2006年12月24日(日)「しんぶん赤旗」

「君が代」処分

171人、原告団結成

東京の教職員 取り消し要求


 「君が代」斉唱時に起立斉唱やピアノ伴奏をしなかったとして東京都教育委員会から処分を受けた都立学校の教職員百七十一人が二十三日、処分取り消しと損害賠償を求める訴訟に向け、原告団を結成しました。

 来年二月に東京地裁に提訴する予定で、「日の丸・君が代」にかかわる処分取り消し訴訟としては過去最大規模になります。

 原告団を結成した教職員は、二〇〇三年十月に都教委が「日の丸・君が代」を強制する通達(10・23通達)を出した直後の学校創立記念行事や〇四年春の卒業式・入学式で「君が代」斉唱時に起立しなかったことなどを理由に処分されました。

 都人事委員会に不服審査請求をしましたが、人事委は請求人側が求めた横山洋吉前教育長(現副知事)の証人採用を認めず、今年十月二十五日に審理の打ち切りを通告しました。このため「人事委に公正な審理は期待できない」として提訴の準備をすすめてきました。

 総会では共同代表の星野直之さんが「教育基本法が改悪されたが憲法に依拠して、支援の輪を広げていきたい」と開会あいさつ。弁護団の尾山宏団長が「確信をもってたたかいを進めましょう」と呼びかけました。

 白井劍弁護団事務局長は「一方的観念を子どもに植えつけるような内容の教育を施すことは憲法の規定上からも許されない」とした「旭川学力テスト裁判」の最高裁判決を政府が「教育基本法改正後も趣旨は変わらない」と答弁していることを指摘。九月に東京地裁が「違憲・違法」と判断した「日の丸・君が代」の強制は、新しい法律のもとでも許されないと解釈するべきだとのべました。

 東京・教育の自由裁判をすすめる会、東京都高等学校教職員組合、東京都障害児学校教職員組合などの代表が連帯のあいさつをしました。


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