2006年12月22日(金)「しんぶん赤旗」
巨大議会の解散否決
議員85人 福岡・飯塚市 民意に逆らう
一市四町合併で議員が八十五人に膨れあがり、市民団体から議会の解散請求(リコール)を起こされている福岡県飯塚市議会は二十一日の最終本会議で、日本共産党(六人)が提出した即時の自主解散決議案を反対多数で否決しました。解散請求に対する弁明書案を賛成多数で可決しました。
傍聴席は市民団体の人や市民で満員に。直接請求運動で市民と共同運動に取り組んだ日本共産党と、弁明書案を提出した大政会や公明党など与党会派間で、熱い論戦を交わしました。
飯塚市は三月に旧飯塚市と周辺四町が合併し、在任特例で議員の任期を二〇〇八年三月としました。しかし、市民団体「飯塚市議会の解散を求める会」は、“八十五人の巨大議会はいらない”とリコール署名運動を展開。直接請求に必要な有権者の三分の一を八千人余も上回る四万四千七百二十八人分の署名を添えて本請求。来年二月にも住民投票が実施される見通しです。
自主解散決議案の提案理由で日本共産党の本田文吉議員は「巨大議会の解散を求める民意は歴然としており、これ以上議員が在任特例の適用に執着することは、市議会の歴史に汚点を残す」とのべました。
弁明書案についての質疑で日本共産党は、ただちに自主解散し、来年三月の予算審議を、新しく負託を受けた三十四人(定数)の議員でおこなうべきだと追及しました。
本請求した住民団体の柴田峰世代表(71)は「民意を全然意に介していない」と公明党などを批判。傍聴した主婦(59)は「弁明書で『民意を重く受け止める』と言いつつ、自主解散決議には反対。ばかにしている」と憤慨していました。

