棄の通告で、日米安保条約=日米軍事同盟をなくします。安保条約は、一方の国が通告すれば、一年後には解消されます。アメリカとは安保条約に代えて、対等・平等の立場にたった日米友好条約を結びます。

――「ルールなき資本主義」といわれる現状を打破し、ヨーロッパの主要資本主義国や国際条約などの到達点も踏まえつつ、国民の生活と権利を守る「ルールある経済社会」をつくります。

――現行憲法の前文をふくむ全条項をまもり、とくに平和的民主的諸条項の完全実施をめざします。

 私たちの綱領では、国民多数の意思にもとづいて、資本主義を乗りこえて未来社会――社会主義・共産主義に進むという展望を明らかにしています。その未来像の特質は、一言でいえば、人間の自由、人間の解放です。日本共産党という党名は、この壮大な人類的視野にたった、私たちの理想と固く結びついた名前です。

【たしかな歴史を持つ党こそ、未来を拓く先頭にたつことができます】

 日本共産党は、党をつくって92年、ひとすじに反戦平和をつらぬいてきました。

 かつて日本が、戦争か平和かの歴史的岐路に立ったときに、政党の真価が試されました。日本共産党は、野蛮な弾圧にも屈せず、命がけで侵略戦争と植民地支配反対を訴え、反戦平和の旗をかかげてたたかい抜きました。その時、自民党の前身の民政党、政友会、社会党の前身の社会民衆党は、侵略戦争を支持し、若者を戦場に送りました。アジアと日本の人々に多大な惨禍をもたらし、国土も焦土にしてしまったのです。だれが日本の未来に責任を負う党だったかは、歴史の審判が下りました。

  いまも日本は、戦争か、平和かの歴史的な岐路にたっています。安倍政権は「海外で戦争をする国」づくりへ暴走し、再び戦争への道をすすもうとしています。首相の靖国神社参拝や、「慰安婦」問題で日本軍の関与と強制を認めた「河野談話」を事実上否定する行動など、過去の日本の侵略戦争や植民地支配を肯定・美化する歴史逆行の姿勢をあらわにしています。過去の侵略戦争を美化する勢力が、憲法9条を破壊して海外での戦争にのりだすことほど、世界とアジアにとって危険なことはありません。

 たしかな歴史を持つ党こそ、未来を拓く先頭にたつことができます。日本共産党は、反戦平和をつらぬいてきた政党の存在意義にかけて、戦争への道にたちはだかります。歴史を偽造する逆流の根をたつまでたたかいます。

【草の根で国民と結びつき、国民とともに未来を拓く政党です】

 日本共産党は、全国2万の党支部、30万人の党員、2685人の地方議員をもち、草の根で国民としっかり結びついた政党です。結党以来、企業・団体献金も、政党助成金も受け取らず、財政も、一人ひとりの国民にささえられて活動する、唯一の政党が日本共産党です。

 日本共産党は、「国民の苦難あるところ共産党あり」を立党の精神にしています。

 未曾有の大災害となった東日本大震災の被災者の救援と被災地の復興でも、国会や地方議会で切実な要求をとどけ、自治体関係者とも協力して、様々な成果をあげてきました。全国からのボランティアは、これまでにのべ4万5千人におよぶなど、党として独自に救援活動に取り組んできました。大震災から3年8カ月が経過したいまも、多くの被災者が、困難な避難生活を強いられ、被災地では、生活と生業の再建に向けての懸命の努力が続いています。日本共産党は、これからも被災者の生活と権利を守り、被災地での生活と生業を再建するために、被災地のみなさんと力を合わせてがんばります。

 社会の進歩は、悪政の矛盾が深刻になるだけではすすみません。主人公である国民のなかに「社会を変えよう」という多数派がつくられてこそ実現されます。日本共産党は、国民の力を集め、社会を変える多数派をつくる仕事に、全国の草の根からコツコツと取り組んでいる政党です。

 国民とともに、希望ある未来をつくる政党が日本共産党です。今度の総選挙で、どうか日本共産党を躍進させてください。



 


「消費税にたよらない別の道」――日本共産党の財源提案

2014年11月26日

 消費税8%への増税によって日本経済が深刻な危機に陥りました。いまの景気悪化は、「増税不況」にほかなりません。ところが、安倍首相は、消費税10%への増税を1年半「先送り」したうえで、今度は「景気がどうなろうと増税する」というのです。こんなことをすれば、「増税不況」が繰り返されることになります。

 消費税創設以来26年間で、その税収は282兆円にものぼりますが、ほぼ同じ時期に法人3税は254兆円、所得税・住民税も248兆円も減ってしまいました。不況による税収の落ち込みに加え、大企業、富裕層への減税が繰り返されたからです。消費税は、その穴埋めに消えてしまったのです。「社会保障財源と言えば消費税」「財政健全化といえば消費税」という消費税頼みのやり方では、この失敗を繰り返すだけです。

 日本共産党は、消費税10%増税は「先送り」実施ではなく、きっぱり中止を求めます。社会保障の拡充や財政危機打開に必要な財源は、「消費税に頼らない別の道」で確保します。具体的には、次の2つの改革を提案します。

 

<1>富裕層や大企業への優遇をあらため、「能力に応じた負担」の原則をつらぬく税制改革をすすめます

 本来、所得税は所得が高いほど負担率が高くなるはずなのに、実際には所得が1億円程度を超えると逆に負担率が下がってしまいます。法人税も、実質負担率が中小企業は25%、大企業は14%と、いちじるしい不平等になっています。富裕層や大企業には、さまざまな優遇税制が適用されているからです。こうした不公平税制をあらため、「能力に応じた負担」の原則に立った税制改革をすすめれば、公共事業や軍事費などの歳出の浪費をなくすこととあわせて、約20兆円の財源を確保できます。

法人税減税のばらまきを中止します

 安倍政権が財界の要求を受けて検討している法人税減税は、財界の要求通りに実施すれば5兆円、政府が「新・成長戦略」に掲げた分だけでも2.5兆円という、巨額のばらまきです。こんな減税をしても、大企業の内部留保を増やすだけで、賃上げにも景気回復にもつながりません。大企業へのばらまき減税は、ただちに中止します。

大企業への優遇税制をあらためます

 トヨタ自動車は、2008~2012年度の5年間、法人税(国税)を1円も納めていませんでした。法人税の法定実効税率は約35%ですが、実際には10%、20%台の税金しか納めていない大企業が多数あります。さまざまな優遇税制の恩恵を受けているからです。

 たとえば、多額の研究費を使う企業の法人税を減税する「研究開発減税」(年間減税額4000億円)、親会社と子会社の損益を通算して税金を減らせる「連結納税制度」(6000億円)、他の企業から受け取った配当の一部または全部を非課税とする「受取配当益金不算入制度」(1兆4000億円)、海外にある子会社からの配当を非課税にする「海外子会社配当益金不算入制度」(6000億円)などです。これらの制度は、法律的には中小企業も利用できることになっていますが、多額の研究費を使ったり、子会社を持っているのは、実際にはほとんどが大企業です。こうした大企業への優遇税制を廃止または大幅縮小します。

将来的には国際協調で法人税率を引き上げます

 世界的な法人税引き下げ競争の有害性は、OECD(経済協力開発機構)でも指摘されています。タックスヘイブンなどの税率の低い国を利用した、多国籍企業の「税逃れ」への批判も高まっています。法人税の引下げ競争を見直す国際的な働きかけをすすめ、下げすぎた法人税率の適切な引上げをはかるようにしていきます。

所得税・住民税、相続税の最高税率を引き下げ前に戻します

 所得税・住民税の最高税率は、1999年に、それまでの65%から50%に引き下げられました。相続税の最高税率も、2003年に70%から50%に引き下げられました。国民の批判を受けて、民主党政権が引上げを決めましたが、引上げ幅は5%で、まったく不十分です。引き下げられた最高税率を元に戻します。最高税率の対象は、所得税では課税所得3000万円超、相続税では相続人一人当たり20億円超の部分です。

証券税制を欧米並みに強化します

 昨年末に証券優遇税制は期限切れとなりましたが、上場株式の配当や譲渡所得への税率は、所得税・住民税あわせて20%と、依然として、欧米諸国に比べても低い水準になっています。富裕層の多額の配当や譲渡所得については、次のように負担を引き上げます。

 株式配当―少額の配当などを除き、総合課税を義務づけます。これによって、富裕層の配当所得には所得税・住民税の最高税率が適用されます。

 株式譲渡益―高額部分には欧米なみに30%の税率を適用します。

新しい資産課税として「富裕税」を創設します

 高額な株式や不動産などの資産を保有する富裕層に対して、毎年課税する仕組みの新しい資産課税として、「富裕税」を創設します。相続税の評価基準で5億円を超える資産の部分に1~3%の累進課税を行えば、課税対象は0.1%程度の大資産家だけですが、8000億円前後の税収が見込めます。

被用者保険の保険料上限を見直します

 サラリーマンの社会保険料は、年金は月給62万円、医療や介護は月給121万円で頭打ちとなり、それ以上は、月給が何百万円もあっても保険料は増えません。こうした高額所得者優遇の仕組みをあらため、高額所得者に適正な負担を求めます。

「為替投機課税」を新設します

 多額の為替取引に対して低率で課税する「為替取引税」を創設します。東京外為市場の取引額は年間推計94兆ドル(2013年度)で、この15年間に2.5倍以上になっています。投機マネーによる取引が増加しているからです。これに、0.01%程度のきわめて低い税率で課税すれば、1兆円前後の税収になります。税率が低いので、通常の貿易や金融取引には影響がありませんが、多数の取引を繰り返す投機マネーには負担となり、行きすぎた投機の抑制にもつながります。

環境税を強化します

 この間、「地球温暖化対策の課税」として、石油石炭税の上乗せ措置が実施されましたが、環境対策という点からは不十分なものにとどまっており、強化します。同時に、原油の国際価格高騰などの際には、課税が少なくともエネルギー消費抑制効果が十分にあることを考慮し、税率を変動できるような柔軟な仕組みを検討します。また、低所得者や寒冷地の負担軽減対策をあわせて行います。

将来は、「応能負担」の所得税改革をすすめます

 将来、社会保障の抜本的な拡充を行う段階では、富裕層や大企業の負担だけでは足らず、多くの国民が能力に応じて負担する必要があります。次に述べる経済改革を実行して、将来、国民の所得が増えた段階で、その増えた所得の一部を税として負担していただくような改革をすすめます。その場合も、低所得者に負担の重い消費税によるのではなく、所得税を中心に、「能力に応じた負担」の原則をつらぬいて、税制改革をすすめます。具体的には、所得税の税率について、累進的に1.5~15%を上乗せすれば、6兆円程度の財源が確保できます。

税制改革等による財源確保の見込み額

 

<2>大企業の内部留保の一部を活用し、国民の所得を増やす経済改革で、税収を増やします

 日本の財政危機が深まった大きな原因である税収の落ち込みは、富裕層や大企業への減税とともに、景気の低迷で税収が減ったためです。消費税が創設された1989年から2013年までの25年間の平均名目成長率は0.9%と低く、消費税を5%に増税した97年以降では、マイナス0.5%となっています。経済が縮小していては、税収が増えるはずがありません。

 経済が成長しなかった最大の原因は、自民党政治のもとで大企業は利益を増やしても、賃金は下がり続け、国民の所得が増えなかったからです。ところが、安倍首相が進める「アベノミクス」は、円安効果で大企業に巨額の利益、株高で富裕層に恩恵をもたらしましたが、働く人の実質賃金は15か月連続で減少するなど、景気悪化と格差拡大を引き起こしています。これでは、安定した経済成長は実現せず、税収増も見込めません。日本共産党は、大企業と株主優先の「アベノミクス」に反対し、国民の所得を増やす経済改革をすすめます。

人間らしく働ける雇用のルールをつくり、賃金を引き上げます

 285兆円にまで積み上がった大企業の内部留保のほんの一部を使うだけで、大幅な賃上げと安定した雇用を増やすことができます。そのために政治がやるべきことは、賃下げと低賃金労働、不安定雇用を増やしてきた労働法制の規制緩和を根本から見直し、人間らしく働ける雇用のルールをつくることです。

 “生涯ハケン”を押しつける労働者派遣法の大改悪や、“残業代ゼロ”の働かせ方を合法化するホワイトカラーエグゼンプション、裁量労働制の拡大に反対します。派遣労働は、臨時的・一時的な業務に厳しく限定する、非正規と正社員との不当な格差を是正するなど、非正規から正社員への流れをつくります。残業時間の上限を法律で規制するとともに、「サービス残業」根絶法を制定します。中小企業への抜本的な支援と一体で、最低賃金を大幅に引き上げます。

社会保障の連続改悪をストップし、拡充をすすめます

 消費税が増税されても、社会保障は「充実」どころか改悪の連続です。年金は安倍政権になって2年連続削減、70~74歳の医療費は1割から2割に引き上げ、介護サービスを取り上げる法改悪も行われました。さらに、来年以降も連続的な改悪が検討されています。

 日本共産党は、安倍政権による社会保障切り捨ての暴走をやめさせ、充実をすすめます。年金削減をストップし、低年金を底上げして“減らない年金、頼れる年金”を実現します。国の責任で、高すぎる医療費の窓口負担や国民健康保険料の軽減をすすめます。特養ホームの待機者、保育所の待機児をなくします。国民生活の基盤である社会保障の充実は、家計をあたため、地域に新たな仕事と雇用を生み出し、経済再生にも貢献します。

TPP交渉から撤退し、農林水産業、中小企業と地域経済を振興します

 アメリカ型の市場原理主義を「国際ルール」として押しつけ、農業や食品安全、医療、中小企業支援、環境保全など広範な分野で日本の経済主権を脅かすTPP交渉から、ただちに撤退することを求めます。農業を国の基幹産業として位置づけ、安心して農業を続けられるように、価格保障・所得補償を抜本的に強化します。中小企業を日本経済の根幹と位置づけ、中小企業全体を視野に入れた振興・支援策に転換します。

「原発ゼロ」の日本で、自然エネルギー先進国をめざします

 日本のすべての原発が停止して1年2か月がたちますが、電力不足はどこにも起きていません。この間、国民や企業の節電、省エネによる努力で減った電力消費は、「原発13基分」とされています。原発再稼働をストップし、「即時原発ゼロ」を決断し、原発にたよらず、省エネ・節電の徹底と、再生可能エネルギーの大幅導入をすすめます。そのための技術開発と普及によって、自然エネルギー先進国をめざす道こそが、日本経済や産業・地域経済に明るい未来を開きます。

2%台の名目成長で、10年間で20兆円の税収増を実現します

 日本の名目成長率がマイナスだった97年以降、欧米先進国の名目成長率の平均は、アメリカ4.5%、イギリス4.3%、フランス3.1%、ドイツ2.3%となっています。日本でも、国民の所得を増やし、経済の好循環を実現できれば、平均2%台の成長は可能です。そうすれば、税収も増え、10年後には、国税・地方税あわせて20兆円を超える自然増収を実現できます。

社会保障充実・暮らしの向上と、財政危機打開の両立をはかります

 「能力に応じた負担」の原則をつらぬく税制改革で20兆円、国民の所得を増やす経済改革による税の自然増が20兆円、あわせて40兆円の財源を確保すれば、今後10数年で、社会保障の抜本的拡充をはじめ、教育や暮らし向上のための施策に取り組みながら、財政の健全化をすすめていくことが可能になります。

もちろん、これだけの財源があっても、社会保障などに充てる予算を考えれば、毎年の財政赤字をゼロにすることはできませんから、絶対額でみれば国の借金は増えていくことになります。しかし、2030年ころまでには、基礎的財政収支を黒字化し、対GDP比でみた債務残高の増大を食い止め、逆に減少に転じさせることが可能になります。

 政府のように、一方で大企業への減税や公共事業のばらまき、軍拡を進めながら、「2020年度の基礎的財政収支の黒字化」を無理に進めれば、社会保障などの国民生活に関わる予算を乱暴に切り捨てることになります。これではかりに財政収支は「健全化」したとしても、国民の暮らしは崩壊してしまいます。「財政黒字化して民滅ぶ」では、本末転倒です。だからといって消費税大増税にたよれば、暮らしがさらに痛めつけられるうえに、増税不況を繰り返し、逆に財政危機を深刻化させます。この道に未来はありません。

 日本共産党は、消費税大増税路線にストップをかけ、「消費税にたよらない別の道」をすすむため、「2つの改革」の旗を高く掲げ、国民の暮らしを守り、日本経済の前途を開くために奮闘します。



 

 (c)日本共産党中央委員会