2006年12月21日(木)「しんぶん赤旗」

外資企業も政治献金できるように法「改正」?


 〈問い〉 偽装請負などが問題となっているキヤノンの御手洗氏(経団連会長)の意向で外資企業も政治献金できるように法「改正」されたというのは本当ですか?(兵庫・一読者)

 〈答え〉 自民党・民主党は、政治資金規正法改悪案を、衆院2時間余、参院1時間半余のわずかな審議で強引に成立させました。

 現行法では、外国人等(株式の過半数を外国人や外国法人が保有している企業=外資企業を含む)からの献金は禁止されています。これは、外国の勢力によって政治が影響を受けることを未然に防止するためで、国家主権にかかわるからです。

 この規制があったので、これまで外国株主比率が過半数を超えるキヤノンは献金できませんでした。最近、日本経団連の役員企業の外国株式保有が増加しています。そこで、外資企業であっても証券取引所に上場していればよいとすることで、規制の骨抜きを図ったのです。しかし、献金できるかどうかを、民間企業の証券取引所が市場運営の観点から定めた上場基準にゆだねること自体重大です。

 日本経団連は、2003年から、政党に“通信簿”をつけ、“良い成績”をとった政党への「献金促進」策を推進しています。法人税減税や労働規制の緩和など身勝手な財界の要求を政党につきつけ、カネが欲しければ“良い成績”を取れという「政策買収」です。法改悪は、カネの力で政治への影響力を行使したい財界と、企業献金の増額をめざす自民党・民主党の思惑が一致し、強行されたものです。

 政治資金規正法は、政治資金を「国民の浄財」と規定し、国民の政治参加の手段、参政権の一つと位置づけています。本来、企業献金は、国民の参政権を侵害するものです。また、政治資金の収支の公開と授受の規制によって、政治活動の公明と公正を確保し、民主政治の健全な発展に寄与すると法の目的に明記しています。

 法制定以来、一貫して変わらないこの原則のもとで、まがりなりにも政治資金の規制強化が図られてきました。また、諸外国では、企業献金禁止、規制強化の方向です。今回の改悪は、これらの流れに逆行し、企業献金を逆に拡大するものです。今こそ、企業・団体献金の禁止に踏み出すべきです。

 また、今回の改悪案は、政治資金の公開を狭める重大な問題も含んでいます。これは、公開によって不当な資金授受を未然に防止するという法の目的を踏みにじるものです。(陽)

 〔2006・12・21(木)〕


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