2011年5月28日(土)「しんぶん赤旗」
上関原発の中止求める
全会一致 周南市議会が意見書
山口
山口県周南市議会は27日、臨時市議会で中国電力が上関町で計画している上関原発の中止を求める意見書を全会一致で可決しました。山口県内の議会では初めての意見書可決で、二井関成県知事へ送られました。
意見書は、「日本の原発建設が『安全である』との前提で進められてきたため、事故が起きたときの初動、避難計画、避難訓練等を含め、対処法がまったく確立されていなかったこと」と「安全神話」を批判。
「周南市の一部が、建設予定地から30キロ圏内に入っており、農業や漁業だけでなく、石油コンビナートの工場群が全面停止という事態になる」として、(1)上関原発建設の中止を中国電力に申し入れる(2)既設の原発の安全審査及び安全管理並びに事故が起きたときの対処法の確立を国に求める(3)原発の新設及び増設計画の凍結を国に求める(4)原発に代わる新エネルギービジョンを早急に策定し取り組むよう国に求める―の4項目を要望しました。
意見書は、会派代表者会議で協議され、全会派の意思として提案されました。
上関原発建設計画は、建設に反対する住民の運動や知事が福島原発事故を受け「慎重な対応」を中国電力に求めたこともあり、建設工事は中断しています。