2006年12月22日(金)「しんぶん赤旗」
V字案阻止を決意
名護市民投票9周年シンポ
沖縄県名護市への米軍新基地建設に“ノー”の審判を下した名護市民投票から九年。ヘリ基地反対協は二十一日、市民投票九周年シンポジウムを名護市内で開きました。
市民ら約百五十人が駆けつけ、日米で新たに合意したV字形滑走路の新基地や「北部振興策」などについて議論を深め、新基地建設反対の運動をさらに大きくする決意を固め合いました。
沖縄大学の新崎盛暉学長は、住民投票など市民の意思をいかす市政、県政を実現することの重要性とともに、選挙勝利は「粘り強い日常的な運動と重なっている」と強調しました。
琉球大学の我部政明教授は、戦後四回の米軍再編のたびに、日米安保も当初の「日本防衛」から現在は「世界のなかの日米同盟」に強化されていった歴史的経過を詳しく解説しました。
沖縄国際大学の佐藤学教授は、基地と引きかえの「振興策」に地方自治体が屈すれば、永久に新基地を受け入れ続けなければ成り立たなくなってしまうと強調しました。
会場の参加者からは「来年には新基地建設を阻止して十周年を迎えたい」などの決意が相次ぎました。シンポジウムには、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員、具志堅徹名護市議らも参加しました。