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赤旗


歴史の偽造は許されない

「河野談話」と日本軍「慰安婦」問題の真実

志位委員長が見解

2014年3月14日


 日本共産党の志位和夫委員長は14日、国会内で、「歴史の偽造は許されない――『河野談話』と日本軍『慰安婦』問題の真実」と題した見解を発表しました。(全文)

 

大使館関係者・学者・市民団体代表・内外メディア32社

写真

(写真)「河野談話」と日本軍「慰安婦」問題での見解を発表する志位和夫委員長=14日、参院議員会館

 この間一部勢力や政党が、日本軍「慰安婦」問題に関して日本政府の見解を明らかにした河野洋平官房長官談話(1993年8月4日)の見直しを迫 り、政府がこれに迎合的な対応に終始するもとで、「談話」への不当な攻撃に反論するとともに、「慰安婦」問題の真実を明らかにしたものです。

 志位委員長は「『河野談話』の見直し論は、歴史を偽造し、日本軍『慰安婦』問題という重大な戦争犯罪をおかした勢力を免罪する動きだと思います」と厳しく指摘しました。政党がこの問題で詳細な見解を示すのは初めてです。

 見解発表の場には、11カ国13人の大使館関係者、学者・研究者、市民団体代表ら150人が参加、海外メディア8社を含む32社が取材しました。インターネットを通じて会見が中継されました。

 志位委員長は1時間余にわたって見解を説明し、その後会場からの質問に答えました。

 見解は「河野談話」が認めた事実を確認したうえで、「談話」見直し派の攻撃の手口が、「慰安婦」とされる過程が「本人たちの意思に反していた」= 強制性があったという一点にしぼってそれを否定し、「談話」全体を信憑(しんぴょう)性のないものであるかのように攻撃しているのが特徴だと指摘していま す。こうした攻撃の手口そのものが「慰安婦」問題の本質をとらえない一面的なものであり、彼らが口を閉ざし語ろうとしない「慰安所」における強制使役= 「軍性奴隷制」にこそ「慰安婦」制度の最大の問題があるとズバリ指摘しています。

 そのうえで、▽「河野談話」にいたる経過について詳細な検討を加え、元「慰安婦」の証言等から強制性を認定した「談話」の判断が公正・正当なもの であったこと、▽加害国・日本でおこなわれた10件に及ぶ裁判のなかで、8件35人について被害事実が認定されるなど「談話」の真実性を裏付ける無数の証 拠が次つぎと明らかにされ、いよいよ確かなものになったことを丹念に検証しています。

 見解はさらに、「談話」見直し派が「強制連行を示す証拠はない」との「根拠」としてあげる第1次安倍政権の政府答弁書(07年3月16日)に言及 しています。このなかでは、答弁書が「河野談話」発表まで「政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たら なかった」としていることについて、その時点ですでに強制的に「慰安婦」にされたことを示す外国側の公文書が存在し、当時の日本政府がその公文書を把握し ていたことを強調しています。歴史の事実をねじ曲げる有害きわまる役割を果たしている政府答弁書の撤回を要求しています。

 そして、「慰安婦」制度の強制性を否定する策動が国際的な批判をあび、国連や国際機関から繰り返し是正勧告が出されていることにも言及し、日本政 府に対して「慰安婦」制度の真実を正面から認め、歴史を改ざんする主張にきっぱり反論するよう強く求めています。また、「談話」が表明した「痛切な反省」 「心からのお詫(わ)び」にふさわしい行動―事実解明、謝罪、補償、歴史教育など―をとるよう主張しています。

 志位委員長は「都合の悪い歴史を隠蔽(いんぺい)し、改ざんすることは、最も恥ずべきことです。そのような勢力に未来は決してない。歴史の真実に 正面から向き合い、誠実かつ真摯(しんし)に誤りを認め、未来への教訓とする態度をとってこそ、日本はアジアと世界から信頼され尊敬される国となることが できると確信します」と語りました。

 日本政府や各政党、各国政府には駐日大使館を通じて見解を届ける予定です。

韓国メディア相次ぎ報道

 この日、韓国通信社の聨合ニュースは「河野談話の真実性はすでに検証された」と題して配信し、各メディアも報じました。京郷新聞は「歴史の過ちを繰り返さないための教育が必要だ」との志位委員長の「見解」を伝えました。

 

 

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