2006年12月28日(木)「しんぶん赤旗」

米兵死者 9・11犠牲者超える

イラク市民多数巻きぞえ


 【ワシントン=鎌塚由美】米紙USAトゥデーなどは二十六日、イラクでの米兵の死者が二〇〇一年の9・11同時テロの犠牲者数を超えたと伝えました。


 米メディアによると、十二月の米兵死者数はすでに七十七人を超え、今年最悪となった十月に次ぐ数字になっています。ロイター通信などの集計によると、開戦以来の米兵の死者は二千九百七十八人に達し、〇一年の同時多発テロで犠牲となった市民の数二千九百七十三人を五人上回りました。

 ブッシュ大統領は、戦争継続の口実として、9・11テロ事件から始まった「対テロ戦争」に依然として固執しています。イラク戦争に対する国民の不満が十一月の中間選挙での与党・共和党の敗北というかたちで現れましたが、イラクで米兵が死亡し、多くのイラク市民が巻き込まれている現実は変わっていません。

 戦闘に巻き込まれ死亡したイラク市民の数については、民間団体「イラク・ボディ・カウント」が、五万一千八百十四人から五万七千三百六十八人と推定。

 このほか、米国とイラクの公衆衛生学研究グループが英国の医学誌『ランセット』に十月に発表した数字(〇六年六月現在)で「六十五万を超えた」という推定もあります。


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